ちょうど10年前、我が家は東南アジアのアメイジング微笑みランドに赴任になった。我が家は、子供と親が一緒に暮らせるのはもしかしたら18年だけかもしれないからして、出来るだけ共に住み、行動すべきだという考えから、どんなへき地でもついて行こうと思っている。
その微笑みランドには娘が2歳の時、まだ家族3人だった時に向かった。
微笑みラ.....面倒くさいなぁ、もうええわ、タイには多くの単身赴任でやってきている父ちゃんたちもいた。ご存知の通り、あの国には殿方には嬉しすぎる場所が多い。多すぎる。そして安い。安すぎる。
日曜の朝、スーパーへ家族で買い出しに行ったとき、旦那が、あっ、お客さんや、と言ったが、お菓子売り場に移動しようとそそくさと動き出したのだ。え、挨拶せんでええの?お客さんやろ?と聞くと、いやぁ、単身赴任で来てはるんやけど、タイ人女性と一緒やったし、なんか会わなかったことにした方がええかと思って。
女性を好きで好きでしゃぁないという想いがダダ漏れの殿方だけではなく、本当に一見普通な感じの父ちゃんたちがこうなっていくのだ。
その場で楽しむカラオケ屋とお持ち帰りできるカラオケ屋があったり、お持ち帰りが牛丼何杯分かの値段だったりするので、もうお気軽なのだ。この国には絶対単身赴任させてはいけないと痛感した。
そして私はタイで2人目を妊娠した。
初めて行った産婦人科。そこには年老いた白人男性に20代前半の女性というカップルが非常に多かった。そういう所からそういう成り行きでそういうことになったという関係の人たちがいっぱいだ。
私の順番が呼ばれ、診察室に入った。妊娠の確認が取れた後、先生がこういった。
産みますか?おろしますか?
どえらい質問や。
ニッポンの「おめでとうございます」は、この国ではありえない一文なのだ。
あれから10年。あの国も少しは変わったのだろうか。
だからあの国はアメイジングと形容されるのだ。ポチっとほんまコップンカー。