「やっぱいけすかないなあ。」
「何だあれは。」
ザフトの兵士の前に突如現れたブレイク。
「いくぞ。」
「へ~あれが。でもこれが面白いもの?たしかに圧倒的に強いけど、面白いって程でもないし」
「ううん、面白いものはもっと後にある。」
侵入者はヘルメットを外した。まだ幼い少年だった。
しかし髪の色だけは真っ白だった。
「まあ俺は未来信じていないんだけど。」
そう言って座り込んだ。
付き添いの者は少し呆れている。
リチャードは次々と敵を倒していった。
「誰が乗っているんだ?」
他のガンダムのパイロットが言った。
しかし敵は次から次へと出てきてキリがない。
そこでガンダムのパイロットがリチャードに言った。
「ブレイクシステムを使え。そうすれば敵を一掃できる。」
「えっ、でもどうやって。」
「コントローラーにある青いボタンみたいなのを押せ。」
リチャードは言われるがままにしたのだが、ピーッピーッという音と共にエラーの文字がリチャードの目の前に突きつけられた。
「えっ?エラーって・・・・・・。一体どうなっているんですか?」
リチャードは困惑した。
「何?もう微調整は済んだはずじゃなかったのか?」
モニターに映るパイロットも困惑した。
「あ、一つ言い忘れていたけど、あの機体は俺が一旦データ消去したから。」
侵入者は言った。
「性格悪いわねえ。」
付き添いは呆れた様に言う。
「いやね、いつかは彼を引き込めるかもしれないから、一旦ブレイクシステムの登録方法を覚えさせた方がいいかなって。」
「あっそう。」
「くそ~、どうすれば・・・・・・。」
そう言っている隙にも敵はどんどん攻めて来る。
その時リチャードはOSの書き換え画面にした。
「おいお前何やっている。」
「僕がそのブレイクって言うのシステム登録やってみます。」
「おい無茶だ。」
「いえ多分大丈夫です。」
リチャードは信じられないほどの慣れたような手つきで登録を始めた。
その時だった。宇宙にある衛星から、光が照射された。
「信じられない。本当に登録完了しやがった・・・・・・。」
「でこれからどうするんですか?」
リチャードは聞いた。
「ゲージが貯まるまで、しばらく待っていろ。照準を合わせとけ。おい連合の皆、ブレイクシステム発動だ。」
リチャードは困惑した。しかしゲージが満タンとなった。
「ゲージが満タンになりました。」
「よし、引き金を引け!」
「あれは?」
「あれがブレイクシステム。そして、ブレイクガンダム。宇宙衛星から膨大なエネルギー量のデュートリオンビームを照射。そしてそのエネルギーを破壊光線みたいなものに変化させて放出。簡単に言えば、大量破壊兵器。」
遠くから侵入者の二人はブレイクの様子を見ていた。
そのブレイクは背部についている翼から余過エネルギーを放出していた。
まるで光る翼を持っているように。
そして巨大なダブルキャノン砲を肩に乗せている。
「綺麗。」
「だから言ったでしょう?美しいものが見られるって。」
しかしその顔は少し悲しそうだった。
リチャードは引き金を引いた。
するとダブルキャノン砲から膨大なエネルギーが放出される。
「よし、ぐるぐる回れ。」
そういわれたリチャードは言われるがままにした。
辺りにあった敵MSは一瞬にして消え去ってしまった。
「これが、ブレイクシステム・・・・・・。」
リチャードは驚きを隠せなかった。
その様子を見ていた侵入者が言った。
「確かに綺麗。でもなあ・・・・・・。」
すこし考えて言った。
「やっぱいけすかないなあ。」
「どうして?」
付添い人は聞いた。
「だってあれは破壊のために使っているじゃない。でもあれの本当の目的は人々を救うためにあるのに。」
侵入者は不満そうに言った。
「すごい、こんなにも簡単に敵を倒せるなんて。」
リチャードは目の前で起こった出来事が未だに信じられなかった。
敵はどんどん撤退していく。
完全に連合軍の勝利だ。
「よくやった。」
ガンダムのパイロットは言った。
自分がこの状況を打開したのだと今リチャードは気がついた。
「降りてこいよ。下にいる奴らに顔を見せてやれ。」
そう言われてリチャードははっと気がついた。
「すいません。今降ります。」
リチャードが降りた先には沢山の人だかりができていた。
「まだガキじゃねえか。」と言う声が聞こえる。
その言葉に不満を持った。
自分達は何もできなかったくせにとリチャードは思ったからだ。
「おいお前こっちへ来い。」
そう言われてリチャードはついていった。
ついて行った先にはどうやら一部隊の人がいた。
「へえ君がブレイクを操縦してたんだ。」
「何々、しかもブレイクシステム登録完了させたって?」
皆リチャードのほうに興味津々だったみたいだ。
「あっごめん。まだ名のっていなかったね。俺はロベルト、ロベルト・クーパーだ。」
「俺が、ロバート・ラグントン。さっき通信していたのが俺だ。」
そういって皆自己紹介を始めた。
最後にリチャードの番になったらしい。
「じゃあ君は?」そう言われた。
「僕はリチャード・ハリスンです。今日入隊したばかりで・・・・・・。」
そういった瞬間、父親のビルフォードが出てきた。
「リチャード、お前どこに行っていたんだ?捜したんだぞ」
みんなの注目がハンス親子に向けられた。
「なんと、ハンス中将の息子さんでしたか。」
そうジョバンニと言う艦長らしき人物が言った。
「それなら納得です。」
しかしビルフォードは何がなんだか理解ができなかった様子だった。
「いや、息子さんがねブレイクを起動させて、敵を撃退してくれたのですよ。しかも、ブレイクシステムの登録まで行ってしまって、いや本当にすごい子供ですが、中将の息子さんでしたか。」
というジョバンニの言葉によって、やっと理解したようだ。しかし驚きの顔は隠せない。
その顔のままリチャードのほうに向き、そして微笑んだ。
「素晴しい。さすが私の息子だ。想像以上の活躍をしてくれるとは。」
ビルフォードはリチャードを褒め称えた。
しかしリチャードは少しも顔を動かさない。
そんな中ジョバンニがビルフォードに対して
「あの申し訳ないのですが、正式なブレイクのパイロットが死亡してしまって、それであの息子さんを私達の部隊に欲しいのですが。」
と言った。
ビルフォードはリチャードを一瞬見て言った。
「よろしいでしょう。私の息子でよかったなら。」
またリチャードを見て肩に手を乗せて言った。
「いいなリチャード。」
その言葉にリチャードは素直にうなずいた。しかし顔はまったく喜ぶ様子も無い。
「では息子さんの命、お預かりいたします。」
「いやいや、自慢の息子ですよ。これほどすぐに戦力になるなんて。」
侵入者は少し悲しい目で去っていった。
「悲しい人、自分で道を選んできたことが無いなんて。」