前回の投稿では、現在の皇室制度について、「制度耐性」と「脆弱性」いう視点から問題点を書き出してみた。
今回はその続きとして、では具体的にどう制度を補強していくべきなのか、私なりの私案を書いてみたいと思う。
ただし最初に言っておきたい。前投稿でも言った通り
――私は専門家ではない。
――何か特定の思想やイデオロギーを語りたいわけでもない。
一国民として、「象徴天皇制と言う制度、本当にこのままで大丈夫なのか?」と感じ、調べ、考えたことを書いているだけである。
また、ここで書く内容は「これが絶対の正解だ」と言うつもりもない。
むしろ、こうした議論そのものが今の時代に必要なのではないか、と思っている。
さて、前回も書いた通り、私が一番危惧しているのは、「制度が極めて少数の皇族方に依存している状態」であること。
誰がどう、という話ではない。制度そのものが細すぎるのである。 だから私は、
「皇室制度そのものの再編と耐性強化」が必要だと考えている。
そのために必要だと思うのが、以下のような制度である。
・旧宮家皇族復帰制度
・養子制度
・婚姻後女性皇族身分維持制度
・退位制度恒久化
・継承資格管理・継承辞退など諸制度
・危機的状況における限定的女性天皇制度
今回はその中でも、特に重要だと思うものを少し掘り下げてみたい。
まず、私は最近話題となっている「旧宮家養子案」については、順番が逆だと思っている。
まず必要なのは、「旧宮家の皇族復帰」が先ではないかと思っている。つまり、80年以上皇族のお立場を離れておられる方々のまずはご意思の確認が必要。その上で、一定の審査や手続きを経て、旧宮家の男系男子が正式に皇族へ復帰する制度を先に整えるべきだと思う。
その上で、必要に応じて後継者不在となった宮家へ養子に入ることも可能になり、且つ、その男系男子の方その人その者が宮家を復活させても良いと思う。この順番でなければ、社会側も制度側も混乱すると思う。
また、この制度、制度化すれば終わりではない。 大切なのは、
――復帰されたご本人やご家族が皇室という特別な立場に馴染み、国民側もまた自然に受け入れていく
ことだと思う。 それには長い時間が必要になる。 だからこそ、早急に今から始める必要がある。
次に、婚姻後女性皇族身分維持制度について。
私は、女性皇族が婚姻後も一定の公的立場を維持できる制度は必要だと思っている。
今の制度では、ご結婚と同時に皇族数が減っていく。これでは制度維持そのものが難しくなっていく。
ただし、ここはかなり慎重な制度設計が必要だとも思っている。特に問題になるのは、
・配偶者の立場
・お子様の立場
・公務範囲
・宮家の継続性
などである。
私、個人的には、 特に一般の方とご婚姻された女性皇族方は「一代限り」を基本とした女性宮家制度が現実的なのではないかと思っている。
つまり、“公的役割を維持するための制度”として整理するのである。配偶者やお子様については、皇族ではないものの、皇室の親族として一定の公的立場を持つ形が現実的ではないだろうか。皇室内の冠婚葬祭等には参加される一方、いわゆる公務には従事しないなど。
お住まいや警護のこと、ご家族のお立場を規定する法改正などまだまだあるけどね。
最後に、「危機的状況における限定的女性天皇制度」について。
ここはおそらく、最も意見が割れる部分だと思う。
ただ私は、「男系男子維持」を掲げるのであればこそ、“制度断絶を避けるための安全装置”は必要だと思っている。
もちろん、恒久的な制度としてではない。
あくまで、皇統維持上の危機的状況に限定した制度である。だから私は、
「危機的状況における限定的女性天皇制度」と表現している。
ここは非常に難しい問題であり、制度設計も相当慎重に行う必要がある。特に問題になるのは、女性天皇の婚姻や、そのお子様の皇位継承資格をどう整理するのかという点である。実際、素人の私でさえ、ここを突き詰めていくと、「男系とは何か」という定義そのものにも触れざるを得なくなる。
つまり、「女性天皇を認めれば解決する」というほど単純でもなく、逆に「男系男子維持」と言うだけで制度が維持できるほど簡単な話でもないのである。
皇室典範第一条
「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」
この条文そのものを、どう考えるかでもある。
だからこそ、感情論や人気論ではなく、「制度としてどう持続させるか」という視点で考える必要があるのではないだろうか。
皇族数の確保、ご公務の負担軽減――もちろん大事な話である。
ただ私には、それだけでは“制度の延命措置”にしか見えないのです。先送りしているのだなと。
本当に必要なのは、
――100年後、200年後にも耐えられる制度そのものの再設計ではないだろうか。
少々突っ込んだ内容を書いたので、賛否はかなりあると思う。 ただ、繰り返しになるが、私は「誰を支持するか」「誰に天皇になってもらいたい」という話をしたいわけではない。
私が考えているのは、「象徴天皇制の制度を、本当に持続できるのか」ということだけである。