嫌になっちゃいました...。



真面目にするほど傷つくことが多い事の今の状況に負けてしまいそうです。


いくら私が「お客様のために」と考えて行動しても、お客さんには伝わらない事の方が多すぎます。


どうしてなんでしょうか?


人間の心理がよく分からなくなってきました。


何を基準にして、人は人を信じるのでしょうか?


加入して10年、一度も顔を見せない、年賀状も来た事がない、仕事を続けているのか辞めているのか分からない。

10年の間、引越しもしたのに住所変更は本社に電話した。

家庭環境も変わったから保険の見直しもしたかったのに、やっているのか辞めているのかが分からなかったから保険はそのままになっている。


普通、そんな事やっていたら信用を失って、契約してもらえないと思うのが普通だけど、そんなやり方でも続けていられるのは、当然口が上手いからで、私の誠実、真心なんて、口の上手いおばさんセールスにかかったら一瞬で消え去ってしまう。


バカバカしい。





大雪の日、約束は守らなきゃという気持ちから、日にちを変更した方がいいという上司や同僚の言葉を無視してお客さんの家に出掛けた。


途中、車が坂道を上がっていかなくなって、そこから歩いてお客さんに家に向かった。


日を改めた方が良かったかなって思ったけど、約束は守らなきゃ、お客さんは待ってるのだから...という気持ちで、怖いけど普通タイヤの軽自動車で出掛けた。


「寒かったでしょう?」


お客さんは心配してくれた。


出してくれたお茶は温かくてホッとした。


仕事が終わって、2時間半も掛けて家に帰って、着いたのは夜中だった。



病欠している同僚に頼まれ、奥様の保険の保全(アフターの手続き)だったけど、約束は約束。



「全てお客様の為に」


この気持ち一心で続けてきた仕事だった。


それなのに、どうして?どうして簡単にお客様は騙されちゃうの?


保全の延長で、保険のコンサルティングをする事になった。


「こんな風にして必要な死亡保障額って計算するんですね。こんな話聞いた事がなかったわ。遺族年金って聞いた事なかったけど、こんな風になっているんですね。医療保障も、これからどんどん自己負担が増えるって聞いてたけど、こんな風に変わるんですね。こんな話、聞いたの初めてです。ありがとう。」


そう言って下さった奥様。


保険に一番大切なのは「コンサルティング」です。


「コンサルティング」しないから、保険屋さんに騙されるんです。


「コンサルティングするセールス」

「保険だけ勧めるセールス」

どっちがこれから付き合っていくのに重要ですか?


ライフスタイルは、保険に加入した時以後、変わらないという保障はない。


お給料に変化があった時、奥様が働きに出る事にした時、家を買った時、住宅ローンの一部返済をした時...全てコンサルティングをしなおさなければなりません。


でも、その時に「コンサルティングしないセールス」に加入してしまったら、なにもアドバイスしてくれません。


それどころか、「新しい保険が出来ました。転換して下さい。」「子供が生まれたなら死亡保障をあげましょう。転換して下さい。」そんな事の繰り返し、繰り返し、繰り返し...。

転換しないって言えば、来なくなる。


国内生保って皆そうじゃないですか。(一部を除く)


今回だって、解約されそうになったから、慌てて電話してきて...。


解約防止をしようとする、そのセールスの気持ちは分かります。

解約されなくないから、必死になります。

でも、ついでに保険を勧めてしまう図々しさは理解できません。


でも、その言葉に騙されてしまうお客様の心理はもっと分かりません。





今、もっと具体的に書いていたのですが、書いているうちにむなしくなって全部消してしまいました。


前の会社の時に、「お客さんにこう言われたらこう言いなさい。」と、言われた言葉がありました。


お客さんと最終的にお話した時に、そのセリフを言ったんだなって思いました。


本当に騙されるんだなぁ。


上司に言われたように、私は甘いのかもしれない。

もっと自分を売り込まなきゃ駄目だって言われた事があります。

私は、無理して自分を売り込もうとは思いませんでした。

誠実にしていれば、きっと分かってくれるって信じていましたから。


もちろん、分かってくれている人もいるので、前職のお客様も、今の会社に代わってもついて来て下さいました。


でも、駄目なんです。それだけでは...。


過去の人たちだけでは成り立たない仕事ですから。


常に前を向いて、新しいお客様と知り合っていかなければ退職しなければならない仕事ですから...。


善が悪に負ける業界ならば、私は過去のお客様の為に悪になるか、過去のお客様に謝って業界を離れるかを選ばなければならない日が来るかもしれません。


凄く、苦しい選択です。






今日は愚痴になってしまいました。


かなり落ち込んでいます。


契約してもらえなかったという事で落ち込んでいるのではありません。そんな事で一々落ち込んでたら15年も続きません。


私は、これからどうしたらいいのでしょうか...。



耐震偽造事件のニュースを見るといつも私は思います。


「生命保険のセールスって殆ど全員姉歯だよなぁ」


でも、訴える人がいないのは、お客さん自身が保険の事を知らな過ぎるからだと思います。


本当は、マンション1件買える位の保険料を払っているというのに、あまり関心がなく、なんとなく払っているという人が多すぎるのよね。


それが分かっているから、会社も深く物事を考えず、会社のいいなりの営業マンを作り出そうとしている...。それが一番怖い...。



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ある日、入社したばかりの新人さんが、トレーナーと呼ばれている新人さんを育成する係りの人と資料を見ながら話をしていた。


トレーナーは、自分が担当した新人さんに契約をあげさせるのが仕事で、新人さんの成績によって、お給料やボーナスが変わってくるのです。


だから、「育成」というよりも、「どんな手を使っても契約を取らせる事」が一番大切なんです。


新人さんはトレーナーと話をした後、数枚の紙を持って私の隣にある自分の席に戻ってきてパソコンを触りだした。


しばらく一人で作業をしていたのですが、途中で操作の仕方が分からなくなったらしく、私に声を掛けてきた。


「綾野さん、この先ってどうしたらいいんですか?」


「え?どれ?あぁ、転換作ってるのね。それは、ここに証券番号を入れて...。」


「ああ。分かりました。あ、出来た!保険料は1000円しか変わらないし悪くないな。」


新人さんは自分が作った保険の内容に納得しているようだった。


「これ、いいと思いません?取れるかなぁ?」


そう言って今入っている保険の資料と、作った保険の資料を見せた。


そのターゲットになっているお客さんは、現在(当時)40歳の女性。

平成2年に1500万円の終身保険に加入していた。

入院特約は、疾病入院と、災害入院は5日以上で5000円(手術含む)。

それに、女性疾病入院が5000円(手術はない)ついているだけだった。

保険料は15000円位。

もちろん、払込満了まで保険料の変更はない。


確かに今発売されている特約は一切付いていないシンプルな保険ではあるが、予定利率が高い時の終身保険1500万なので、今の時代では絶対にこの保険料では加入出来ない。


掛け捨てでもないので、解約金は沢山あるし、払込満了後に老後の資金として解約金を年金で受け取る事を前提に掛ける人もいた。


その保険を何に転換しようとしているかと言うと...。


死亡保障4500万。

その内、300万円が三大疾病保険になっている。

10年更新型の掛け捨て保険で保険料が上がっていく。

特約は疾病、災害とも1泊からの入院で5000円(手術含む)。

女性疾病入院5000円(手術含まず)と、その他新しい保険がいくつか。

そして、払込免除特約も付いている。

確かに保障内容は良くなっているとは思う。


でも、女性に4500万の死亡保障は必要なのか?


「だって、4500万以上出来ないんですよ~。


転換には規定があって、今までの保険料より新しい保険料のほうが高くならなくては作れない

だからと言って、4500万の掛け捨ての死亡保障が必要なんだろうか?

それも、今は保険料が16000円かもしれないが、10年後は35000円、20年後は80000円以上の保険料になる。


「10年後は保険料を下げたらいいってトレーナーが言ってましたよ。」


それはそうなんだけど、このお客さんは払込満了の時に1000万近くの解約金を期待して加入したのではないだろうか?

それはちゃんと話をするのだろうか?


新人さんと話していると、トレーナーが近寄ってきて、新人さんが作った設計書を見て


「いいのが出来たじゃん!行こう!行こう!


と喜び、2人は数分後出かけて行った。


数日後、新人さんのグラフは4500万の表示がされ、パーティー入賞の花マークが飾られていた。


「成績、1200万あるんですよ~!


皆「凄いね!凄いね!」と声を掛け、拍手している。


無邪気に喜ぶ新人さんを見て、凄くむなしくなったのは多分私だけだと思う。


30年後、そのお客さんは「こんなはずじゃなかった」と思うのだろうか?それとも、4500万の死亡保障が必要だと思って、解約金よりも死亡保障を選んだのだろうか...。

今となっては確かめる事も出来ないけど、どうか死亡保障が必要だったのだと信じたい。


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私の友達と、きよみのお客さんのお見合いの後、美由紀ときよみがなにやら最近隅のほうでコソコソ話しているのを見かけるようになった。


気になってはいたが、仕事には関係ない話のようだったし、私には関係ない話のようだったのであえて聞こうとはしなかった。


ある日の事、いつものようにきよみとペア活動をしていた。


いつも車を出してくれるのはきよみで、私は後ろの席で書類をまとめながら移動をする。


私の車は軽なので、狭い車は嫌いと言って、よっぽどの事がない限り、私の車を出す事はない。

まぁ、それは私にとってはいい事なんだけど。


いつものようにきよみの車の後ろの席で、書類をまとめながらきよみと何気ない話をしていた時、きよみが言い難そうに話し出した。


きよみ「ねぇ、美由紀のことなんだけどさ、美由紀、母子家庭だし、保険の仕事も上手くいってなくて給料10万円もないって話なんだって。」


私「そうなの?可哀想だね。」


きよみ「でも、辞めたらもったいないし、最近ちょっとバイトを紹介したのよ。」


私「バイト?」


きよみ「うん。」


私「どういうバイト?」


きよみ「あのね...。テレクラのさくら。」


私「テレクラ???!!!」


きよみ「まぁ、そんな大げさに驚かなくても...。(^^;)」


私「だってぇ。」


きよみ「実は私もやってるんだわぁ。」


私「うそ!」


きよみ「本当。ちょっと変わった感じのテレクラで、会員制なんだって。男の人は、ちゃんと身分のきちんとした人で、通話料10万を先に振り込んだ人だけが話が出来るっていうシステムだから、結構お金持ちが多いって事じゃない?」


私「そんなテレクラあるんだ。私、ティッシュにチラシ入れて配ってるテレクラしか知らない。」


きよみ「そんなティッシュで宣伝してるのは、やりたいだけの馬鹿男しか居ないでしょう。どうせだったらお金持ちの方がいいじゃん。」


私「う~ん。どうなんだろう。私には分からない世界だけど。」


きよみ「時給も良くって、1時間話したら1800円なんだわ。」


私「へぇ。」


きよみ「うちもさ、今年住宅ローンがステップ払いで増えちゃって、月々14万も支払っていかなきゃいけないのよ。結構きつくてね、それで始めたんだけど、美由紀もお金に困ってて、借金だらけなんだってぇ。だから、紹介してあげたの。」


私「へぇ、そうなんだぁ。でもいつやるの。旦那さんも子供もいるのに。夜中にコソコソ話してたらバレルじゃん。」


きよみ「うちは旦那知ってるもん。子供が寝てからだし。」


私「えぇ~?!旦那さん知っててOKって言ったの?」


きよみ「もちろん。別に会ってHするわけでもないし、1日3時間話をして月20日くらいやったら10万以上になるんだよ。駄目って言うほうがおかしいわ。」


私「そうかなぁ。」


きよみ「まぁ、私はいいとして、美由紀よ。美由紀。」


私「美由紀さんがどうかしたの?」


きよみ「うん。どうもさぁ、電話の相手と会ってるらしくってぇ!」


私「うっそ~~~!」


きよみ「マジ、マジ!」


私「だって、美由紀さん容姿にコンプレックス持ってるし、会ったら次から話してくれなくなっちゃうんじゃない?会員制のテレクラなんでしょう?」


きよみ「どこにも“マニア”という人が居るじゃん。デブ選も居るって事よ。」


私「本当?」


きよみ「本当、本当。だって私を指名して話をした人が、私に会おうって誘ってきたんだってぇ!断ったら『美由紀ちゃんは会ってくれたよ』って言ったんだわ!本当かなぁ?ねぇ、あんたちょっと探り入れてみてよ。」


私「探り?」


きよみ「うん。あんたもやってる事にして、お客とどこまでいってるのか探ってみて。」


私「え~!やだぁ~!」


きよみ「大丈夫だって!きよみ以外には話はしないから。きよみも私だったら私に紹介されたバイトだし嘘つくかもしれないけど、あんたには本当の事言うと思うのよ。」


私「いやぁ~。私にも本当の事言わないと思うよ。」


きよみ「言うって!ねっ!ちょっと探ってみてよ。」









結局、その日の話はそれで終わりました。


お客さんの家の前に着いたのと、私が終わらせたかったというのもあるのですが、まぁとりあえずその「探りを入れる」という話は流したつもりでいたのです。


ところが翌日の昼過ぎ------------------------------------------------


美由紀「かなっちぃ~!ヽ(゚∀゚ )≡」


美由紀がニコニコしながら私に近づいてきた。


私「どうしたの?」


美由紀「き・い・た・よ♪」


私「何が?」


美由紀「かなっちも、きよみさんに誘われてバイト始めたんだって?」


私「えぇ?!」


美由紀「いいの、いいの。私も仲間。誰にも言わないから安心してて。」


私「私は...。」


きよみ「ヽ( `∀´)ノかなっち~!(ニコニコしながら近づいてくる)」


私「きよみさ~ん。」


きよみ「いいじゃん。ねぇ!仲間なんだし!(後は頼んだよ...去る)」


私「あぁぁぁぁぁぁぁぁヽ(゚△゚;)ノ」


美由紀「いつからやってるの?」


私「え?うん、まぁ。」


美由紀「意外だなぁ。かなっちはそういうの無縁だと思ってた。」


私「(無縁ですよ...)...(;´Д`)ウウッ…」


美由紀「でも、頑張ろうね!」


私「ね、ねぇ。美由紀さんは電話の相手の人と会ったりしないの?」


美由紀「会えるわけないじゃん。私27歳のナイスバディーって言ってるのに。かなっちは会うの?」


私「まっまさか!!」


美由紀「会った時は教えてね。私が指名された時にどういう人か想像しながら話した方が楽しいじゃん。」


私「会わないからさ...。(。´Д⊂)うぅ・・・(何言ってんだ、私は)」









きよみの陰謀で、私までテレクラのバイトをしている事にされてしまって、私としては経歴に傷がついたような嫌な気持ちが残りました。


その時思ったんです。







あぁぁぁぁぁぁぁぁヽ(゚△゚;)ノ        この間の風俗のオーナー!!!!!!!


きよみはこのテレクラのバイトで知り合っていたんだ!


もちろん、きよみはテレクラのバイトの相手には一度も会った事がないって言っているし、風俗のオーナーがテレクラで知り合ったのかどうかは確かめていません。


でも、それしか考えられないじゃないですかぁ!!!!


そうだったんだ...。


「美由紀ちゃんは会ってくれたよ。」


その言葉に釣られて、会ったのかもしれません。


だから、本当に会ったのかどうか、自分では確かめられないから私を使って確かめようとしたのかもしれません。


私は利用されてしまいました。


それも、その事はその場だけの事ではなく、私のサクラ生命生活を崩れさせる扉を開いた事に、私は気が付いていなかったのです。


その後の悪夢は、又の機会にお話します。




保険のセールスは、保険を売るだけでなくコンパのセッティングを頼まれたり、お見合いや異性の紹介を頼まれたりする事があります。


仕事上、人と知り合うことの多い仕事だと皆さん知っているのと、女性の営業マンという事で、お客さんも気楽に


「誰かいい人がいたら紹介してね」


と言いやすいのだと思う。


私のお客さんは女性が多いので、きよみによく私に


「私のお客さんがコンパしたいって言うんだけど、お願いできない?」


と言われた。



ある日、きよみがお見合いの話を持ちかけてきた。


「誰か、30歳前後でいい人いないかなぁ。」


「コンパ?紹介?」


「紹介。」


「仕事はどういう仕事しているの?」


「飲食店経営。実家は地主でお金もちなんだけど、サラリーマン時代に貯めたお金で脱サラしてお店をだしたんだって。」


「へぇ。凄いじゃん。儲かってるの?」


「うん。すっごく!でもそんなに派手にしてなくて、意外と質素でいい人なんだわ。どうだろう?」


「お客さんじゃないけど、すっごく優しくて性格のいい友達がいるよ。私より確か3つ上だから32歳だけど。」


「いい、いい!35歳だからいい感じだわ。」


「分かった。じゃあ聞いてみるね。」


「ありがとう!」


それから数日後、4人で会う事になりました。


私の友達はハキハキした頭のいい女性で、独立心が強く最近一人暮らしをはじめた所でした。


紹介者の男性は、お店を出してから5年経っていて、今までお店を盛り上げるのに必死で女性と付き合うチャンスがなかったとのことでした。


4人とも大人だし、大きく盛り上がるとかそういうのはなかったのですが、後でお互いにあいたいという事なら連絡先を教えるという事で、その場は食事をしてお茶を飲みながら話をして、何となく過ぎてしまいました。


結局、お互いに合わなかったという事で2回目のお誘いはなかったのですが、私は何となく普通じゃない空気が気になって仕方がありませんでした。


「本当にあの人、飲食店の店長?」


「うん?何で?」


「だって、本当に飲食店だったら何の飲食店か聞いた時に言わない?“一度食べに来て下さいよ”くらい言うんじゃない?オーナーだったらなおさら。それに、ナンタラカンタラ...」


「う~ん。かなっちは鋭いなぁ。」


「え?じゃあ、やっぱり違うの?」


「まぁね。」


「え~?じゃあ、何の仕事してるの?」


「う~ん...。まぁいいかぁ。あの友達に言っちゃ駄目だよ。」


「うん。」


「風俗なんだわ。」


「はあ?!風俗って...。キャバクラとか?」


「風俗は風俗。本番はないけど、本番スレスレまでやってるお店だって。」


「うっそ~~~!!だって、そんな人に見えなかった~!」


「そうだよ。たまたま何をやったら儲かるだろうって考えた時に、たまたま風俗の話が出て風俗店を出したってだけで、やくざとか暴力団とかには関係ないんだもん。」


「だったら何で最初から言ってくれなかったの?」


「だって、最初から言うとそれだけで引いちゃうでしょう?性格で選んで欲しかったからさぁ。」


「まぁ、分からなくもないけど...。」


きよみは「ゴメンネ」という顔をした。


まぁお見合いは駄目だったんだし、友達には何も言わないでおくことにした。


でも、きよみはその風俗のオーナーとどこで知り合ったんだ?

それが引っかかる。


きよみはお客さんだと言っていたが、きよみの担当ユニットも自宅も、担当企業もそのお客さんのお店や自宅とは全く関係ないところにある。

もちろん、きよみの実家の近くというわけでもない。


「お客さんだよ。」


その一言で、「それ以上聞くな」という気持ちが伝わったのでそれ以上は聞かなかったが、どこでどう知り合いになったのかがどうしても分からない。


その答えが数日後に分かる事になったのだけど、それは次回に続きます。

お楽しみに~。


きよみとは、週に2回はペア活動をしていた。


冬の凍えそうな夜、夏の炎天下、一人で歩くにはつら過ぎる。


そんな時、ペアで仕事をすると気持ちも楽になる。


4~5年前の今頃は、2人して

「寒いね~。」

「後1件だけ行こうか?」

と、お互いに励ましあいながら雪の中を歩いていた。


それなのに、今では2度と顔も会わせたくない程の犬猿の仲になってしまったのは、やはりきよみと私の生き方の違いだろうか...。


きよみは、とても口が上手く、単純な私はまんまと騙され続け、利用され続けていた。

それでも、信じていたのはきよみが普通他人には言えない様な自分の秘密を私に話してくれていたからだ。

私の事を信用していればこそだと思い、私も信用を裏切らないようにきよみには誠実にしていた。


でも、きよみは私が人を信じると、とことん信じて全く疑わないという性格を分かっていて、それを利用していただけだったのだ。


「かなっちだけだわ、この営業所で信じられるのは。誠実な人間なんて一人もいない。」


そう言っていたきよみが一番人を裏切るのが上手な人間だった。

それを知ったのが遅すぎた。


気が付いたら私を信じる者は一人もいなくなっていた


きよみの秘密------------------------------------------------


きよみは、前にも書いたと思いますが、いつも若い男性に保険を勧めたい時には、大体8歳くらいは年をごまかす。


10年前くらいはそれでも通ったかもしれないが、今はちょっと無理。

だって、京子曰く

「泉ぴんこさんソックリ!」

なんだもの。(笑)

小太りで、ほっぺたがタルンってしちゃって、50歳の今では絶対に40代前半だとは言えないと思う。


きっと昔はまだお肌にも張りがあったし、ちょっと小太りな所も「グラマー」に見えたのかもしれませんが...。


15~6年前、きよみが新人の頃、ある電機メーカーの会社の担当になった。


しばらくして、新入社員が沢山入ってきました。

そのころは景気も良かったし、新入社員が20~30人位、毎年入っていたそうです。


その時はすでに36歳位だったきよみは、年を聞かれて「28歳」と答えたそうです。


地方から一人で出てきて、寮に入っている新入社員さんたちは、明るく面倒見のあるきよみを「お姉さん」のように思い、慕っていたそうです。


田舎から出てきた男の子達は、都会の子のように擦れていないので、純粋で、凄くいい子が多いようでした。


その中に、M君という男の子がいて、M君はきよみを本気で好きになってしまったようでした。


新入社員だけで行くスキーのイベントにも、きよみは誘われ、家庭があるのにも関わらず、一緒に行っていました。


もちろん、きよみの目的は

「保険の契約を取る事」


泊りがけのスキーに行けばそれだけで、皆と仲良くなれます。


その上、M君は新入社員の中でもリーダー的な存在。

M君と仲良くしているのはきよみにとってとても有利なのです。


家族には

「一人旅に行ってくる」

と言っているそうです。


家の事も完璧にこなし、表面的には「良妻賢母」を装っているきよみにとって、旦那さんと子供を騙すくらい平気なんです。

旦那さんも、子供も、まさかきよみが知らない若い人たちとスキーに行っているなんて想像もしていないと思います。


でもまぁ、このスキーは、団体での行動だったので、M君ときよみがどうこう...というのはなかったようですが、このスキーで2人の距離はメチャクチャ縮まりました。


団体スキーの後、チョコチョコと2人で会うようになり、最初は

「保険の話」

と言って、一緒に食事をしたり、

「地方の子じゃないから色々知らない事が多いし案内してあげるの。」

と言ってはデートしたりしていました。


もちろん、保険には加入してもらい、関係はどんどん進み、とうとう付き合うようになってしまいました。


当然、M君はきよみが36歳だという事も、結婚している事、子供がいる事も知りません。


私はその話を聞いた時、M君がかわいそうに思いましたが、きよみは


「M君も馬鹿じゃないし、その内同年代の女の子の事を好きになって別れると思うから、それまでの私の活力だと思ってかなっちも多めに見ててよ。

その代わり、私はM君を絶対に傷つけない自信があるからさ。

だって、M君と変な別れ方したら、もう○○電機工業に行けなくなっちゃうじゃん!

そんな馬鹿じゃないって、私は。」


きよみは自身ありげのように言いました。


「でも、M君がきよみが他の人と仲良く話してるのを見て、嫉妬して“俺の彼女だ!”って言っちゃったらどうするの?」


「そんな事言うわけないじゃん。

ちゃ~んと言ってあるもん。

 『○○電気工業の担当になった時に、

  専務さんから写真さんとお付き合いするような

  関係にならないようにって止められたの。

  もし、専務さんにばれたら担当をはずされるし、

  多分、私は仕事を首になると思う。

  二度とM君とも会えなくなる。

  危険だけど、私はM君の事が好きだから、

  ○○電気工業の担当をはずされたくないの。

  ずっと一緒にいる為にも、絶対に誰にも言わないでね。』

ってね!」


成る程...純粋なM君はそれを信じて、きよみとの関係を人にいう事はない。


頭いいなぁ。


感心している場合ではないのだが、私はどうする事も出来ないし、聞くだけで何も言えなかった。


きよみの思惑通り、M君と仲良くしたおかげで、きよみは○○電気工業で良い印象を持たれる事になった。


信用がおける人だよ。

保険の事なら何でも知ってるよ。

分からない事は何でも親切に教えてくれるよ。

サクラ生命の保険は凄くいいよ。

悩みの相談にも乗ってくれるよ。


M君は自分の理想の女性だと信じて疑わず、同期の友達にそう言ってくれていたそうです。


私のお客様は女性が多いのですが、きよみは男性が多いので、よくコンパをしないかと言われ、私のお客さんに頼んだ事もありました。


その時に、一度だけM君と会って話をしたのですが、きよみの好みのタイプではない気がしましたが、優しい好青年っていう感じの男の子でした。


確か、私と同じ年だった気がします。


M君との関係は、結構長く続きましたが、その間にM君の同期S君が三重県へ転勤する事になり、M君の同期は全てきよみのお客さんになっていましたから、きよみは「保険の手続き」と言っては、三重県の工場へ行っていました。


その頃から、S君とも付き合いだしたので、M君とS君はダブっていたと思います。


「危ない橋を渡ってる気がする」


「絶対に大丈夫だって!S君もすっごく純粋ないい子だし、三重県の工場と名古屋の工場は営業以外はあまり交流がないから。ばれるわけないって。」


「でも、同期だから同期だけで会うって事ない?そんな時に2人が

  『オレ彼女が出来たんだ。』

  『実はオレも。』

  『サクラ生命のきよみさんなんだ。』

  『え~~~?オレも~~~!』

って会話にならないって可能性はないよ!」


「大丈夫、大丈夫。あの2人仲悪いから話しないって。」


「何で分かるの?」


「M君とS君、お互い悪口言い合ってるもん。」


「どうして?」


「私がふっかけたから。」


「...。」


きよみは本当に怖い人です。

自分の目的を達成するためにはどんな手段でも使います。


きよみは、S君を利用して、三重県の工場の人たちからの契約を狙っているのです。


よくアホな心無い人に

「保険のセールスって、体を張って保険を取ったりするんでしょう?」

って言われて、嫌な気分になった事が何度もありました。


その度

「そんな事して保険を取っても、今は全然儲からないからそんな事する人いないですよ。そんな事して保険を取りたいと思う人はストレートにお金を貰った方が儲かると思いますしね。」

と答えたものです。


でも、きよみの場合は、趣味と実益...と言えるのではないでしょうか。


若い男の子とデートしたい、付き合いたい、チヤホヤされたい。

そうしている内に、自分の評判は良くなり、関係を持ちたくない人からでも契約が取れる。


きよみにとっては一石二鳥、三鳥ってとこでしょうか...。


本当にいるものですね。こういう人。


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S君についてのお話は、又次のエピソードで...。



12月に書き始めて丁度1ヶ月


途中でお越しになられたお客様の為に、
簡単な解説と登場人物紹介をさせていただきます。


まずはここを確認してから
後はお好きなページからお読み下さい。

(多分時間の流れは関係ないのでどこから読んでいただいても良いかと思います)


綾野かな美
(かなっち)
このブログの主人公です。
サクラ生命 かなっちが12年間勤めていた国内生保です。
ルビー生命 かなっちが今勤めている外資系生保です。


主な登場人物と家族構成(多分増えます)
きよみ 50歳
(サクラ生命歴20年・電機メーカーと建築会社担当)
夫=きよし(会社員)
長女=ありさ27歳
次女=小春21歳
さとみ 49歳 かなみと紹介者が一緒
(サクラ生命歴15年 新人のサポートをする部門に勤務)
夫=さとし
長男=裕也20歳
長女=真美21歳
京子 37歳(バツ1)
(生保会社を転々としている。現在ユリ生命保険会社勤務)
彼氏=よしき40歳
(バツ1 子供は奥さんが引き取る)弁護士
長女=ゆみ15歳
長男=としき
美由紀 45歳(バツ1)
(サクラ生命保険を退職後工場のラインに勤務)
長男=つよし

長女=さやか


イメージ画像募集中!
描いて下さった方には...何をプレゼントしよう...。(^^;)

最近、京子とファミレスでお昼を食べた。(12月頃だけど)


ユリ生命に入社してもう直ぐ1年なのだが、私が


「FPになって、保険の事だけじゃなく、資産作りのアドバイスをしたい。

その上で、保険の見直しは欠かせないものだから、

そういう立場で、お客さんに良い保険を勧めたいと思っている。」


という話をしたら、京子は


「いいね。かなっちらしいわ。

あんた、昔から正義感振りかざして、それが鼻に付いた事もあったけど、

この仕事にはあんたくらい正義感がある子じゃないと、

お客さんにとっていい物なんで売れるわけないもわ。(投げやりっぽく)

皆、なんだかんだ言って自分が可愛いし、

サクラ生命だって、ユリ生命だって、“取ってなんぼ”の世界なんだから、

会社の体制が変わるか、あんたみたいに自分の身を削ってお客さんの立場に立つか...。

どっちかだよね。

会社は変わるわけないんだから、結局“いい人”になりたけりゃ、

辞めるしかないじゃん。(冗談風に。少し笑いながら)

そうそう、だってさぁ!...。」


京子は凄い事を話し出した。


「美由紀なんてさ、設計書の説明しているときに、

更新後の保険料手で隠して話すんだよ~!」


「うそ!」


「ホント、ホント!

実際の保険料と、更新後の保険料って少し離れた所に書いてあるでしょ?

さりげなく隠してるの~!」


「え~?!だって、10年後聞いてなかったってトラブルになるじゃん!」


「そんなの、10年も経ってたら、

“説明しましたよ。忘れちゃったんじゃないですか?保険の内容って3ヶ月で忘れるっていいますものね。”

って言えば済むじゃん。

お客だって、10年前の事だから、聞いたけど忘れたんだって納得するでしょ。」


「マジ...。」


「でも、美由紀は辞めちゃったし、美由紀の次の担当者はトラブルに巻き込まれると思うよ~!

私もサクラ生命にいないし、し~らない!(笑)」


開いた口がふさがりませんでした。

あの優しそうな美由紀までもが...。


かなり太っているのを気にして、若い男の子からは保険が取れないからって、結構色っぽい京子といつも一緒にいました。


見るからに、悪い事はしないような顔をしてるのに、平気でそんな事してるだなんて...。


「美由紀はバツイチで、旦那さんから養育費も貰っていないし、

生活が苦しかったんじゃないの?

仕方ないって感じかなぁ。」


生活が苦しいから、全く関係ないお客さんを騙すの?

生活が苦しいからという理由だったら犯罪は許されるの?


日本の生保はここまでになってしまったのか...。


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ところで、もし、万が一、お客さんが「聞いてない!」って言って、裁判になった場合、お客さんは勝つのでしょうか?


設計書には更新後の保険料は印字されています。


いくら手で隠していて説明もなかったとはいえ

「重要事項を説明を受けました」

という内容に印鑑を押す箇所が申込書にはあり、お客さんは印鑑を押しています。


それも10年間、1年に1回の会社からの案内には、どこの会社もだと思いますが

「10年後に保険料が変わります」

という事は書いております


それでも、お客さんに勝つ可能性はあるのでしょうか?


もし、詳しい人がいらっしゃいましたらコメント残して下さると嬉しいです。




京子と同期に、すっごく綺麗なお姉さんの「柴崎このみ」という人が居ました。

私が入社した次の月に入社してきたのですが、入社当時、腰まであるソバージュの長い髪、背が高く痩せていてモデルのように綺麗で...。


「こんな一般人居るんだなぁ」


って見とれてしまったくらいです。


私より7つくらい上でしたから、当時27~8歳ってとこで、今は42~3歳かな?


モデルみたい~~!!って言っていたら、本当に元モデルさんでした!

20歳の頃、地元の“ミス○○”というのにも選ばれた事があるって聞き、やっぱり他の人と違うと思ったよ。

だって、オーラが違うんですもの。


似てるタレントは「柴崎こう」さん。

だから、「柴崎このみ」にしました。(とても安易です)


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柴崎さんは、入社してから結婚したり、出産したりしながら私と同じ12年の月日が過ぎました。

柴崎さんと私は紹介者がたまたま同じだったので、一緒のチームになり、結構仲良くしていたと思います。


柴崎さんは、入社して直ぐ結婚して子供が出来、12年の内に3回も出産したので、


仕事、結婚、家事、出産、育児、仕事、出産、育児、仕事、出産、育児...。


本当に大変そうでした。


仕事にも熱心で、2人目の出産の時は臨月まで仕事をしていましたし、育児休暇もままならず赤ちゃんを背負って仕事をしていましたから、営業所長も支社の内勤職の人も、皆応援していました。


もちろん、私も営業所に居る時には赤ちゃんを見ててあげたりしたものです。


私は柴崎さんを尊敬していたし、皆も、柴崎さんを認めていると思っていたのです。



ある日。


きよみが私に近寄ってきました。


「かなっちって、柴崎さんと仲良くしているけど、あの人の仕事の仕方知ってる?」


「仕事の仕方?何?どういう事?」


「柴崎さんってさぁ、いつも退職間近のおばあちゃんばっかりと仲良くしてるでしょう?

あれってね、退職した後におばあちゃん達の契約貰ってるんだよ。」


「契約貰うって?」


「だから、おばあちゃんセールスが退職した後に、“後任です”って一緒に行って、

転換持っていくんじゃん。」


「それ、駄目なの?」


「あんたもばっかだねぇ!

駄目に決まってるじゃん!

退職したら普通、その人の契約は地区の担当に振り分けられるでしょう?

なのに、おばあちゃんセールスと一緒に回って後任の挨拶なんかされたら、

地区で担当になった人は行けなくなるでしょ?

私達がもらうべき “ネタ” をもってっちゃうんだよ!

ずるいじゃん!」


「あぁ、そうかぁ。」


私は今まで辞めて行った人たちが仲良くしてた人に


「このお客さんは凄く大切な人だからお願いね。」


ってお願いして辞めているのを何度も見ているので、それが駄目だとは思っていませんでした。


もちろん、私は特別仲良くしていた人は居ませんでしたから、「お願いね」と言われた事もなく、あまり人のことを気にしてはいなかったのですが、きよみはそれがどうしても許せなかったようです。


「それにね。この前作ってた設計書の成績見たんだけど、0.5件にしかならない物ば~っかり作ってるの!」

(成績が少なすぎる契約は1件貰っても1件と認めてもらえず0.5件のカウントになるのです。)


「1件だろうと、0.5件だろうと、仕事量は変わらないんだから1件にしちゃえばいいのに、

ワザワザ保険料の安いの作って、持って行ってさぁ!アホじゃない?!

営業力がないから、高い(保険料)の持って行くと取れないものだから、

最初から安いの作って持ってって行くんだね。

美人、美人ってチヤホヤされて、ろくな仕事出来ないくせにさぁ!

たまには実力で1件になる物取って来い!っちゅうのよ!」


きよみは勢いが突き出すと止まらない...。


確かに、柴崎さんは誰かが寒い所から帰ってきたら


「寒かったでしょう?お茶入れましょうか?」


って直ぐに立ち上がってお茶を入れてくれたりします。

でも、それっておばあちゃんセールスだけでなく、私もお茶入れてもらった事あるし、私も入れてあげるし、お互い様なんじゃないかな?

女性の職場だし、お茶を入れるくらい悪い事じゃない(良い事だと)思うけど...。


でも、きよみはそれが嫌で嫌で仕方がないみたいです。


そして、それをかなり太っている美由紀にも話すのです。


容姿にコンプレックスを持っている美由紀にとっては、柴崎さんの美貌は羨ましいと思っているだろうし...。

きよみはそんな、人間の弱みに付け込んで上手に気持ちを操るのが上手いのです。


きよみの巧みな話術で、すっかり柴崎さんは


「仕事が出来ないからおばあちゃんセールスに親切にして、

退職後に契約を貰っている。

営業力がないから、小さい保険ばかり取ってて、

お給料もすずめの涙。

それでも辞めない図太い根性の持ち主」


というレッテルを貼られてしまいました。


そのレッテルは、入ったばかりの新人さんまで伝わり、仕事が全然出来ない髪の毛真っ白に染めたヤンキー姉ちゃんまでが


「一緒に地区回ったんだけど、本当にへたくそで、私の方がよっぽど出来るって思っちゃった。」


と、言う始末。(生意気なんだよ!10年早い!)


そのうわさは、柴崎さんの耳に入っているのか、いないのか...。


彼女は今でもコツコツと0.5件の契約を回っているのだと思います。


私から見たら、すっごく誠実だし、素敵な人だと思うのだけど、サクラ生命の世界では


「詐欺」

「アホ」


と、なってしまうのです。


嫌だ、嫌だ...。



昨年の年末に、会社で研修がありました。

その方は、元 某外資系生命保険会社のセールスで、成績がよくかなり稼いでいた為、独立して会社を設立し、今は生保や他の会社営業マンのためのセミナーの講師として全国を回っているとの事でした。


その時に、はっきりとその方は言いました。


「今まで生命保険会社というのは、お客を転がし、セールスを転がして大きくなってきました。

外資系はお客を転がすという事はありませんが、セールスを転がすというのはやっています。

でも、外資系はある程度そうならないように人材を選び、出来ると思った人をスカウトしています。

それでも、どうしても出来なくなって辞める人も出てくるでしょう。

それだけ、生命保険のセールスは難しいのです。

しかし、だからと言ってあなた達は、転がされないようにしなくてはなりません。

転がされないようにする為にはどうしたらいいのか...それが、今からの私の話に答えがあります。」


というような話始めでした。


そんな事分かってはいるけど、改めて沢山の人の前に立って話をしている人が口に出すと、凄く訴えられる物がありますよね。


「お客を転がす」


そうです、まさにお客様の財産を転がしているのです。


私が入社した頃は、バブルがはじける直前で、こんな世の中になるなんて想像もしていませんでした。

私が入社する何年か前に「更新型」が発売され、全期型(保険料が払い終わるまで一定の物)の保険を更新型に転換させられました。


全期型は最後まで保険料が変わらないので、保険料が更新型に比べて高いのですが、その分「支払い準備金」が沢山貯まります。

これが、解約するときの「解約金」になります。


その上、昔は終身保険がとても安かったので、終身保険も結構売れました。


例えば、2000万の保険を売る時に、終身保険を1000万と定期保険を1000万付けて2000万にするのです。

それでも、20歳位の子の保険料は10000円程でした。

(入院特約をいくらつけるかによって保険料は変わりますが...)


昔は女の子に保険を勧めるのに、1200万の終身保険だとちょっと高いと言われると(1200万円以下の保険は売れなかった)、定期1000万と終身1000万の保険を勧めたものでした。

すると、少し保険料が安くなり、更に、結婚する時に定期をはずして1000万の保障だけ残すと保険料も安くなるけど、払い込み満了時の解約金は殆ど変わらないという事で、とても喜ばれたものでした。


しかし、バブルがはじけ、保険会社が危なくなってくると、そういう昔の終身保険をどんどん掛け捨ての定期保険に転換しろという命令になってきたのです。


全期型を更新型にして、更に終身保険1000万を100万にする...。

女性でも4000万、5000万は当たり前という感じでした。

その時きよみのセリフ、今も忘れられません。


「潰れたらお客も私達もおしまいじゃん。潰れるくらいなら転換して終身保険を少なくする位、全然悪いことじゃないと思うわ。」


確かにそうかも知れません。

今まで潰れてきた会社のお客さんたちは、保障が少なくなり本当に可哀想です。

(参考:潰れた会社のお客様は予定利率の引き下げという物が行われました。バブルの時の高い予定利率を強制的に低い予定利率に変更されたわけですから、保険料を同額にするという事は保険内容が悪くなるのです。)


でも、潰れたわけじゃないのに、潰れたのと同じような手続きを踏まれる(それも知らず知らずのうちに)のはもっと可哀想な気がします。

(参考:転換というのは今までの保険を下取りにして、新しい保険に変更するのですが、予定利率は今の低い予定利率になります。ですから、実質予定利率の引き下げをされたと同じ扱いになるのです)



でも、私は、お客さんも馬鹿じゃないし、いくらなんでも女性に4000万の保障を見せたら断るだろうと思って勧める事自体出来ずにいましたが、意外に「馬鹿」なお客さんが多かったのです。

それも、馬鹿なお客さんは「優績者(優秀な成績な人)」と言われている、セールスのお客さんに多いのです。


ある日、私の担当していた会社に「元優績者」と言われているトレーナーのお客さんが赴任してきました。

サクラ生命に掛けていると言われたので、優績者人のお客さんだと知らずに、声を掛けてしましました。


すると、ご本人様は1年前に8000万の10年更新の完全掛け捨て保険に掛けていて、奥様は3000万の3年ごとにお金が降りてくる「生存給付金付定期保険」に掛けている事が分かりました。


サラリーマンで、大きな会社に勤めていますから、これ以上の死亡保障は必要ありません。

奥様の3000万も大きすぎると思うくらいでした。


しかし、その優績者の方が、自分の担当しているセールスの成績が足りないので、奥さんの「生存給付金付定期保険」の転換を勧めに行った時に、


「●●さん(優績者の人)はもうセールスじゃないし、知らない新人さんが担当になるのは嫌だから、綾野さんが担当なら話を聞いてもいいよ。」


と言ったというので、私の所に電話が入り


「私のお客さんなんだけど、一緒に奥さんに会いに行ってくれる?新人さんと折半で契約して欲しいの。」


と言われたのでした。


私は、あの保険をどうやって変更して勧めるわけ???と思ったのですが、設計書は優績者さんが作るというので、当日私は設計書を観る羽目になったのです。



設計書を開いてビックリしました!!

3000万の死亡保障が4500万なんですもの!

それに、10年更新の掛け捨て保険。


私は言葉に困り、優績者さんの後ろで座っていました。新人さんは来ていませんでした。


「保険料が同じで、1泊から出る入院に変更になるし、死亡保障が3000万から4500万になるのよう!得でしょう?

10年で保険料が高くなるけど、その前に転換しちゃえば又同じくらいの保険料でいい物に変えられるし、転換できなかったら死亡保障を下げればいいだけだから、問題ないわよ。  ナンタラ カンタラ .......」


開いた口がふさがらないってこのことでした。

3年ごとにもらえる生存給付金がもらえなくなる事や、10年ごとに保険料が上がるのだから保障を下げるといっても限度がある事や、今までに貯めてきた支払い準備金を全て掛け捨て保険に入れてしまう事などは全く言いません。


「優績者」って詐欺!


でも、そんな話、お客さんだって見破るだろう!って思っていたら...


結局そのお客さんは契約をしました...。


全然嬉しくない申込書でした。


会社に申込書を出すと「おめでとう!!」と言ってくれました。

担当職域からの契約だし、私にとっては棚からぼた餅のような契約でしたが、本当に嫌な嫌な契約で、私の唯一の汚点です。




一般のお客様へ...

お願いだからもう少し勉強してよ!

将来の年金問題やら、退職金削減、リストラ...景気が良くなったといわれてはいますが、まだまだ問題が残っている日本です。

誰だって見破れそうな簡単な詐欺まがいのセールストークに簡単に騙されないで下さいよ。


「私は騙されないわよ」って思っていますよね?フン!絶対に騙される。さもなくば、騙していない人まで疑う...。

騙されるのが嫌だから保険に入らない?それも馬鹿げてる。


ちゃんと、勉強して欲しいんです。

何が間違っていて、何が正しいのかが分からなければ、でたらめ言われても、本当にあなたの為に教えてくれた事でも全て同じに聞こえてしまうではないですか?

誠実なセールスはいますよ。

(ちゃんとコンサルティングが出来るかどうかは別ですが...。)

その人の言葉をチキンと聞いて欲しいんです。そして判断して欲しいんです。


それが出来ないならお金を払って、顧問FPを付けられた方がいいですよ。

今は一般の人だって、顧問FPを付けて、不動産、税金、保険、年金...などのアドバイスをしてもらっている人は少なくありません。

少しの顧問料で、1000万以上も得する人も居る位です。


「保険は家を買う事の次に大きな買い物」


と言われている商品です。

それも、生きるか死ぬか分からない物に、それだけ掛けるのですから慎重になって当たり前です。

それなのに、家を買うときは真剣に考えるのに、保険は「セールス任せ」にしちゃうのですか?


保険会社にいいように利用されるような一般人にならないで下さい。


皆様に目を覚ましてもらえるように、このブログを立ち上げました。


私が協力できる事はしますから、何でも相談して下さい。


そして、このブログを読んだセールスの皆さん、「私は違う」と思いながらも知らずしてやっている事はあるのです。

洗脳されているだけで...。

早く目を覚まして下さい。


お願いします...。


私は、生保業界15年ですが、この15年の間に、どれだけの人が入っては辞め、辞めては入り...してきたでしょうか...。


こんなに出入りの多い業界も珍しいのではないかと思います。


最近では、外資系もなかなかいい人材が入らず、続かない人も多くなってきましたが、国内生保の出入りに比べたら、会社の性質上、少ないのではないでしょうか。


国内生保の営業マンは殆どが「主婦」。


それも、ほぼ無理やり入社させられたような人ばかりです。


「無理矢理入社させるなんて無理じゃない?だって、入社するって事は、社会保険だって年金だって払って行かなくてはならないのだから、それなりの手続きが必要でしょう?って事は、本人の意思じゃなきゃ、書類だって貰ってこないだろうし、どう考えたって無理矢理なんて無理よ。」


って思う人もいるでしょう。


確かに、本人自身が身元を証明する書類を提出しなくてはならない。


履歴書だって必要だし、印鑑だって必要である。


でも、嫌がる人を少しずつ、少しずつその気にさせて、気が付いたら試験を受けて書類を提出させられているのだ。


それも「入社」は、本当に知らないうちにさせられている。


サクラ生命の場合は、「イベント(ペーパーフラワ・手作りアクセサリー・季節の飾り物など)」を開き、暇している主婦に「遊びに来ないか」と声を掛ける。


何も知らない主婦は、「趣味の会」みたいな気持ちで遊びに来るのだが、実はそれは面接。


そして、作品を取りに来てもらって、2度目には営業所長と軽くお話する。


世間話だと思って、旦那さんの事、子供の事などを色々話して、「優しいそうな所長さんね。」なんて、担当者(イベントに誘った人)に言おうものなら、又理由をつけて会社に顔を出させる。


「ちょっと会社見学しない?」


って言われて、研修室などでの新人さんの様子をチラッと見せる。うん、和気あいあいで楽しそう。


「皆入社して3ヶ月くらいの人ばかりよ。」


と、さりげなく「誰でも出来る」というのを印象つける。


そして...


「○○日、来れる?この日に来てくれた人には、交通費と1000円もらえるの。」


「何でですか?」


「保険の研修があるんだけど、2時間くらい話を聞いてくれた人にはお礼でお渡ししているのよ。たった2時間だし、子供さんが学校行ってる間だから大丈夫だよね?」


こうして、第一歩が始まるのです。


最初は会社の紹介とか、簡単なビデオを見たりして終わるのですが、その内試験を受ける為の研修になってきます。


その頃から、「いいのかな?」「仕事する気ないんだけど...」って不安が出てくる人が多いのですが、


「大丈夫。大丈夫。仕事をしたくなかったら試験に滑ったらいいんだから。普通はこういう勉強しようと思ったらお金を払って教えてもらわなきゃいけないのに、保険会社で勉強したらお金を貰いながら勉強できるのだから悪い話じゃないでしょう?」


そう言って、罪悪感とか不安感とかを除かれ、逆にお金への欲も出てきて


「そうね。じゃあ、もう少し勉強してみるわ。でも、本当に仕事はしないわよ。」


「いいの。いいの。」


こんな感じで、泥沼にはまっていくのです。


入社は、一応入社式のような物がありますが、それも研修の流れでしてしまって、他の業界の会社のように、新入社員の方達が初々しく高いところを夢見て出席する...な~んて事はありません。


ひどい人なんて、入社式だという事も知らずに、遅刻してきたりするのですから...。


提出書類は、確か試験の直前に位に出させられます。


履歴書は、「履歴書を書く日」というのが設けられていて、研修の最初のあたり(入社式の少し前くらい)に一斉に書きます。


否応なしです。


それでも、最後まで研修を最後まで出てしまうのは最初に「仕事はしないわよ。」と念押しした人が殆どでした。


念押ししているので、大丈夫だと安心してしまうのでしょうね。そんな甘い業界ではない!!


そして、試験が近くなってくると、「すべる」というのがカッコ悪いと思うようになってしまうのです。


「勉強できないって思われたくないし、試験を受けて受かってから辞めてもいいかぁ。」


と、思ってしまって試験の前の日は真面目に家で勉強しちゃったりする人もいるんですよね。皆さん真面目です。


そして、受かったら...。


「来月ね、お給料が2回もらえるの。月初めと25日に。せっかく頑張って受かったんだから、お給料を貰ってからでもいいんじゃない?20万円以上をミスミス捨てちゃうなんてもったいないじゃない。」


と、担当者と営業所長さんに言われて、ゴクリ...とつばを飲み込んでしまう人が殆どですね。


そして、研修室に入っちゃうわけです。


20万も貰えたら、子供に好きな物を買ってあげられる、結婚して買えなくなったブランドの鞄も買える。旦那に気を使わずに好きな買い物が出来るんだ!!って主婦の心を掴んじゃうんですよね。


これは、あくまでもサクラ生命の場合ですが、国内生保は殆どがこんな感じじゃないでしょうか。


それでも、本当にこの仕事に真面目に取り組もうと思う人も中にはいます。

せっかく入社したのだから、頑張ってみようって...。


でも、そんなすばらしい気持ちも、気が付けばどこかへ飛んでいってしまう仕組みになっているのです。



それは又次の機会に...。

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