ミドルに通う子供たちのほとんどが携帯を持っている。


そして、彼女らは、自分たちの写真を撮り、インスタグラムにアップする。


日本で流行っているアヒル口。アメリカのティーンの間でもアヒル口が流行っている。


ポーズはこうや。

少しアゴをひき、口はアヒル口。ほんで、指をなんや、フレミングの左手の法則みたいに3本伸ばして人指し指と中指の間に目が来るようにするそうな。


娘にせがまれてそのポーズで写真を撮らされた。


汚い。


大人がすると汚い。被写体が悪すぎるのが大きな理由だが。

四十路がアヒル口をするとほうれい線がきわめて深くなる。さらに私の場合、頬骨が高い。松たか子のようではなく、ほんこんのように高いため、あごをひくとその頬骨を強調する。


そういえば昔、頬と言う単語を英英辞典で調べていた時、高い頬骨(high cheek bones)と絵が描かれていたのだが、それが明らかに日本人の顔をした絵だったのを見て、失礼やな、と思ったことがある。


さて、女子というものは、どんな顔であろうが、自分のことを少しはかわいいと思って生活していると思う。さらによく見えるように、メイクや髪型で美しくしようとする。


そして、日々の生活の中で、あっ、自分はかわいいという部類ではないんだなという小さな経験を積み重ねながら、自分の顔レベルを把握していっていると思う。


私は、以前働いてた所が広告を出すから各インストラクターは自分で宣伝に使える写真を持ってくるようにと言われたことがあり、スタジオに撮影しに行ったことがある。


受付で撮影目的を書く項目があったので、宣材写真に丸をした。

それを見た受付の人が私の顔を見て、こう言った。


あっ、劇団の方ですか?


げ、劇団.....。


もたいまさこ、片桐はいりが脳裏をうろつく。


つまり、このように小さな経験を積み重ねながら、自分の顔レベルを把握するわけである。


最近、どんな顔にしたところで、満足のいく顔で写真におさまらなくなってきた。

老いにふさわしい「撮影顔」を探さんといかんようや。





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