め−きき【目利き】
真偽・良否について鑑定すること。また、その能力があることや、その能力を備えた人。
我が家にはその目利きのいいヤツがいる。
先日、夕飯の後片付けをしていると
「あやしい~」
という声が2階からしてきた。
上がってみると、ムスコが両腕を組み、便器の中にたまった水を見て「あやしい。量がいつもより少ない」と言いながら立っていた。
便器の中を覗くと、そう言われてみれば少ないかもしれない、という水の量だった。万が一を考えると、スッポンをスタンバイさせた方がエエかもしれん、そう思い、スッポンを持ち構えた。
ムスコ、ちょっと待って、と言いながら、便器横のバスタブの中に入り、シャワーカーテンの中に身を隠し右目だけ出した状態を作り上げた。
オマエは、一しぶきたりとも浴びたないねんな
レバーを上げる。水が流れ出す。そして、じわじわ上がり出す水位。走る緊張。
流しながら必死にスッポンを上下させる。しかし無情にも上がってくる水位。頑張れ~とカーテン越しに応援だけするムスコ。溢れさせてたまるか、と呼吸することも忘れてスッポンを上下させるオカン。するとゴゴゴ~と音を立てて貫通。
一時形勢不利だった試合も勝利に終わった。
ムスコよ。あの微妙な水位の違い、よう見分けた。素晴らしい。素晴らしいが、その後、現場の人間に任せすぎとちゃうか。
若い男子チアリーダーにオバハンプレイヤー。
なんやこの競技
みたいになってもうてたで。
ポチッとプリーズ。あゝ、おおきに。