アメリカを離れ、日本の高校に入学するために、いよいよムスメが寮に入る日となり・・・。
大型の物はすべて宅配便で送っていたのだが、アメリカからも持ち帰った衣服などはスーツケースで運び込むことにした。
土曜日の朝8時。都会から田舎へ向かう電車だというのに、なぜか大混雑。そのうち座れるよ、という期待もあっさりハズれ、目的地まで1時間立ちっぱなし。
駅を降りてわかった。付属の大学の入学式だったのだ。フレッシュな青年たちの間をぬうようにスーツケースをごろごろひいていくのだが、なんせ駅から寮までずっと坂。
ゼーハー言いながら、アスリート育成スロープを登ったところに寮があった。
1階のラウンジに送った荷物が並んでいた。ムスメの部屋は3階だとわかり、見渡したのだが、階段しかない。腹をくくって、大荷物を何往復もしながら運び込んだ。
無印から届いていたワゴンを
同じ部屋の先輩たちのベッド下に、洗濯のピンチハンガーがあることに。
ん?え、まさか・・・
乾燥機ない?
そんなわけ、と慌てて下に降りて寮母さんに聞くと、「ないですよ、屋上で干します」という回答。
えっ!!!乾燥機ないんですか?
と驚きの声を出すオカン。
えっ!!!乾燥機あると思ってたんですか?
とびっくりしている寮母さん。
対極の想いを抱いて等しく目を丸くするという。
おかぁちゃん、乾燥機ずら~っと並んでるもんやとばっかり思てたわ~
ハエが飛ぼうが、トイレが詰まろうが、そんなことよりもまず気にするのは景観のアメリカにおいて洗濯物の外干しはしない。
それもあって、この約5年、アメリカで洗濯と言えば、右の洗濯機から左の乾燥機へ移動という、
ムーディ勝山スタイル
「外に干す」という考えがオカンの頭の中から完全に抹消されてしまっていたのだ。
しかもオカン、ハタチのころにいたシアトルの学寮にもずら~っと乾燥機並んでた。20年前でそうやってんもん。ある思うやんか~。
日本の学校側も、乾燥機がないのが当然だということなのだろう、入寮ハンドブックにはそのことには一切触れていないので、お互いの「普通こうでしょ?」の認識の違いから、こんなことになってしまったのである。
携帯で近くのドラッグストアを探し、慌てて外干しキットを買いに行ったのは言うまでもない。
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