その瞬間、頭が今までで一番痛くなった。

本当に痛かった。

それと同時に頭に何かが浮かんできた。

そして、もっと頭が痛くなった。

 

痛い。

痛くてしょうがない。

とても痛くて、体に力が入らなくなってきた。

 

痛みながら、頭の中に映像が入り込んできた。

・・・・ああ、「思い出した」。

自分も『養子』だったのだ。

そうだ。

今の親はにせものなんだ。

そうだ。

自分の本当の親は「殺された」んだ。

あの夜三さんの後ろにいる男どもに。

自分はもとはこんな性格じゃなかった。