ついに念願の師弟対決の時が来た!
 コロナ前の2年間、サークルの先生として教えてもらっていた、兄貴のような存在の人。
 文武両道の人で、僕には何一つ勝てるモノが無かった。
 コロナの影響でサークルが無くなり、彼の元を離れ、あれから何年経ったのだろう…
 精進に精進を重ね(ホンマかいな!?)、ついにこの日がやってきた。
 雲の上だった人との闘い。
 予選は二組とも、通過して、準決勝戦での勝負となった。
 二人とも、背が高いから、目立つ!
 チマチマ踊っていたら、点が入らない。
 前回の群馬の競技で決勝に残った経験をもとに、高身長を活かして、派手に動きながら距離を伸ばして、スピードを上げる作戦に出た。
 パートナーさんには、申し訳ないが、「悪いけれど、こかさない程度にぶん回すよ」と言っておいた。
 もう姿勢が崩れようが、ステップ追いついてなかろうが、お構いなしで、しっちゃかめっちゃかになって踊った。
 結果、僕が決勝に残り、彼は準決勝で敗退した。
 ついに勝った!
 師匠を超えた!

 しかし…
 まんまるさんに見られていたのが恥ずかしい。
 先輩方も苦笑いしてるだろう。
 誰もが「あんなので、よくまぁ決勝に残ったなぁ」って思っただろう。
 僕の中では、「どうしても勝ちたい!」という思いが強かった。
 いくら作戦とはいえ、醜い勝ち方だと、自分でもそう思う。
 本来は人と競い合うというのが苦手な僕の中に、今回は珍しく「勝ちたい!」という気持ちが沸き起こった。
 自分が納得いく丁寧な踊りをするか、何としても勝ち抜くために恥も外聞もなく醜い踊りをするか…
 今後の課題となるだろう、