我が家には持ち家がない。
転勤族の我が家、未だ借家暮らし。
結婚してからというもの、「はい、タイ行ってきて」「ほな次東京な」「ほんでそろそろアメリカ頼むわ~」つって数年おきに海外と日本を順に引越すスタイルのため、なかなかこの土地に家を買ってまえ、という気持ちにはなれないのだが、もちろん、この地域に家を買ったなら、というシュミレーションはする。
今回は子供の学校を最優先に京都に家を借り住み始めたのだが、さて、この辺りはどんな町なのか、と日々ゆっくりと味わっている。そこで気づいたのは、まずマンション内での会話が実に多いということだ。
ムスコがシーネ姿になった時も、
「お宅のむすこさん、どないしはったん大丈夫か?」
と声をかけられ
ごみを出しに行くと
「今日なんか知らんケド、ごみ置き場のカギかたいから、ぐっと持ち上げてがっってまわしや」
と教えてくれる
とにかく声をかけじとも、向こうから言葉がどんどん飛んでくるのである。なんやろか、この新鮮でありながら、落ち着く感じは、とふと計算するとワタシは、関西に住むのが実に16年ぶりだったのである。なので、このぬるんと人の中に入ってくるトークは、だいぶとお久しブリーフ。そら、新鮮でかつ落ち着くハズなのである。
先日、ホットプレートを新調し宅配ボックスに届けられた日のこと。思てたよりデカい箱に入ったホットプレートを持って、エレベーターに乗り込んだら、一人のおばちゃんが中にいた。
「えらい、大きいもんもって~」
と声をかけられてので
「これ、商品自体はこない大きないんですケドね」
というと、おばちゃんひと言
詰めもんぎょうさん入っとるからな
箱の中の発砲スチロールとかなんやかしを全部ひっくるめて、「詰めもん」と表現するおばちゃん。あぁ、心地いい。
ここ温泉?
一旦しばらく離れて戻ってくると気づく。関西のおばちゃんたちのコミュニケーション力の高さ。そこには、話しかけられても一切イヤな気にならないという高度なテクニックが備わっているということにも気づいたのだ。
やっぱり、終の棲家の最有力候補は「関西」なんじゃなかろうか。
【オマケ】
→関西の言葉が心地よすぎてアメリカで使ったらどえらい誤解を招いてもうたという腹が痛なりそうなハナシはコチラ
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