単価高でもフィレー増加 台頭する中国加工 | 清福丸ブログ

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今日は気になるマグロニュース鉛筆


「単価高でもフィレー増加 台頭する中国加工」
財務省が1月28日に発表した2021年12月の貿易統計によると、昨年1年間の冷凍マグロ類の輸入実績は、丸(GG)がビンナガを除き数量減・単価高だったのに対し、フィレー(ロイン)は数量増でも単価高となった。新型コロナウイルス禍で外国船の稼働隻数が減少し、赤身を中心に今後も搬入見通しが厳しいことで、割高なフィレーも買わざるを得なかったとみられる。
冷凍マグロ類は、超低温冷蔵庫が満庫で洋上・岸壁に待機船が出ていた20年に、一船買い価格が低迷。その後コロナ禍で外国人船員の移動に制限が出たこともあり、外国船は採算が合わず、出漁を見送った船が増加した。隻数の多い台湾船インド洋操業でも、昨年秋以降にコロナ禍以前の7割程度まで稼働を再開させたといわれるが、ここに至るまでのタイムラグと、残り3割程度の非稼働隻数を合わせると、生産量の減少は明白だ。
また、貴重な原料に付加価値を付けるため、各国でフィレーに加工する流れが進んだ。生産国に加工賃金を落とせるうえ、コンテナが不足する中で可食部だけの輸送は積み荷を減らせるメリットがある。特に中国の場合、中国船が自国に陸揚げし、加工することで国からの還付金が出ているという。
そのため21年の生産量は、メバチで最多の韓国がほぼ前年同数の6,961トン(20年比1%増)となったが、中国は4,193トン(52%増)まで接近。キハダは韓国が2,883トン(37%減)に減少したが、中国は5,179トン(59%増)で最多輸出国へ台頭した。
冷バチGGは、高値疲れとコロナ感染者数の再拡大で、関係者間に「相場を下げないと売れない」との共通認識で一致している。しかし、GG相場を下げるには外国船の稼働隻数を増やさなくてはならず、だがその動機付けとして、さらに一船買い価格を上げるのは現実的ではない。そのため、フィレー相場は当面堅調で、総じて赤身相場は強もちあいが続くとの見方が強い。(日刊水産経済新聞記事抜粋)



史上最安値だった昨年前半から一転、国内の在庫不足により昨年後半から相場が高騰しているマグロの赤身相場コインたち


その原因は記事の通り、台湾をはじめとする外国籍のマグロ船がコロナ禍によって稼働できず、日本への供給量が減ったことに端を発していますうお座


昨年後半に外国籍船は操業を再開させましたが、日本への搬入にはタイムラグがあるため2022年になっても相場は高値のままですえー


今回の供給減による高値を見て改めて感じたのは、外国籍船の過剰供給が日本のマグロ相場を安値固定にしていたのではないかと感じましたアセアセ


実際、コロナ禍においても日本のマグロ船は出漁を続けてましたし、マグロの消費もコロナ禍の巣籠りでスーパーの赤身マグロの需要が増えましたが、外食分野での消費はダウンしていますので、そこまで大幅に消費量が増えた訳ではないないと思います下矢印


そう考えると、やはり一番大きいのは日本に無条件で入ってくる外国籍船のマグロが供給過多を起こしマーケットを冷やしていたのではないかと考えてしまいますタラー

図らずも今回のコロナ禍によって海外からの供給量が絞られたおかげで、日本国内の過剰在庫が一掃され相場が上向くという皮肉な結果になりましたアセアセ


昨今は、燃油や餌、資材の高騰により我々を漁業者の経営環境は悪化していますショボーン
今は魚価高に支えられてなんとかやれていますが、この先また外国籍船による供給過剰でマーケットが冷えないか心配なところえーん

貿易の自由がありますので、残念ながら海外から入ってくる輸入マグロを止める術は我々漁業者にはありませんショボーン


ただ促進会でも要望している水産流通適正化法にマグロが含まれ、日本に怪しいグレーなマグロが流通しなくなるだけでも相場はだいぶ適正な水準になるのではないかと思いますニヤリ


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