昔書いていた詩 (42) 「宇宙船」「駅」 | たろうくん(清水太郎)のブログ

たろうくん(清水太郎)のブログ

八王子の夕焼けの里でniftyの「清水中世史研究所」(八王子地域の中世の郷土史)とYahooで「清水太郎の部屋」として詩を書いてます。

清水太郎の部屋のブログにアクセス頂きまして誠にありがうございます。今日も雨です、一日中降りました、そのうえ寒いです、少々風邪気味です。皆さんは大丈夫ですか。

    宇宙船

 私は希望を失って 大気圏を外れ
 地上に落下してゆく
 ビルが石柱のように立っているのが見える
 私に不可思議な力が働く
 枯葉より早く落ちる速度だ
 
 ニュ―トンが林檎で
 万有引力の法則を知った日のように
 空はどんよりと暗く 寒い
 血漿が凝縮してしまう
 
 私は肌を摩擦する
 赤い光を放って
 意識が燃える
 空気振動を生じる
 北極点でオーロラが観測される日
 私が燃えているのだ
 

    駅

 山を見ている
 緑の林と岩壁の輝き
 俺が山の駅で
 方向を失った時
 少年たちがトンネルの
 狭い階段の下で
 唇を曲げて笑っている
 
 「レールの傾きはどうだい」と
 線路工夫が聞く
 少年たちは
 首を振るばかりだ
 闇の中レールが
 ずーと延びている