時々駐妻の方からメッセージをいただく。


外は雪、車の運転に自信もなく、子供も小さいので平日はただただ家に引きこもっています。子供との毎日は煮詰まるばかりで、何をしにここへ来たのかとへこみます。それを旦那に愚痴ったところで、お互いの言い分を譲り合うことなくぶつける事になり、前へなど全く進みません


的な内容の。


日本ですら大変な子育てを文化も言葉も違う異国でやる。車の運転もそうだが、国によっては簡単に外出ができない所もある。身寄りもいない状況での一人ぼっちの育児の悲壮感と孤独感たるや、半端ない。


実際、私がタイにいたころは、旦那の帰宅は午前様。土曜日も出勤のため、日曜日に、もう十分信頼し合っている業者との、遊びたいオッサンたちが家を出やすくするために名づけただけの「接待ゴルフ」や、暇を持て余した単身赴任オッサンとのお付き合いゴルフなどで抜けられてしまえば、もう1週間まるまる子育てに参加しなくなる。


「『家族サービス』をできるだけしようとはしてるんだよ」などと旦那がぬかすと、

「なんで上から目線で「サービス」とか言うねん、お前もオトン、同じ立場の親やろがー!!」と若かりしボイ子はタイのパタヤでよう吠えた。


しかし、こんな時こそ、自分と向き合うエエ機会なのである。

なぜ、そもそもずーっと子育てをしていることがイヤなのか。

エステ行きたい、カフェで茶したい、制限なくショッピング行きたい、という、以前出来ていたことができなくなっている窮屈さと、「母親」というポジションにしばらくの間、自分の人生を覚悟をもって入り込むことへの拒否、だと、私は経験上思う。


ブログをずっと読んでくださっている方ならご存知と思うが、私は自分の精神が病んでしまうほど窮屈さと母親業への拒否感が激しかったポンコツおかんなのだ。


とはいえ、いくら覚悟を決めても四六時中、理想のオカンなどやっていられるわけはなく、頑張れば頑張るほど、更に煮詰まることもあり、旦那にその頑張りを見てもらえてもおらず、更にから回ることもある。


こういう時、今一度、自分が無理だと思っているところへ戻ってみる。

車の運転に自信がなく外出できない、というのが、外出できるようになるだけで、彼女の問題はだいぶ解決してくる。


わたしかて、ハタチで免許をとり、その後19年間完全ペーパーで過ごし、いよいよ運転となったのがアメリカだったため、運転し始めて2,3か月ほどは、出発前に、ほぼ毎回腹をギュルっと緩め、そのうちハゲると思っていた。しかしそれでも運転の恐怖と戦ったのはなぜか。


外に出る車が奥さん用にはなかった我が家のタイ生活では、だから外に出られない、と思い込んでおり、それが大元ですべてが回らず・・・。意を決して、バイクタクシーに乗ってみたら、行動範囲も人生も広がった、という経験から、自力で行きたいところへ向かうことの大切さを知ったから。


つまり、自分の中で、一番最初にひっかかって無理やし、と諦めている事、これをクリアするためだけに、まずは努力をしてみる。一個だけ頑張ってみるんです。


大人になってからというもの、苦手なモンに関しては上手に避けてきているから、立ち向かう勇気はいるけれども、久しぶりに自分、やってるな、という感情が出てきて、気持ちは確実に上がってくる、と思う。


自分の中で少し満足のいく日常が手に入ると、駐妻生活は回り始める、そんな気がします。




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