いよいよ引越し前日という日。私は強力粉をもったいないが処分し、入れ物を洗おうとしていた。

まずシンク横に入れ物を置いた。ビニール袋の中に粉を入れようと、袋をシンク下の棚から出した。袋をくっと広げようと腕を動かしたとき、腕がポーンと入れ物にあたり、多分こうなったらものすごいこと嫌なんじゃないか劇場の幕が切って落とされたのである。


ザンと逆さを向いてシンクに落ちていった入れ物。まじか、と慌てて入れ物あげたらバサバサ〜と余計に粉が落ちる。アカン!と粉をすくい上げた手が蛇口にあたり、ジャーっと水がでる。その状況をなんか知らんけどちょっとボーっと見てもうて、あっ水止めな!言うて蛇口を下げようとしたら粉が手から落ちてブワ〜っと散って、そこらうちじゅう粉だらけ。
あ〜起きたら困るやつの全部のせ〜

急いで排水口に手を突っ込んで水を含んだ粉をすくい上げる。シンク上の粉は簡単に取り除けたのだが、排水口の分はもういくらかは流れ落ちてしまっているので、どうすることもできない。手の届く分を取り除いたところで、ディズポーザーを回してみると、鳴った音が、むーーーーーん

やってもうてるな


ディスポーザーの下で水を含んだ強力粉からピザ生地が誕生しているにちがいない。

しゃぁない、修理屋に連絡するかぁ、とねっとりとした粉のついた手を洗った。.....らアカンやんか〜で
こうなってもうた。


すぐに修理屋リッチに連絡。戻ってきたメールは
「俺いまバケーション」

くぅぅエンジョイ!

しかしリッチは教えてくれた。エンジョイプレイ中はカルロスが担当すると。教えてくれたアドレスにメールを入れたのだが、待てど暮らせど返信がない

このオメガトライブが

と待つこと2時間、ようやく返信が。「いつがいい?」という短くも陽気な返信。

トシキ、絶対若いな

と思いつつ、「今日中ならいつでも」と送ると、返信ないまま家のチャイムが鳴り、ドアを開けると、カルロスが立っていた。ノー返信でいきなり来ちゃうタイプか....
そういう恋愛嫌いじゃない

と早速キッチンへ案内。
すぐにパイプ部分を外して、「なんで落とすよ〜」となじられる。「落とそう思て落としたんちゃうねん、もう全部たまたまでパニック」と説明。30分ほど作業すると、むーーーーーんとなっていたディズポーザーが、ごごごごごーと本来の音に。


カルロス、バケツに溜まったゆるいピザ生地を見せて
「ええか、もう絶対粉はアカンで」と20代の青年から説教を受けるおばちゃん。


カルロスが帰り、入れ物を洗い、乾かし、梱包してもらう場所に移動させようとしたその時、うっかり手が滑り入れ物落下。ペ〜ンと変な音をたててフタ部分が散っていく。

へ?この程度でプラッチックが割れるかい?

と普段なら無傷であろう状況で入れモンが完全にダメになってもうたのである。

それやったら最初っから入れモンごとほかしとったらよかってん。


なんやったんや、この一連の出来事は。
ホンマ、君は1000%時間を無駄にしてもうたな。





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 カルロストシキ&オメガトライブをご存知でない方々、申し訳。

 

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