餅はおめでたい時の食べ物なので、臼と杵で餅をつくと近所にも配るのが

一般的であるが、日常生活の中で餅を食べたいときに餅をつくと目立って

しまうために、隣近所に聞こえないように、杵と臼を使う代わりに、

鍋の中で蒸した米を半づきにしてつくって食べていた。

 

どうしてももち米よりうるち米の方が潰れにくいので、粒々の残ったやじろ餅

(たがね餅)風になるのでさっくりして食べやすい。

 

あまりに美味しいため家族だけで内緒で食べていたことや、

ペッタンペッタンと音がしないのがそのユニークな名前の由来という。

 

また鍋の中ですりこ木のようなものでつくので「なべ餅」とも呼ばれている。

 

米粒が残っているのが特徴で、餅というよりおはぎのような食感が楽しめる。

 

近年は町の中央を流れる三重県内で最長の河川「宮川」の河原に自生するよもぎを

使用したり、中流域で盛んな農村地帯で生産される米を活用し、地産地消の

地域づくりが進められている。