『大河ドラマ「真田丸」・【第12話・「人質」】あらすじ』(予告編) | 歴史ブログ

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歴史を探究する「歴史探訪」などで構成します。


【「真田丸」『第12回・「人質」』あらすじ】
~“ 予告編 ”~


徳川氏の刺客となった室賀正武を、
昌幸は返り討ちにし、
真田氏は信州・小県を平定した。

しかし、それは同時に、
家康との長い戦いの始まりを意味していた。

その家康は、天正12年(1584)、
小牧・長久手ノ戦いに於て
秀吉軍を破り、その名を全国に轟かせていた。

しかし、
真田との沼田領をめぐる争いに
まだ決着がついていない。

家康は
真田氏が上杉と手を組む事を案じていた。




⬛【信繁が、上杉の人質に】

一方、
家康と手を切りたい昌幸は、
上杉景勝に家中に加えて欲しいと
手紙を送るが拒否されてしまう。

諦めず、再度手紙を送ったが、
景勝は厳しい条件を出してきた。

それは、
信繁を人質として差し出せというものだった。

祝言の一件もあり、
昌幸と暫く距離を置きたいと
考えていた信繁は、
人質になる事を承諾。

それに信繁は、昌幸と違い、
義を重んじる景勝という男が
嫌いではなかった。

しかし人質には
当然ながら危険も伴う。

『いつ戻れるかも分からない、
もし昌幸がまた上杉に背けば、
信繁は殺されてしまうだろう。』

信繁のお供として
付いていく事になった三十郎は、
生まれてくる子の為にも
必ず生きて帰ろうと
信繁を勇気づけるのだった。

後日、
梅に良い子を産んでくれと言い残し、
信繁は景勝のいる春日山城へと
旅立った。




⬛【したたかな 梅】

上田城では、
残された梅を、キリが気遣う。



[キリ]
「体の方は大丈夫……?」

[梅]
「何が……?」

[キリ]
「ツワリとか、まだないの……?」

[梅]
「……………」

[キリ]
「ちょっと待って……」
「どうして、お腹に子供がいるって
わかったの…?」

[梅]
「何となく、そんな気がしただけ」

[キリ] 
「あんた、嘘ついたってこと…?」

[梅]
「これも一つの策よ。
源次郎様、
なかなかその気になってくれないから」

キリは
梅のしたたかさに唖然とするのであった。




⬛【信繁が人質に指名された理由】

春日山城に着いた信繁と三十郎は、
先客がいた為に
景勝との対面を待たされていた。

景勝は身分の分け隔てなく
民の訴えを聞くため、面会は順番制。

今は村同士の揉め事を訴える
漁師の治兵衛と又吉が面会中だった。

何やら獲った魚をめぐり、
北浜と南浜の漁師がいさかいを
起こしているようだ。

そして信繁の順番がやって来た。

景勝はまず、
信繁を人質に指名した理由を
話し始める。

『一つは、
昌幸に息子を差し出す覚悟が
あるのかを試すため。』

『もう一つは、
以前、信繁が景勝に助けを求めた際に見せた
自信あふれる顔が忘れられなかっ為。』

そして、人質とはいえ、
客人と同じように接する事を約束し、
先代・上杉謙信の位牌が置かれている
仏間に案内し、謙信の教えを語る。

上杉家は、
「義」のある戦いしかしない。

敵の方から攻めてくれば
立ち向かうが、
私欲の為だけに
他国を侵略する事はしない。

景勝は、国づくりの根幹は
民の暮らしの安全を守る事と
考えており、
民の心を掴まずに
国づくりは出来ないと語る。

漁師の相談に耳を傾けるのも
その為だ。

そして、
沼田城をめぐる攻防で
誰も死なせずに北条軍を追い払った
信繁の行動は、
上杉の教えと同じだと高く評価した。


信繁は、
義を忘れて私欲の為だけに生きると
人はどうなるのかと景勝に尋ねる。

景勝は、
天下を取りながらも
家臣に裏切られて死んだ、
織田信長の惨めな最期を例にあげて
言う。

[景勝]
「死に様は、生き方を映す鏡。」
「己に恥じぬよう生きるのみじゃ」




⬛【沼田城は、返せない】

景勝は信繁を高く評価しているが、
上杉氏と真田氏の遺恨が
解消されたわけではない。

昌幸の元には、
景勝の家臣・直江兼続から
手紙が届いていた。

そこには、
沼田城を上杉に返すよう書いてあった。

上杉氏との関係は、ぜひ修復したい。

しかし、
沼田城を返すわけにはいかない。

そもそも沼田城をめぐって
北条氏と揉めた為に
上杉氏に助けを求めたのだ。

もし、
沼田城を上杉氏に返してしまっては
本末転倒である。

この難問は信繁に託す事になった。

直江兼続が沼田城の返還を
求めている事を知った信繁は、
景勝に相談する。

しかし景勝は、
この事を知らなかった。

他国との交渉は兼続に任せており、
今回の件も兼続の独断だった。

事情を知った景勝は、
兼続に掛け合う事を約束してくれた。



ある日、信繁は、
漁師の治兵衛や又吉たちが
役人と揉めているところに出くわす。

治兵衛たちが
景勝にもめ事の相談をしてから
3ヶ月経ったが、
何も音沙汰が無いらしい。

民を第一に考える景勝がなぜ…?

信繁は不思議に思うが、
兼続によると、
景勝は困っている者を見ると、
力になると、まず約束してしまうらしい。

今の自分には、
民の話を聞いてあげる事しか出来ないと
肩を落とす景勝に、信繁は語りかける。

[信繁]
「昨日まで私は、
御館様を尊敬しておりました」

[景勝]
「今は、そうでもないか…?」

[信繁]
「今は、それ以上に慕わしく存じます」

そう言ったが……
沼田城の一件を
まだ兼続に話していない事が判明し、
呆れてしまう。

その後、信繁が、
沼田城を上杉に渡す意思が
真田にない事を話すと、
兼続は……

[兼続]
「ならば話はたやすい。」
「真田とは、手を結ばぬ。」
と一蹴した。




⬛【鉄火起請と、梅の出産】

ある日、
景勝と馬で浜に出た信繁は、
神社の入り口で治兵衛と又吉が
揉めているのを目撃する。

信繁が尋ねると、
治兵衛たちは
「鉄火起請(テッカキショウて)」により
揉め事を収めるつもりらしい。

「鉄火起請」とは、
戦国時代から江戸初期に行われていた
神の判定を仰ぐ儀式。


鉄の棒が赤くなるまで熱する。

それを握り、
指定の位置まで運べた方の主張が
正しいとする。

真っ赤な鉄棒を前に、
北浜の長・治兵衛は尻込みしてしまう。

早く握るよう
奉行の斉木が催促するが、
治兵衛は動けない。

見かねた信繁が割って入るが、
斉木は神の御心を承るには
これが一番と言い譲らない。


[信繁]
「ならば、どちらが正しいか
鉄火起請で決めよう」

斉木に鉄棒を握るよう信繁が促す。


さすがに これには、
斉木も言葉を失った。

信繁は、
「日替わりで、漁をすれば良いのでは…?」
と提案するが、

又吉は、
「潮の良い日に獲り尽されたら、
次の日には、何も取れなくなる」
と反対する。

[景勝]
「ならば潮の変わり目で分ければ良い。
満月が来る度に交代すれば、偏りはあるまい」

信繁の機転と景勝の裁きで一件落着。

景勝は、信繁の機転を高く評価し、
信繁のような子が欲しかったと
心から思う。



そのころ上田城では、
梅が信繁の子を出産した。

女の子で名前は、
スエと名付けられた。




⬛【徳川との手切れ】

信繁が景勝の信頼を得た事で、
上杉氏は真田氏と手を組む事となる。

『昌幸の元に届いた手紙には、
上杉が真田を守る事、
上野の沼田、信州の小県を
真田の領地と認める旨が書かれていた。』

これで徳川と手を切る事ができる。

早速、昌幸は、
手切れの書状を家康に送った。

昌幸の裏切りを知った家康は、
鳥居元忠 率いる徳川軍7000を
上田城に向かって進軍させる。

対する真田軍は、総勢2000。

景勝は、
領内から戦える者を掻き集め
援軍を送る。

その中には、
信繁と三十郎の姿もあった。





⬛【第12話・「人質」、みどころ】


●【対立を深める真田と徳川】
沼田領をめぐり対立を深める
昌幸と家康。

勝手に和睦した家康と氏政から
領国を死守する為、
昌幸は再び上杉に近づき、
対抗策を講じる。




●【人質となった信繁】
人質として
上杉家の居城・春日山城に入った信繁。

景勝の信頼を得て、
真田家への支援を勝ち取るべく、
三十郎と共に奔走する。




●【神事  “鉄火起請”】
上杉領で
漁民たちによる争いが過熱し、
神事 “鉄火起請”により
裁定を下す事に。

現場に出くわした信繁は、
異議を唱え、仲裁に乗り出す。