山梨や長野の地元野菜のみを使用した料理に、
テロワールを共有する日本ワインを合わせた
八ヶ岳ならではのデギュスタシオンコースです。
さっそくご紹介しますね
一口のお楽しみ
×シャトーマルス 穂坂シャルドネ スパークリング 2008
野菜の旨みが凝縮されたトマトを使わない
ミネストローネにポルチーニ茸のパイが
添えられた一皿。やや熟成感のある
スパークリングワインの旨みや香ばしさと
マッチします。
“恵み”
×奥野田葡萄酒 ラ・フロレット ハナミズキブラン 2014
お次のサラダは地元野菜の鮮やかな共演!
小松菜や人参のソース、赤ワインビネガー、
さらには信州産わさびで楽しみます。ほんのり
色づいた品よく滋味深い甲州ワインは
それぞれの野菜がもつ個性を、キレイに
引きだしてくれました。
ナス
×ハラモワイン 甲斐ブラン 2010
山梨のこまち農園の瑞々しい水茄子を
生のままスライスしたものと、グリルしたもの、
2パターンのアプローチで楽しみます。
生姜や茗荷の繊細な薬味の香り寄り添うのは、
ほんのり吟醸のニュアンスを持つ奥ゆかしい
甲斐ブラン。
トマト
×甲斐ワイナリー かざま バルベーラ・ロゼ 2014
お次はトマトのピューレやトマトのゼリー、
ムースなどを層にした、なめらかなズッペッタ。
バジルの泡がふんわりアクセントに添えられて
います。そこに爽やかなベリーの酸味と果実味を
もつバルベーラ・ロゼを合わせて。トマトとロゼ、
王道ながら完璧なマリアージュ^^
クレソン
×敷島醸造 ソーヴィニヨン・ブラン 2014
山梨産小麦「ゆめかおり」を使ったタリオリーニは
道志村の鮮度抜群のクレソンの葉とそのピューレで
いただきます。ワインはクレソンと同じようにイキイキと
したフレッシュ感とミネラリーなニュアンスをもつ
ソーヴィニヨン・ブラン。清々しいマリアージュです。
レタス
×ドメーヌ ミエ・イケノ シャルドネ2012
パリッとした食べごたえある食感のバタビア
レタスはラルドの塩漬け&ピンクペッパーと
共に。ラルドのボリューム感にまったくレタスが
負けないのが不思議。レタスのシャキシャキ感と
あいまって、軽やかにいただけてしまいました。
そこでいよいよ登場したのが、提携ワイナリーである
ドメーヌ ミエ・イケノのシャルドネ。まろやかな口あたりで
美しい酸と果実味があり、どこまでも洗練された酒質です。
レタスのフレッシュ感もラルドの濃密さも、どちらも
受け止められる包容力をもっているのはさすがです!
きのこ
×Beau Paysage ル・モンターニュ ツガネ 2010
いよいよ秋の山の恵みが登場!松茸やシメジ、
ハナイグチ、コウタケなど、まずはそのまま
見せていただき……それが料理となって
供されます。TSUGANEのメルローの湿った土や
梅鰹のようなニュアンスがまた絶妙。
モチッとした食感が特徴のコルツェッティに
ビーツ、そしてペコリーノチーズを乗せて。
ビーツのジューシーで心地よい酸味、
更にはチーズのコクが、ワインの緻密な
タンニンや果実味と調和します。
じゃがいも
×ドメーヌ ミエ・イケノ ピノ・ノワール
そしてメインはジャガイモ!一見シンプルですが
中には地元の有精卵を使ったカルボナーラ
ソースがたっぷり詰まっていて、食べごたえが
あります。横にトリュフやジャガイモチップ、
タイムの花が添えられ、複雑で香り高い一皿に
仕上がっていました。
そして……合わせたのが提携ワイナリー
ドメーヌ ミエ・イケノのピノ・ノワール。清らかな
果実味と透明感に満ちているのですが、
余韻には滋味深さと複雑味がしっかりと
感じられます。ジャガイモのほっこり優しい
味わいに、ワインのやわらかさが加わった
癒しのマリアージュでした。
玉葱
×シャトーメルシャン エサンス・ド・甲州 2013
そしてこちらはデザート前のチーズの感覚で……。
玉葱の甘味とゴルゴンゾーラの塩味の
魅惑のコラボレーション。ワインは甲州らしい
品の良さが引き出された甘口のデザートワイン。
ゴルゴンゾーラチーズとの相性は言うまでも
ありません。
ういきょう
ごぼう
そしてデザートまで野菜が使われています。
ういきょうのパンナコッタは、どこまでも
まろやか&軽やか。ごぼうのカンノーリは
ごぼうのピューレとリコッタチーズがたっぷり
詰まっていて、力強さとボリュームを感じる
逸品でした。
以上、大地の恵みが凝縮された、パワーに
満ちたマリアージュを存分に堪能しました。
前菜からデザートまですべて野菜が
主役で、お肉や魚はほとんど使われないの
ですが……こんなにも満足感が得られるなんて。
野菜ってこんなにも味わい深いものだったんだ、
ということを再認識させられました。