第二回のテーマは、いまとても旬な産地として
注目されている「ギリシャ」。
紀元前からワインが造られている歴史ある国ではありますが、
固有品種の魅力を現代的な醸造の導入によって更に開花させ、
国際市場に通用するハイクオリティのワインが造られて
いるのです。
ワインラヴァーでもギリシャをメインで取り上げるのは初めて。
講師の私もワクワクして授業に臨みました。
冒頭に「ギリシャワインをよく飲む人?」と尋ねると、
だれも手が挙がりません……
さっそくwineloverとしてマスターしておくべき
ギリシャワインの主要品種や産地をご紹介しました。
≪主要アペラシオンと主要品種≫
◆ナウサ(地中海性気候) クシノマヴロ
◆アミンデオン(大陸性気候) クシノマヴロ
◆ネメア アギオルギティコ
◆マンティニア モスホフィレロ
◆サントリーニ アシルティコ
(↑写真は田邊先生クラス)
ギリシャの歴史やワイン法はもちろん、
ギリシャならではの郷土料理や
ギリシャの食体験が味わえるレストランに至るまで……
色々な角度からギリシャの食とワインについて
お話させていただきました。
テイスティングは、「真夏の対決」と題して、
イタリアワインとの比較試飲を。他国のワインと比べることで、
それぞれの産地の個性や魅力が見えてきます。
(↑写真は瀬川クラス)
最初の2種は泡対決!
イタリアはロンバルディア州のフランチャコルタ サテン。
造り手はフランチャコルタの名手ベッラヴィスタです。
対するギリシャは、固有品種クシノマヴロを50%使った
シャルマ方式で造るスパークリングワイン。造り手は
世界のTOPソムリエや評論家、マスター・オブ・ワイン達が
ギリシャ最高峰の造り手として認める「キリ・ヤーニ」です。
フランチャコルタはブラン・ド・ブランならではの
繊細さと爽やかさに長期瓶内熟成由来の
酵母のニュアンスを感じることができます。
やわらかな口あたりと、余韻に長くのこる複雑味が特徴。
一方ギリシャのスパークリングは、マスカットやバラや
花の蜜のような、華やか且つエキゾチックなアロマが際立ちます。
フルーティー&フローラルで余韻に仄かな甘みが
感じられるのが特徴。
どちらもスタイルが全く異なるのですが……
それぞれに違った魅力があって、
「エスニックに合わせるんだったらギリシャの方!」とか、
「飲みなれたスタイルはイタリアかも……」とか
「コスパが抜群だから、普段飲みにはギリシャ」とか
「ちょっと贅沢したい日はフランチャコルタかも……」とか、
それぞれのシーンに合わせた楽しみ方が
見えてきたようです。
そして、赤4種のテイスティングは……
イタリアのネッビオーロ、そしてギリシャのクシノマヴロ対決。
ネッビオーロはピエモンテの王様バローロと女王様
バルバレスコの2種を……
クシノマヴロはとても冷涼なアミンディオン産と
こちらに比べると少し温暖なナウサ産を
比較するというとても興味深いアプローチでした。
(↑写真は梅田先生クラス)
クシノマヴロはピノ・ノワール的エレガントさと
ネッビオーロ的存在感を併せ持つ魅惑的な品種ですが、
実際にネッビオーロと比べてみることで、クシノマヴロ
ならではのアイデンティティを模索することができました。
そしてそれぞれのテロワールの違いがしっかりと
ワインに映し出されているから面白い!!
テイスティングは少し難しかったかもしれませんが、
ギリシャワインの奥深い世界に触れることが
できたのではないかと思います。
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