偽りの高額本
仕入れの時に、ランキングとか現在のマーケットプレイス価格は参考になるけれど、それが絶対ではないということは、せどりをやっている人は皆実感しているはず。
ランキングが150万位くらいでも売れる本は売れるし、そこそこランキングが高くても売れない本もあります。
売れるか売れないかは、つまるところこの本を読んでみたい人がいるかどうかということなのだと思うのですが、世の中には「こんな本が読みたいの???」と思うような本を買ってくれる人もいるので、「こんな本は売れない」と決め付けることもまた売れるチャンスを逃すことになるので、売れなさそうと思っても仕入れてしまうときもあるし、売れそうだなと思ってもなんとなくスルーしてしまうときもあります。
何を言いたいのかわからない文章になってしまいましたが、要は「ある本で仕入れに失敗した」ということを言いたかったのです。
売れなくても105円なんだから、あまり気にすることはないともいえますが、気持ちの悪い失敗なので、こういう失敗をしないためにはどうしたらいいのか、ちょっと考えてみました。
- ラフルアー宮沢 啓子
- セレブに学ぶ幸せのマナー入門
1ヵ月ほど前に仕入れたときは、3000円台で数冊出品されていたので、「3000円なら」と仕入れてみたのですが、あれよあれよと価格が下がり、とうとう1円に。
一般的な値崩れのスピードを大きく超える暴落とまでいっていい下がり方でした。
なぜ値崩れしたのかということを少し真剣に考えてみました。
1.内容がつまらない
著者は有名な政治家のお嬢様で、外交官と結婚して今は日本と海外を行き来しながら宝石を商っている方ですが、そういう世離れした人からいろいろ教えてもらおうにも、生活の基盤が一般人と余りにも異なるため、参考にならない。
2.題名が悪い
「セレブ」 「幸せ」 「マナー」、いずれもあるリサーチに基づき、読者の関心を引こうとちりばめられた単語なのだと思いますが、結果的にベタすぎて、一般の読者は引いちゃうのではないでしょうか。
マナーを学んでセレブの仲間入りをし(=玉の輿にのって?)、幸せになってみよう、あるいはそういうライフスタイルに興味があるという人を想定しているのだと思いますが、そういう層って、案外少ないのではないでしょうか。
本当のセレブならば、すでにセレブなのですから改めてこのような本を読む必要はないし、セレブに憧れていない人(あるいは無理とあきらめている人)は、最初から興味をもたないだろうし、セレブに憧れていて本当になりたいと思っている人は、マナーを学ぶなどという地道な作業をするよりは、外見を磨いたり飾ったりするほうが早道でしょうし・・・
よーく考えてみると、1円でも売れるかどうかという内容の本なのですが、3000円という偽りのマーケットプレイス価格に惑わされて仕入れてしまった、誤りケースでした。
仕入れの量的拡大を考えている私にとっては、1冊の本にあまり拘泥せずとにかくどんどん積極的に仕入れていく姿勢も必要なのだとはわかっているのですが、どうもくよくよ細かい点にこだわってしまいます。