こんにちは！
先日、世界に通用する銘醸ワインを
めざす、山梨県のワインブランド
「グレイスワイン」のメーカーズ・ディナーが
レコールデュヴァン直営のフレンチレストラン
ジョンティ アッシュにて開催されました。
グレイスワインは、1923年に勝沼町に創業して
以来、世界に認められる純国産ワイン、更には
食中酒としての“日本ワイン”の確立を目指し、
業界を牽引してきたワイナリーです。
グレイスワインを愛するみなさまが
一堂に会します。
今回は、「グレイスワイン」の栽培・醸造部門
責任者でいらっしゃる三澤 彩奈氏よりお話を
うかがいながら……森上ソムリエのナビゲート
のもと、この日の為に用意された特別コースと
グレイスワインとのマリアージュを楽みました。
さて、そのラインナップはいかに……
さっそくご紹介したいと思います。
セレナ スパークリング ケルナー NV
×本日のアミューズ
乾杯は瓶内二次発酵で造られた、柔らかい
甘味とフレッシュな果実味が印象的な
ケルナー スパークリングで！白い花や
ハチミツのアロマティックな香り、
そしてマスカットの活き活きとした
果実味がひろがる華やかな一杯です。
あわせたアミューズは豚肉のハムとチェリー
のコンポートを。森上さんいわく、豚肉は
ワインの持つトロピカルなニュアンスを、
そしてチェリーは交配品種(※)ならではの
バラの香りをひきたたせてくれるのだそう！
※ケルナーはトロリンガーとリースリングの交配
さて、お次は日本が誇る甲州を。
2011 グレイス甲州 菱山畑
×サーモンのマリネ
コリアンダー、生姜、みょうがのコンディモン
引き締まった酸と、スッキリとした柑橘、
そして凛としたミネラル……さらには
コリアンドルや白檀のニュアンスまで
漂わせる、軽快ながらも奥深さをひめた
甲州ワインです。
こちらは産地やブドウの個性を前面に
出すため、甲州種で多く採用される
シュール・リー製法はあえて行っていない
のだそう。
菱山地区は勝沼町の中でも標高が高く
冷涼な気候且つ礫質土壌……甲州の
栽培には最適な条件が整っている、
素晴らしい産地です。
2011年は冷夏でしたが、その分さらに酸が
キレイに残り、ワインがシャープに仕上がった
とのこと。白ワインの場合は冷夏がプラスに
働くこともあるのですね！
そして、あわせた前菜はトロリ柔らかな
サーモンのマリネ。コリアンダー、生姜、
そしてみょうがといった、香り高い薬味が
全体の味わいを引き締め、甲州ならではの
引き締まったボディやコリアンドルのアロマと
ぴったり合致。ハッとさせられるマリア―ジュ
でした。
2010年 グレイス シャルドネ
×真鯛を優しくローストして
燻したポンムピュレとブールブラン
パセリとにんにくのエミュルジオン
お次は、抜群の日照量を誇る明野町で
造られたシャルドネを100％用いた一杯。
彩奈さんが大好きな「ムルソー」を意識
して造られていて、上品な樽使いが
なされています。
こちら、マロラクティック発酵を半分に
とどめることで、リンゴ酸によるフレッシュ
感も残しているそう。
そうすることにより、うっとりするような
ふくよかさと活き活きとした酸を併せ持った
独特な複雑味が生まれているのです！
今回はそちらをデカンタージュさせて
更にまろやかさを引き出したものを、
優しい味わいの真鯛と合わせてご提案
いただきました。
燻したジャガイモの香ばしさや、ニンニクの
旨み、そしてパセリの爽やかさ……さまざまな
表情をもつこの一皿にぴったりな一杯でした。
さて、そしていよいよメインとの
マリアージュへ……
2009 キュヴェ三澤 赤
×クレピーヌで包んだ仔羊腿肉のロティ
カルダモンのエクラゼ
シェリーヴィネガーのガストリック
こちらはビッグビンテージと言われる
2009年産の極上のカベルネとメルローの
ブレンドにより生まれた一本。ボルドーの
一級シャトーに勝るとも劣らない選果基準
を設けるなど、こだわり抜いた醸造スタイル
により造り上げられた、同社のフラッグシップ
ワインです。
お料理はやはり、カベルネと好相性な仔羊を。
ワインの持つブルーベリーの果実味、タイムや
ラヴェンダーのアロマが仔羊の個性的な旨み
やカルダモンのスパイシーなニュアンスと
マッチします。そして、サツマイモの甘味が
全体の味わいをまろやかに包みこんでくれる
のが面白い！
ワインは若々しく、しっかりとした骨格があり、
更なるポテンシャルを感じさせてくれます！
彩奈さんいわく、まだ10年～20年は熟成する
とのことで、これからが非常に楽しみです。
さて、メインまでたっぷり楽しんだところで……
お楽しみのデセールタイム。
2011 セレナ デラウエア
×ブランマンジェ
ケルナースパークリングとともに今回
ご提案いただいた「セレナ」は“若い人や
女性にもワインを楽しんでもらいたい”という
想いから登場したブランド。
こちらは食用としても馴染み深い品種、
デラウェアの心地よい甘味をキレイに引き出した、
食後にぴったりのライトな甘口ワインです。
あわせていただいたのは、どこまでもキメ
細やかで優しい味わいのブランマンジェ。
添えられたフレッシュなマスカットが
ブランマンジェのコクに爽やかさをもたらし、
セレナの軽快な甘味と酸味にすっと溶け
込んでゆきます。
極上の味わいの中に、どこか懐かしさを
覚えるような……夏の日にぴったりの
印象的なマリアージュでした。
以上、グレイスワインの魅力を存分に
感じさせてくれた、スペシャルなコースの
余韻に浸ります。
明野町で森上ソムリエが収穫(?)して
きたというヨモギで造ったお茶が
満腹の胃をスッキリ鎮めてくれたのでした。
以上、いただいたワインは品種も
醸造法も様々でしたが……
すべて共通しているのは、彩奈さんの
真摯で凛としたお人柄が滲み出たような、
品の良さが感じられるところ。
年々進化を続けるグレイスワイン。
今後がますます楽しみです！
information
ジョンティアッシュ
港区白金台5-18-17
ゴールドフォレストビル2F
03-5447-8890