機動戦士ガンダムSEED Break -3ページ目

「やっぱいけすかないなあ。」

「何だあれは。」

ザフトの兵士の前に突如現れたブレイク。

「いくぞ。」


「へ~あれが。でもこれが面白いもの?たしかに圧倒的に強いけど、面白いって程でもないし」

「ううん、面白いものはもっと後にある。」

侵入者はヘルメットを外した。まだ幼い少年だった。

しかし髪の色だけは真っ白だった。

「まあ俺は未来信じていないんだけど。」

そう言って座り込んだ。

付き添いの者は少し呆れている。


リチャードは次々と敵を倒していった。

「誰が乗っているんだ?」

他のガンダムのパイロットが言った。

しかし敵は次から次へと出てきてキリがない。

そこでガンダムのパイロットがリチャードに言った。

「ブレイクシステムを使え。そうすれば敵を一掃できる。」

「えっ、でもどうやって。」

「コントローラーにある青いボタンみたいなのを押せ。」

リチャードは言われるがままにしたのだが、ピーッピーッという音と共にエラーの文字がリチャードの目の前に突きつけられた。

「えっ?エラーって・・・・・・。一体どうなっているんですか?」

リチャードは困惑した。

「何?もう微調整は済んだはずじゃなかったのか?」

モニターに映るパイロットも困惑した。


「あ、一つ言い忘れていたけど、あの機体は俺が一旦データ消去したから。」

侵入者は言った。

「性格悪いわねえ。」

付き添いは呆れた様に言う。

「いやね、いつかは彼を引き込めるかもしれないから、一旦ブレイクシステムの登録方法を覚えさせた方がいいかなって。」

「あっそう。」


「くそ~、どうすれば・・・・・・。」

そう言っている隙にも敵はどんどん攻めて来る。

その時リチャードはOSの書き換え画面にした。

「おいお前何やっている。」

「僕がそのブレイクって言うのシステム登録やってみます。」

「おい無茶だ。」

「いえ多分大丈夫です。」

リチャードは信じられないほどの慣れたような手つきで登録を始めた。

その時だった。宇宙にある衛星から、光が照射された。

「信じられない。本当に登録完了しやがった・・・・・・。」

「でこれからどうするんですか?」

リチャードは聞いた。

「ゲージが貯まるまで、しばらく待っていろ。照準を合わせとけ。おい連合の皆、ブレイクシステム発動だ。」

リチャードは困惑した。しかしゲージが満タンとなった。

「ゲージが満タンになりました。」

「よし、引き金を引け!」


「あれは?」

「あれがブレイクシステム。そして、ブレイクガンダム。宇宙衛星から膨大なエネルギー量のデュートリオンビームを照射。そしてそのエネルギーを破壊光線みたいなものに変化させて放出。簡単に言えば、大量破壊兵器。」

遠くから侵入者の二人はブレイクの様子を見ていた。

そのブレイクは背部についている翼から余過エネルギーを放出していた。

まるで光る翼を持っているように。

そして巨大なダブルキャノン砲を肩に乗せている。
「綺麗。」

「だから言ったでしょう?美しいものが見られるって。」

しかしその顔は少し悲しそうだった。


リチャードは引き金を引いた。

するとダブルキャノン砲から膨大なエネルギーが放出される。

「よし、ぐるぐる回れ。」

そういわれたリチャードは言われるがままにした。

辺りにあった敵MSは一瞬にして消え去ってしまった。

「これが、ブレイクシステム・・・・・・。」

リチャードは驚きを隠せなかった。


その様子を見ていた侵入者が言った。

「確かに綺麗。でもなあ・・・・・・。」

すこし考えて言った。

「やっぱいけすかないなあ。」

「どうして?」

付添い人は聞いた。

「だってあれは破壊のために使っているじゃない。でもあれの本当の目的は人々を救うためにあるのに。」

侵入者は不満そうに言った。


「すごい、こんなにも簡単に敵を倒せるなんて。」

リチャードは目の前で起こった出来事が未だに信じられなかった。

敵はどんどん撤退していく。

完全に連合軍の勝利だ。

「よくやった。」

ガンダムのパイロットは言った。

自分がこの状況を打開したのだと今リチャードは気がついた。

「降りてこいよ。下にいる奴らに顔を見せてやれ。」

そう言われてリチャードははっと気がついた。

「すいません。今降ります。」

リチャードが降りた先には沢山の人だかりができていた。

「まだガキじゃねえか。」と言う声が聞こえる。

その言葉に不満を持った。

自分達は何もできなかったくせにとリチャードは思ったからだ。

「おいお前こっちへ来い。」

そう言われてリチャードはついていった。


ついて行った先にはどうやら一部隊の人がいた。

「へえ君がブレイクを操縦してたんだ。」

「何々、しかもブレイクシステム登録完了させたって?」

皆リチャードのほうに興味津々だったみたいだ。

「あっごめん。まだ名のっていなかったね。俺はロベルト、ロベルト・クーパーだ。」

「俺が、ロバート・ラグントン。さっき通信していたのが俺だ。」

そういって皆自己紹介を始めた。

最後にリチャードの番になったらしい。

「じゃあ君は?」そう言われた。

「僕はリチャード・ハリスンです。今日入隊したばかりで・・・・・・。」

そういった瞬間、父親のビルフォードが出てきた。

「リチャード、お前どこに行っていたんだ?捜したんだぞ」

みんなの注目がハンス親子に向けられた。

「なんと、ハンス中将の息子さんでしたか。」

そうジョバンニと言う艦長らしき人物が言った。

「それなら納得です。」

しかしビルフォードは何がなんだか理解ができなかった様子だった。

「いや、息子さんがねブレイクを起動させて、敵を撃退してくれたのですよ。しかも、ブレイクシステムの登録まで行ってしまって、いや本当にすごい子供ですが、中将の息子さんでしたか。」

というジョバンニの言葉によって、やっと理解したようだ。しかし驚きの顔は隠せない。

その顔のままリチャードのほうに向き、そして微笑んだ。

「素晴しい。さすが私の息子だ。想像以上の活躍をしてくれるとは。」

ビルフォードはリチャードを褒め称えた。

しかしリチャードは少しも顔を動かさない。

そんな中ジョバンニがビルフォードに対して

「あの申し訳ないのですが、正式なブレイクのパイロットが死亡してしまって、それであの息子さんを私達の部隊に欲しいのですが。」

と言った。

ビルフォードはリチャードを一瞬見て言った。

「よろしいでしょう。私の息子でよかったなら。」

またリチャードを見て肩に手を乗せて言った。

「いいなリチャード。」

その言葉にリチャードは素直にうなずいた。しかし顔はまったく喜ぶ様子も無い。

「では息子さんの命、お預かりいたします。」

「いやいや、自慢の息子ですよ。これほどすぐに戦力になるなんて。」


侵入者は少し悲しい目で去っていった。

「悲しい人、自分で道を選んできたことが無いなんて。」