サイバークライム 悪意のファネル 読書感想文 | Maruoのブログ

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サイバークライム 悪意のファネル」を読んだ感想文をするよ!

ちなみに、Amazonにもユーザレビューを書いたんだけど、すぐには反映されず、数日間かかるみたいだね。

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おそらく、この本を読んだ殆どの人の感想は「君島シリーズの続きが読みたくなった」だろう。
「サイバーもの」と「ミステリー」を兼ね備えた本作品は、今までのSF系とは違い「リアル感」が伝わってくる。

なぜ、この本が読者をそう思わせるのかを箇条書きにするとこうだ。

■リアル感
・サイバー系のニュースが網羅されている。それだけでなく、ニュースの核心にある「だから何?」が理解できる。
・どこかでこんな会話があってもおかしくないセリフが多くて読みやすい。
・会社がどうやって成り立っているのか、客観的に知ることができる。(作者は社長経験者だからか)

■展開の巧みさ
・ある横領事件を追う話だが、意外な展開が何度もあって楽しめる。話の伏線を貼るのが上手く、つじつまが合っている。
・話の展開がスムーズ。例えば、「コーヒーです」だけで、シーンが変わって和田が話しているセリフなのだとわかる。
・ネットのテクニックだけで問題を解決するのではなく、人vs人で最終的に終わるところが納得感がある。


一方、改善して欲しかった点も見受けられる。
・社内の横領事件の話なので、スケール自体は大きくない。(「キリストゲーム」はスケールが大きかった)
・猟奇的表現がなくて安心したが、少し残念だった気もする。
・エピローグの終わり方は消化不良 (これは次回作への伏線なのでしょうが)


【この本を読んで欲しい人】
・ソーシャルメディアや掲示板は怖いと思ったことがある人
・会社は不条理なことだらけだと感じたことがある人
・日本のサイバーテロ対策をなんとかしなければと思っている人


他の君島シリーズもリアルにありえそうな事件を取り扱っていた。
既にこの本の未来にあたる話の続きが2冊も出ていることは、読者にとって喜ばしいことだろう。

「マスコミに話題にされる事件や出来事は氷山の一角にすぎない。世の中、何があっても不思議ではない。」
そんな風に作者が僕らに語りかけてくれているような作品だ。
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