13年生 1年の流れ | スイス シュタイナー学校の日々

スイス シュタイナー学校の日々

シュタイナー学校での体験をまとめています。

13年生

 

8月

・始業式

 

9月

・チューリッヒ大学とチューリッヒ工科大学の見学会。1日体験日なので授業も受ける事ができ、我が子は工科大学の数学を受けてきました。

 

(・バーゼルが震源地の地震M4.7が起きました。海外に来て初めての揺れだったので驚きました。)

 

・父母会 

 

10月

・最後のクラス写真撮影

 

・難民についての話し合い

今回の先生は、「自分の両親がウクライナからスイスに移住したいと言っている」という話題から始まり、いかにロシアが悪いかを生徒達に伝える授業をしました。

生徒達はスイスは中立の立場だという事に誇りを持っているので「先生の事は気の毒に思うけど、ロシア人にも家族はいるし、個人的な感情はあるにせよ、どちらかに味方すると戦争はいつまでたっても終わらないから。」という感じで、私達はどちらか一方の味方になる事はありませんと伝えました。それでも先生はロシアが悪いという話を続け、最後に「あなた達は私の話を聞いて、ロシア人であってもスイスに受け入れますか?」と質問し、「当たり前でしょ、ここはスイスですよ?私達はスイス人なので、どこの国の人であっても受け入れます」と答えました。

 

・秋休み

 

11月

・物理テスト

 

12月

・フランス語の時間にみんなでブランチ

先生達が体調を崩してエポック授業はほとんどなくなりました

 

・冬休み

 

1月

・音楽の演劇公演

・スキー

 

2月

・学年にコロナ陽性の生徒がいるので午後の授業はなくなりました

 

・スポーツ休暇

 

・英語テスト

 

・我が子が「右耳が聞こえにくい」と言うので耳鼻科で診ていただいたら100%聞こえているという診断。「あなたは耳が良すぎて普段は両耳100%以上で聞こえているけど、今は片方が100%しか聞こえていないからバランスが崩れているだけです」と言われました。我が子の耳はとても良く聞こえている事を初めて知りました。

 

3月

・コーラス休暇

 

・父母会

 

・友人の英語フィルム撮影のお手伝い

 

4月

・イースター休暇

 

・春の学園祭

この学校で過ごす最後の学園祭は23時頃まで楽しく過ごして帰宅しました。

 

・春休み

 

5月

・英語テスト

終わってから友達とバーで一杯飲んで帰宅しました

 

・補習週間で1週間休み

 

・政治家との討論会

この学校の伝統行事で、チューリッヒの全ての政党から代表者がそれぞれ1名来て生徒達の質問に答えます。生徒から「政治家の皆さん、今日の発言は全て私達個人のスマホで撮影し、録音していますので失言のないようにご注意下さい」と言われ始まりました。そんな事を言われて自分の意見を堂々と言えないような政治家はいないので、言葉遣いに気を付けながら激しい討論会となったようです。生徒達は自分の支持政党と大嫌いな政党の意見以外に「その他」の政党の意見も詳しく聞けたのでとても充実した時間を過ごせたようでした。

我が子は大多数の生徒達から支持されていない政党の政治家がぼろくそに言われていて、自分も嫌いだけど流石にちょっと気の毒だったと言っていました。

 

・Matura試験 音楽 筆記

・Matura試験 数学 筆記

 

6月

・Matura試験 ドイツ語 筆記

・Matura試験 フランス語 筆記

試験が終わって疲れたのでクラスの子達とBBQをしてから帰宅しました

 

・コスプレ週間

 

・Matura試験 歴史 口頭試問

 

・1週間休み

 

・以前通っていた学校の同窓会へ

こちらもみんなで集まるのは今年で最後かもしれないので、あまり乗り気ではなかったけど行ってきました。不思議な事に、好きな子しか来ていなかったので試験の事や最近の出来事をおしゃべりし、楽しく過ごしてきました。

 

・父母会

 

・Matura試験 フランス語 口頭試問

 

7月

・Matura試験 音楽 口頭試問

・Matura試験 数学 口頭試問

・Matura試験 ドイツ語 口頭試問

 

・合格発表

 

・卒業旅行 ジェノバ

 

・卒業式

 

 

 

13年生が終わりました。

 

Matura試験を受けると決めた事を後悔して、またやる気になっての繰り返し。半年のんびり過ごしていましたが、残りの半年は集中して過ごしていました。コロナ陽性が出るたびに学校は休みになり、試験以外のストレスもありました。

 

Maturaは大学入学資格なので、大学へはいつでもテストなしに入る事ができます。ですので、スイスではMatura試験に合格した後すぐに大学へ入学せずに、大学に行く前に1年間長い休みを取って自分を癒し、ゆっくり自分を取り戻す時間を過ごす生徒がたくさんいます。世界中旅行に行ったり、アルバイトをしてみたり、何もしないで自分の好きなように時間を過ごす人もいます。そのまま働く人もいるし、働いているうちに必要なスキルがあれば大学に通います。年齢に関係なく必要になれば選択できるのはとても良いなと思います。

 

私と我が子は16年ぶりに日本へ帰国し、日本の素晴らしさをたくさん発見してスイスへ戻りました。例えば「お店のトイレはウォシュレットだし、しかもすごく綺麗に使われていて、一つも壊れていないし、床にティッシュ散乱してないし、洗面台も水浸しじゃなかった!!!すごいーーっ!さいこーっ!」こんな具合に感動していました。

日本の人にとっては公共の場が清潔な事は当たり前かもしれませんが、私達にとっては信じられない事。16年間帰国していなかったので「天国」としか思えませんでした。

みんなとっても親切で優しかった。癒されました、日本の皆様に。

 

スイスに戻ってからは、我が子が学校を卒業してからすぐに引越したので家の片付けをしたり、新しい村の散策をして過ごしています。

 

※家の前の山

この静かなスイスの風景の中でしばらく過ごした後、我が子の大学生活が始まりますが、私達夫婦は自分たちの好きな事をして、のんびり楽しく過ごそうね、と話しています。