好きの実 嫌いの根 | もしも願いが叶うなら ライセは 南の島で隠居したい!

もしも願いが叶うなら ライセは 南の島で隠居したい!

いつか南の島でまた暮らしたい! 
でも なかなか 夢はかないそうもないので
いっそ 来世に 希望をたくそう!! 
そんな今世では
仕事したり 散歩したり 趣味に走ったり・・・
南の島とは縁遠けど 
タイトルにちょっとは 南の島を感じさせたい。

好きの実・嫌いの根/秋田書店
¥価格不明
Amazon.co.jp


平成15年って いつ
というくらい ずいぶん前の 発行コミックスですが、
いろいろある まゆみさんの短編集コミックスの中でも
特に好きなものです。

掲載作品の中に、とっても好きな作品があるから・・・


月が笑う 永遠」 という 初出は 1999年の作品です。


とても好きです。
いつも、ホロリとしてしまいます。


<ネタバレです>


アパートの部屋から 望遠鏡で
他人の部屋をのぞくのが趣味という
人にとがめられるようなことをしている 
主人公の和音

時折 みかけるのは、父親にたたかれている小さな子供。
その子供を助けるために 出会ったのは、
子供:ナナオちゃんおじちゃん
おじちゃんの電話番号を覚えていたナナオ
和音の仕事道具である スケッチブックに電話番号を書き込んだ。


この電話番号を書いた紙が
これからの和音の心のよりどころにもなっていった。


結局は、この段階で、
おじちゃんに連絡をとり
ナナオちゃんのことは 安心することができた。

いろいろあったのだが、
ナナオちゃんは これで大丈夫。
自分も、一人で がんばらないと・・・と
引っ越しして、どこかへ・・・
おじちゃんナナオちゃんは 和音の部屋をさがしたが
みつけたときには 引っ越ししたあとだった。


実は、ナナオちゃんと約束した
ナナオちゃんが好きな赤のカーテンを部屋につけるから
という約束が、はたされたのは、それから 6年後


偶然 電車の中から 赤いカーテンの部屋をみつけたナナオ
そこへ行ってみると、和音がいた。
和音は、ナナオに気付かないが、
アトリエとして OPENした部屋に
招き入れる。
そこで、ナナオは、すぐに おじちゃんに連絡をいれる。
和音は、壁に あの携帯番号の紙を飾っていた。

やっとナナオに気付いた和音
そこへ、玄関のインターフォンがなった
外にいたのは 花束をもった・・・




なんだろう・・
恋愛物語とまでは言えないようなそんな話だけど、
だって 好きだとか そんな言葉もでてこない
でも、お互いに、6年間、思い合っていて、
やっとみつけた 赤いカーテン。
ナナオにしても、6年前の子供との約束を覚えていてくれたこと
うれしかったのだから、
二人がまた出会えたら、それはもう・・・
ナナオは 二人のキュービットなんだね。

何度読んでも、ホロリとなります。
短編だから とても短いけど
そのなかに 幸せが ぎゅっとつまったような
そんなストーリーです。
大好き