こんにちは!



11月27日、白金台ジョンティアッシュ

にてスペシャルなゲスト講師をお招きした

ワイン会が開催されました。

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今回の講師は……

2013年にリニューアルオープン予定の

銀座の名店「ロオジエ」のシェフソムリエで

いらっしゃる中本聡文ソムリエ

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日本ソムリエ協会でも理事をおつとめに

なったり、東京マイスター(東京都優秀技能者)

に認定されていらしたりと、幅広くご活躍されて

いる業界の第一人者です。


そんな中本ソムリエがプレゼンターとなり

ワインとお料理のマリア―ジュを堪能できる

という非常に贅沢な会が催されました!

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今回のテーマは「ブルゴーニュ」。

中本先生がこの会の為にワインの

ラインナップを考えてくださいました。



さっそく乾杯!


2009 Chablis 1er cru La Forest Domaine

Vincent DAUVISSAT

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シャブリのトップ・ドメーヌのひとつ、ヴァンサン・

ドーヴィサのプルミエ・クリュでスタート!


さっそく香りをとってみると……第一印象は

やや控えめ。しかし、じっくりワインと向き合って

いるとフレッシュな柑橘や青りんご、そして

シャブリならではの凛としたミネラルやアカシアの

花のアロマが上品に立ち上がってきます。

口に含むと心地よい果実味とともに豊かな酸が

ひろがり、仄かな苦味を余韻に残します……


ところが、ここで中本ソムリエ、
楽しむためのワインテイスティングの基本として、
「まずはワインを誰もが分かる言葉で褒めて

あげましょう」とおっしゃいます。

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つまり難しく考えるのではなく……

「素敵な香りですね」とか
「爽やかですね」といった

分かりやすい言葉で表現してみることが大切

なのだそう。


中本先生の特別講座とあって、やや身構えていた
ワインラヴァーの皆様も、これを聞いてふっと

気持ちが和らぎます。



また、第一印象が控え目なワインについても
「このワインはちょっと人見知りですね」
「シャイですね」
などと言ってあげると良いのだとか。


ワインの魅力をグングンと引き出す、先生の

言葉のマジックに私たちもグングンと

引き込まれていきます。



そして、アミューズが登場!


北海道産毛蟹をなめらかな

カリフラワーのバヴァロアでおおって
キャビアの塩味をアクセントに

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まずは可愛らしいこちらの一品から

スタート。キャビアをあしらった蟹の

旨みたっぷりのヴァヴァロアです。


中本ソムリエいわく、「マリア―ジュの

基本はワインが一歩から半歩引くこと」。


けっしてワインはお料理を凌駕しては

いけないのだそう。一流レストランの

シェフソムリエだからこそ、こうした謙虚な

姿勢で常にお料理とのバランスを考えて

いらっしゃるのですね。



さて、お次はまたタイプの違う一杯が、

注がれてゆきます。



2009 Chassagne-Montrachet Les Caillerets

Pierre-Yves COLIN-MOREY
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お次は国内外から注目を集めている

ピエール イヴ コラン モレのシャサーニュ

モンラッシェを。こちらはちょっと人見知りの

シャブリとは違って、鼻をグラスに近づけた

だけで、アロマが豊かにあふれてきます。

「ふくよかでとっても素敵なかおり」です!


青りんごの果実香もとれますが、シャブリが

凛と引き締まったスタイルだったのに比べ、

こちらはボリューム感に溢れています。


舌先がちょっとピリピリするニュアンスから

アルコールの高さも伺えます。



みなさま、もう真剣!
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中本ソムリエの畳みかけるような

解説を聴きながら……マジメにワインと

対峙します。



さて、そしてお待ちかねの前菜が登場!



ブルターニュ産オマール海老のティエド 

さまざまな根菜を添えて

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紺碧色から赤色に鮮やかな変貌を遂げた

ブルターニュのオマール海老。根菜や

ソースが鮮やかにあしらわれた華やかな

一皿です。


シャブリとシャサーニュモンラッシェを

飲み比べながら、其々のワインとお料理を

マリア―ジュさせて楽しみます。


なるほど、シャブリはオマール海老の甘さや

ミネラルを、シャサーニュモンラッシェは

その香ばしさやソースの豊潤さをひきだし……


それぞれのマリア―ジュに甲乙つけがたい

魅力があります。


「マリア―ジュは合わないポイントを探しても

仕方ありません。どこを合わせるかを模索する

ことが大切です」と先生。



確かに!と納得させられたところで、

赤ワインの登場。


赤ワイン3種は全て同じ造り手、

Domaine Jacky CONFURON COTETIDOT

(ドメーヌ・ジャッキー・コンフュロン・コトティド)

によるラインナップ!ロバート・パーカーJrの

試飲を断っているためパーカー・ポイントが

付かないドメーヌとしても知られています。

いただいたのはヴォーヌ・ロマネのプルミエ・

クリュ「レ・スショ」の2009年と2004年。

そしてグラン・クリュの「エシェゾー」2009年。

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同じヴィンテージの一級と特級、そして

同じ畑のヴィンテージ違いの比較試飲です。


2009 Vosne-Romanée Les Suchots
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まずはレ・スショの2009から。

梅やフランボワーズ……いや、「素敵」な香りが

キレイに立ち上がる「ほがらか」なワイン。

歯茎にワインを通すとタンニンがしっかり存在

しているのも感じられますが、渋みがキレイに

こなれています。若いヴィンテージでもここまで

渋みに品があるのは、ブドウがキレイに熟した

良年2009年ならでは。


2009 Echézeaux
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そして同じ年の特級エシェゾーを。こちらは更に

芳香力が強くふくよかさを感じることができます。

ピノノワールらしい赤系果実の香が湧きたち

ワインになる前の極上のブドウを連想させます。


このピュアで鮮やかな色調とアロマは発酵前の

低温浸漬(発酵前の低温でのつけこみ)により、

もたらされるものだそう。色調と香りから、ブドウの

ポテンシャルのみならず醸造方法も読み解いて

しまうのですね!


2004 Vosne-Romanée Les Suchots

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そして最後は最初にいただいたレ・スショの

2004年を。熟成によって果実味は少しドライな

印象に変化し、くわえて枯葉や土、そして

キノコのブーケがフワッと立ちあがり……

とにかく「うっとりするような魅惑的なかおり」です!


ただ、渋みに関しては、09よりも熟成期間が長い

にも関わらず、少しザラツキを感じます。2009年に

くらべて2004年は日照量が足りなかったため、

熟成させてもタンニンに粗さが残ってしまって

いるのだそう。


熟成させても生まれつきもっているタンニンの

クオリティはある程度確定しているというから

これまた、興味深いです!


そしてこれらの赤ワインとマリア―ジュ

させたのはこちら!


北海道産蝦夷鹿ロースのロティ
滑らかな根セロリのピュレとジロール茸のフリカッセ
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シェフが選び抜いた北海道は阿寒の蝦夷鹿を

各3種のワインに合わせて。やや生肉や鉄の

ニュアンスを持つ若々しい09のワインは鹿の

野性味にしっかり呼応し……そして熟成感を

帯びた04のほうは、シェフご指定の食材である

ジロール茸とピッタリとマッチします。


一皿の料理もそれぞれのワインと合わせる

度に違った表情を見せるのはとても興味

ぶかいもの!マリア―ジュの新たな境地を

垣間見たひとときでした。

そしてアヴァンデセール。


アカシアのハチミツと生姜のジュレ 

甘酸っぱいレモンのソルベと共に

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爽快な一品が鹿肉の脂をすっきり

拭い去ってくれ、リフレッシュ!



お口直しが済んだところで

ラストのワインが登場です。

1994 Mâcon-Clessé

Domaine de la Bongran
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ラストはマコンで高く評価されている
生産者の1人であるドメーヌ・ド・ラ・ボングラン
による甘口。マコンにこんな甘口があるの?

と、ちょっとびっくりさせられますが……


これがまた「素晴らしく優美な」色調と
香りを呈しています。美しく輝いた琥珀色の

液体はドライイチジクのような凝縮した果実

のアロマ。そして心地よい貴腐香も漂います。

口に含むと、甘美ながらも酸がしっかりのって

くるのがわかります。甘口ワインにとって

甘みと酸味の両者をしっかり保つことはとても

難しく、それがまたクオリティーの高さの

証なのだそう。



そしてお供にいただいたのが、安川

パティシエ渾身の作……


≪モンブラン≫

酸味の効いた赤すぐりのジュレとのマリアージュ
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マロンクリームのナチュラルな甘みと赤スグリ

の酸味の両者が、ワインの甘みと酸味それ

ぞれにマッチ。ラストを飾るにふさわしい

官能的なマリア―ジュでした。


ワインの余韻のように、心地よいひとときが

長らく続きます。テーブルのみなさまも最初の

緊張がウソのよう。

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ワイン談義にハナが咲きます。

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テイスティングやマリア―ジュの奥深さは

もちろん、ワインラバーとしての楽しみや

自由さを提案してくださった中本ソムリエの

貴重なお話は、みなさまの心にしっかりと

刻まれたようでした。



そして最後に記念撮影。
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進藤シェフ、安川パティシエ、12月から新たに

ジョンティアッシュメンバーに加わった熊澤

ソムリエも。皆様おつかれさまでした。


そして本日お集まりいただいた、ラッキーな

みなさま。
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今回の特別講座を機に、ワインの愉しみを

より実感していただけたら嬉しいです。



みなさま、本当にありがとうございました!


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レコール・デュ・ヴァン ではワインラバー

Winter講座 のお申込みを受け付けております。

今冬のテーマはボルドー。私は木曜日の

講座を担当しています。ご興味のある方は

お気軽にスクールまでご相談くださいね!


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informationメモ
ジョンティアッシュ

港区白金台5-18-17
ゴールドフォレストビル2F
03-5447-8890