昔書いていた詩(172) | たろうくん(清水太郎)のブログ

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八王子の夕焼けの里でniftyの「清水中世史研究所」(八王子地域の中世の郷土史)とYahooで「清水太郎の部屋」として詩を書いてます。

今書いている詩(172)    反射鏡    僕は青春時代を  狭い庭に埋めた  木桶にはいった  箱を掘り出しては磨く  僕は夢の中で  そんな作業を繰り返しやっている    時代が要求するで訳ではない  僕の記憶がそうさせるのだから  僕は過去形のついた  人生を磨いてているのだ    今はその家も故郷になってしまった  中央高速の下で無数のタイヤに踏まれている  僕の一家は新しい家も買えずに  借家暮らしを続けている    僕の育った家は父と壊した 燃やした  最後の掘っ立て柱を  僕は空手の廻し蹴りを加えて倒した  得意になっている僕を見て父は  一瞬 眉を吊り上げた    掘っ立て小屋の家は良く燃えた  疎開で父と母が二人で立てた家が  燃える 燃える 燃える  父母の夢も思いでも燃える    今僕の記憶だけが  燻ぶっている #父