ヒンドゥー教の3柱の主神の中の1人、シヴァ神は、
「吉祥」「幸運」「好都合な」、「慈悲深い」、「親切な」、「友好的な」の意味がある。
①1116の異名がある。
マハーデーヴァ(大神)、ハラ(万物を破壊する者)、
シャンカラ(恩恵を与える者)、バイラヴァ(恐怖を与える者)、
パシュパティ(家畜の主)、ニーラカンタ(青い喉を持つ者)、
トリローチャナ(3つの眼を持つ者)、ナタラージャ(踊りの王)
仏教では、
「大自在天」(だいじざいてん)、「大黒天」(だいこくてん)、
摩醯首羅(まけいしゅら)
②男性神,、「リンガ」と呼ばれる男性器の形状で表されることがある。円の中心から、円柱がそびえ立つ形をしています。
子孫繁栄。創造の意がある。
ルヴァティー、サティー、ドゥルガー他
子供:ガネーシャ、カールッティケーヤ他
両性具有の姿も見せる。
③破壊と再生/創造を司る、ヨガ、瞑想、芸術の守護神
ひとたび怒らすと全てを焼き尽くす破壊力があるが、分け隔てなく慈悲深い対応をする。
ヨガと瞑想を好み、長い瞑想明けに見た飢餓と戦争で瀕死の状態になっている人類を見て、心痛のあまり涙を流した。
大地に落ちた涙から菩提樹が生えてきたと言われ、菩提樹の実を身に着けた。
破壊の後に、創造の芽がいぶき再生される、それは、この宇宙は限りなくダイナミックで
変貌自在である、それはあたかも永遠のリズムを体現する踊りの名手シヴァ神のようである。
108通りもある踊りを舞い、形をつくったとたんに崩壊し新たな創造を生み出していくのである。
マハーメール山頂(orカイラース)に住み、
長髪、額に第3の眼を持つ。
青黒い裸体に虎の皮をまとった苦行者の姿が基本。
男根「リンガ」の姿で表現されることもあり。
首には蛇コブラを巻きつけている。
(強大なエネルギーは、潜在的に骨盤底で3回半とぐろを巻いた蛇のように描かれる。
このエネルギーを完全にコントロールして扱うことのできる象徴として蛇が首の周りに描かれている。)
三叉戟と小さな太鼓、カトヴァーンガという棍棒をもつ。
髪には三日月を飾っている。
首や腕、手首に巻かれたルドラクシャのマーラー
乗り物は、聖牛ナンディン(白牛)
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ヒンドゥー教でも、神話のなかに宇宙のダイナミズムを表現したものがいろいろ見受けられる。
『ギータ』のなかで「わたしが活動していなかったら、この世は消滅する』とクリシュナが語るのもこの意味である。
とりわけ、コズミック・ダンサーたるシヴァは、宇宙のダイナミズムをもっとも完璧に体現していると言える。
シヴァはその踊りをとおして、現象の多様性を保証し、すべての物を己れのリズムに巻き込みながら踊りに
誘い入れて統合していく。まさに、宇宙のダイナミックな統合のイメージそのものである。
ヒンドゥー教から受ける一般的イメージは、有機体的で、成長し、リズミカルに動く、そういう宇宙であり、
すべてが流動的で、永久に変化を遂げ続ける宇宙の像である。固定的な形はすべてマーヤーであって、
ただ幻の概念としてのみ存在する。どんな形も無常だというこの究極概念は、仏教の出発点でもある。
ブッダが説いているのはこういうことだ。つまり、すべて、つくられた物は無常であり、世の中がつねに動き、
変化していることを理解せずものや人や考え方など、何に関してもひとつのことに執着するから、この世に
苦しみがある。仏教の根底には、このようなダイナミックな世界観が脈打っている。ラダクリシュナンは言う。
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このダンスのパターンが各粒子の性質の本質的側面を示し、その性格の大部分を決定する。
たとえば、仮想粒子の放出と吸収にともなうエネルギーは、自己相互作用する粒子の一部と対応している。
だから、粒子にはそれぞれのダンスのパターンがあり、必要エネルギー量もちがえば質量もちがう。
仮想粒子は粒子相互作用の,、また粒子の性質の、本質的部分であるだけでなく「真空」によって
生成したり消滅したりもする。こうして物質も空間もコズミック・ダンスに加わり、いろとりどりのエネルギー・
パターンをはてしなく生成、消滅させていく。
現代物理学者にとって、シヴァの踊りは、したがって素粒子の踊りである。ヒンドゥー教の神話にあるように、
それは、全宇宙を巻き込んだ創造と破壊の絶え間なきダンスであり、すべての存在、すべての自然現象の基本である。
何百年も昔、インドの芸術家は、一連の美しいブロンズ像のうちに踊るシヴァの姿を描き出した。
現代では、物理学者が最新の技術を駆使してコズミック・ダンスを描く。総合作用の泡箱写真は、宇宙の創造と破壊
の絶え間ないリズムの証であり、シヴァの踊りの姿でもある。それは美しさと深遠さにおいて、インドの芸術家のものに
優るとも劣らない。まさにこのコズミック・ダンスの喩えに、われわれは古代神話、宗教芸術、現代物理学の統合を
みないわけにいかない。それこそ、クーマラスワミが言うように「詩であり科学でもある」のだ。
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タオ自然学 F・カプラー著(吉福伸逸、田中三彦、島田裕巳、中山直子)/工作舎 より引用。
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CERN 日本語名は欧州素粒子原子核研究機構(フランスとスイスの国境の地下にある全周27キロの円形加速機)
原子と原子を高速でぶつけ、ビッグバーン、異次元世界の扉が開くか研究、実験する場所に、
インドから送られてきたシヴァ神像がある。
参考資料:
↓
おまけ:








