ムスコのガル男、これから通うことになる学校へ、初登校日という日の朝。
取り敢えず駅までは送ってやろうと向かったのだ。なんせ、一人で電車とか、4歳から小学校2年生の2学期まで日本にいたガル男だが、その当時には経験はない。つまり、この日が「おひとりさま電車」デビューの日だったのかもしれないのだ。
それなのに、ガル男、なんとかなると非常に呑気。スケボーでさ~っとオカンを置いてけぼりで進んで行くのだ。そして駅に近づいてきた時、その少し先で風をふわ~と感じているそよ風なガル男は振り返って「そういえば、オレ、どっちの電車に乗るんだっけ」と聞いてきたのだ。昨日も説明したハズなのに
そよ風と共に飛んでもうたな
答えようとガル男に近づくも、スケボーでぐいぐい前へ行ってまう。
オカン足元ビーサン。しかも足裏にそわない硬いソール・・・。
いっそのこと、脱いで走ったろか
と思ったが、ここ日本やしなぁ、と思いとどまる。必死に走りながら、滑り板少年に向かって「宝塚行きって書いてあるほう!」と吐く息にのせて答えた。
しばしの静寂が訪れ、スケボーのタイヤのゴロゴロゴロ~という音が響き渡り、ガル男はこう言った。
それってどんな漢字?
そ、そう来たか。小さくなっていくガル男に向かって、叫ぶ
う、ウ冠にタマ~!!!
「塚」はもうエエ、混乱するだけ。
こうして、一文字ヒントだけを受け取ったガル男は改札口へと入って行ったのである。
ガル男、頑張れよ、宝探し。
今週、ガル子とガル男はどんなお弁当持って行ったのかな?
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