花に思う
花が好きなので教室に置くことが多い
私の恩師の西山松之助博士に花未発の密度という本がある
先生の花に対する力は植物にとどよまらず江戸の花つまり江戸文化の華まで及ぶことがすごい
小澤征爾氏のお兄様の小澤俊夫先生に成城大学で講義を受けた時先生の目白の大学の研究室にお邪魔したことがある
先生の人柄は極めて地味に感じたが言葉の深さに野の花のような優しさがあり印象的だった
私が中学生の頃より優れた芸術家や学者に出会えたことは素晴らしい財産であった
その人たち共通に言えることはみな奇を衒うことなく謙虚であることである
最近になりよくわかることは物事とは深く探求するほど自分に足りないことに気が付きまた学び始めるということだ
だから名人ほど謙虚に咲く野の花に似ているのである