毎日、プールに行っている。

 

日本が秋の紅葉を楽しむあたりからシカゴは寒いため、6月に入り気温が約20℃を超え出すと待ってましたとばかりにシカゴ市民が夏仕様にかわる。

 

20℃あたりでタンクトップに短パンはいくらなんでも、あんたやせ我慢してるやろ、と突っ込みたくもなるのだが、生まれてこの方、ずっとシカゴ市民ですねん、という人ならば、マイナス15℃あたりの世界でも犬の散歩に出るからして、20℃は私らで言う30℃近い体感温度なのかもしれない。

 

よって、20℃を安定して超え始めた今週は、プールも多くの人たちでごった返している。その市営プールではいつもトップ40の曲が流れている。実にアメリカだ。

 

 

プールには10代後半のライフガードたちがいる。

 

 

基本ほとんどの場所で足がつくこのプールで、何か緊急なことが起きることはそうない。ただ、その「そうない」スタンスでぼんやりしていたらあかん、という戒め的な目的で、何十分かに1回、なんと

おぼれ役の人が登場!?

するのだ。

 

どの場所でおぼれ役が登場するかは誰も知らない。こうすることで、ライフガードたちは、ぼんやりすることなく業務に従事できる、という考え、らしい。

 

 

しかし、こっちはいちいち驚く。おぼれた人を発見したライフガードがピーと大音量で笛を鳴らす。すると、その他の位置のライフガードたちがその方向を指さしてピーと吹き出す。オカン、どき~っとなる。曲がとまる。一番近いガードが飛び込み助ける。するとライフガードたちから拍手がおこる。そして放送が入るのだ。

グッジョ~ブ、アンジェリカ~!

 

アンジェリカが今回のドッキリ救助大作戦を仕掛けられたライフガードだった。

ナニをしとんねん

 

 

こんな調子でいつも放送が入る時は身内をほめたたえる内容のため、たいがい聞き流していた。

 

昨日もドッキリ大作戦が何度となく決行され、放送には一切注意を払っていなかった。すると、ざ~っとプールから人が出始めるではないか。なんや、なんや、今回ばかりは大切な放送やったんやなぁ、と思うも時すでに遅し。プールには白髪のじいちゃん、ばあちゃんにここぞとばかりいちゃつく若いカップルなどがいる状態となった。

 

コレはなんのくくりや?

 

 

隣りに座る人に聞いてみると、18歳以下はプールから15分あがり、その間は「大人タイム」なんだという。なんというイキな計らい。

 

そして、いつもの子供たちOkタイムになると、子どもたちがばっさ~んとプールへ入り泳ぎまくる。と、また「ピ~ッッ」と笛がなる。またドッキリ大作戦かと思ったら、今回は血相を変えたライフガードたちがタンカーなどを運んで猛スピードでデッキを駆ける。

ホンマのやつか・・・

 

ほんまのやつの後には、ほめたたえる放送は入らない。

 

 

若きライフガードたちよ、後で、直接褒めてもらいや。

 

 

押してってプリーズ