大阪の百貨店のエスカレーター。

後ろに立つ女子の一人が共通の知り合いの子の話を始めたのだが、

 

「あ~、あの子な。あの帰国子女の子やろ?」

 

と一言聞こえてきた。

 

空港で、若い医師たちが集まって談笑してるところでも

「あ~、最近入ってきた、帰国子女の子のことな」

 

と。

どちらも、トーン低めで「帰国子女」と言い、はいはい、あのちょっと厄介なテンション合わん子な、的な一言がそのあとに添えられていた。

 

 

帰国子女って、ちょっと海外おったから、その国の言葉が喋れる。だけではなく、「その国の文化が染みついていて、それが故に表現の仕方が違うところがあるけど、本人、それが違うってことを知らない」というのを知ってもらいたい、そう思う時がある。

 

 

うちのムスメは小1の途中でタイから戻った。言葉を知らないことへはみな手伝ってくれるのだが、驚きや喜びの表現の距離感が近すぎて「うざい」という空気になったのは事実。

 

 

友人の子は、男の子だったのだが、小学校の高学年で日本に戻り、その距離感がさらに「うざい」という感情を呼び、一発喰らったり、あからさまないじめに発展したこともあった。

 

 

海外に暮らしているとわかる。その距離感の近さやアホほど子供みたいなちょっかいを出し合う風景が日常であり、むしろそれが友情関係をさらに深める方法であるということを。

 

 

どっぷりニッポン人として育ってきた親たちは、帰国すれば日本人の自分に切り替えればエエだけのコトなのだが、帰国子女にはそもそも切り替える大元がない子が多いため、彼らの日常を日本で出してしまい、不穏な空気が流れてしまう。

 

 

でもコレは、ある日突然帰国子女が転校してやってきた日本人の子に理解しろよ、といっても無理な話で、この子たちの日常に違うモンがポッと出てきたら「なんやねん、コイツ」となるのは当然のこと。

 

 

そう、つまりお互いの日常に突如として現れる非日常なヤツという構図が生まれ、どっちの非日常を変えていかなアカンかというと、もちろん帰国子女側で、でもそれにはやや時間がかかる。その時間がかかっている間、うまく回るケースもあれば、ややこしいことが起きることもしばしば。

 

 

 

だから、この帰国子女の実態をもっと知ってもらえたらな、と時に思う。

なんやろな、帰国子女の海外での生活、なんでちょっとコイツらテンションちゃうんや、とか、帰ってからの葛藤、奮闘をテレビで取り上げてくれへんかなぁと思う。「こんなところに日本人」とか、「日本人妻は見た!」系の番組とかで。

 

 

 

わたくしも今、帰国子女予備軍を育成中ですが、どのように仕上がってきているかを伝えているわけで、本帰国が決まってからも、ガル男とガル子を通して、帰国子女をブログで発信し続けたい、と思っている次第。

 

 

 

 

などと考えたりしてもうた一時帰国でした。

 

 

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