損得?それを言っちゃおしまいよ
「損得」…私の好きなword…だけど発しにくい言葉が、10月6日の朝日新聞に堂々と使われている
「年金で損か得かを考えるべきではない。金融商品じゃないですから」
この言葉を、大和証券グループの鈴木茂晴会長から聞いてちょっと驚いた。多くの金融機関は「年金」と名前のつく商品をたくさん出している。あれって紛れもなく金融商品では…。
鈴木会長によると、それは個人年金や企業年金の話。けれども「公的年金」の方は「似て非なるもの。ごっちゃに論じられがち」。
たしかに年金の議論をすると必ず、若い世代からは払っただけの見返りが期待できないのではという不安が出るし、引退世代は、若いときから払ってきたのだからそれに見合うだけの給付を、と主張する。要するに、元は取りたい、損はしたくない、だ。
「公的年金は『国民仕送りクラブ』なんてふうに言い換えた方がいい。そもそも個人年金と同じ『年金』と呼ぶのがおかしい」。日銀出身の玉木伸介・大妻女子大学教授は力説する。公的年金の仕組みは、自分が預けたお金をあとで受け取る積み立て方式ではない。今の現役世代が払った分をそのまますぐに今の引退世代に回す賦課方式だ。まさに国民総がかりの「仕送り」。ただ拠出と支給に時間差がないから「運用」の余地はない。だからマーケットとも損得とも関係ない。
だが、国民みんなに参加してもらうために「あなたも必ず支給を受けるから」と説明を重ねたら、「積立預金のように利子付きで戻ってくる」と誤解されて広がった。実際は、受け取る分と払った分を比べて損や得を考えても、各人の寿命によっても世代によっても変わる。もちろん少子高齢化で若い世代の負担が増えるという問題はある。しかし、それは親子のように、限られた仕送りの元手をやりくりするしかない。高齢でも健康なら働く、あるいは財力があれば受け取る分を減らす、といった具合に。
社会には、損得を活力にする「マーケット」という次元もあれば、支え合いで成り立つ「共同体」という次元もある。より豊かな老後のために個人年金などを託すのが「マーケット」なら、公的年金という仕送りを引き受けるのが「共同体」。たしかに、仕送りに「損になるか得になるか」はなじまない。
「仕送り」であれば…老夫婦から「今月は、有馬温泉へ行くことができました
」なんてお手紙が届くとか、私はやっぱり「お得感」がある方が
プレゼントのしがいありますけどね
「損得」…私の好きなword…だけど発しにくい言葉が、10月6日の朝日新聞に堂々と使われている

「年金で損か得かを考えるべきではない。金融商品じゃないですから」
この言葉を、大和証券グループの鈴木茂晴会長から聞いてちょっと驚いた。多くの金融機関は「年金」と名前のつく商品をたくさん出している。あれって紛れもなく金融商品では…。
鈴木会長によると、それは個人年金や企業年金の話。けれども「公的年金」の方は「似て非なるもの。ごっちゃに論じられがち」。
たしかに年金の議論をすると必ず、若い世代からは払っただけの見返りが期待できないのではという不安が出るし、引退世代は、若いときから払ってきたのだからそれに見合うだけの給付を、と主張する。要するに、元は取りたい、損はしたくない、だ。
「公的年金は『国民仕送りクラブ』なんてふうに言い換えた方がいい。そもそも個人年金と同じ『年金』と呼ぶのがおかしい」。日銀出身の玉木伸介・大妻女子大学教授は力説する。公的年金の仕組みは、自分が預けたお金をあとで受け取る積み立て方式ではない。今の現役世代が払った分をそのまますぐに今の引退世代に回す賦課方式だ。まさに国民総がかりの「仕送り」。ただ拠出と支給に時間差がないから「運用」の余地はない。だからマーケットとも損得とも関係ない。
だが、国民みんなに参加してもらうために「あなたも必ず支給を受けるから」と説明を重ねたら、「積立預金のように利子付きで戻ってくる」と誤解されて広がった。実際は、受け取る分と払った分を比べて損や得を考えても、各人の寿命によっても世代によっても変わる。もちろん少子高齢化で若い世代の負担が増えるという問題はある。しかし、それは親子のように、限られた仕送りの元手をやりくりするしかない。高齢でも健康なら働く、あるいは財力があれば受け取る分を減らす、といった具合に。
社会には、損得を活力にする「マーケット」という次元もあれば、支え合いで成り立つ「共同体」という次元もある。より豊かな老後のために個人年金などを託すのが「マーケット」なら、公的年金という仕送りを引き受けるのが「共同体」。たしかに、仕送りに「損になるか得になるか」はなじまない。
「仕送り」であれば…老夫婦から「今月は、有馬温泉へ行くことができました
」なんてお手紙が届くとか、私はやっぱり「お得感」がある方がプレゼントのしがいありますけどね
