先日の誕生日のディナーは、夕方4時半からスペイン料理のレストランに行くことにした。
ジャガイモのアリオリ、たこのガーリックレモンに生ハム、パエリヤとたらふく食べた。私たちのテーブルを担当してくれたのは、明らかにスペイン語圏からやって来た男性。まだアメリカに来て間もないのか、「R」の発音を全部「ル」と発音するため、途中英語を喋ってんのかスペイン語なのかわからんほど。
例えばパーティはパルティになるのだ。
私ら夫婦は同じ大学の同じスペイン語専攻の学年違いだ。
ここは、一つわてらも実はちょっとスペイン語操れますねん、ってとこみせようか、となり、「お会計お願い」をスペイン語で旦那がゆってみた。
すると、その担当の男性、目を丸く大きくするではないか。
せやねん、わたしら、ちょっとスペイン語できますねん、と答える準備をしていたところ、彼がこう言った。
えっ?デザートは?コーヒーとかいらんのん?と。
はい??
それ言う前に旦那のスペイン語褒めんか―い!!
せやった、せやった。
こいつらの頭の中ってチップの値踏みだけやったわー!!
子ども2人がアイスやろ?奥さんはケーキにコーヒーで旦那がコーヒーだけとして、25ドル。トータルで100ドル超えるやろうから、俺のチップはだいたい15ドル、みたいな計算しとったんやろがー。
つまり、わたしらが、「お会計」といったがために、その25ドルの加算がなくなり、彼のチップが約4ドル減るという、衝撃を与えたに過ぎず、「お会計」という言葉が英語だろうがスペイン語だろうが、ヤツの頭の中には、一切関係のないことでしてん。
この国に、スペイン語が喋れるヤツは五万といる。
スペインの片田舎で日本人がスペイン語をしゃべった時に繰り広げられる「お前、スペイン好きでいてくれてんのかー!!」みたいな感動のシーンは一切ない。
私たちは完全に英語に切り替えて、彼とはドライに挨拶をし店を後にしたのである。
ハートフルな会話になかなか遭遇しないのがこの国か・・・。ポチっとおおきに。