秘密の恋~いつか消える恋ならば~

始めは、憧れの上司だった男性と深い関係に陥ってしまいました。

あの時、違う決断をしていたら・・・。

後悔を抱きながらもなかなか抜け出せない私の想いをここで綴りたいと思います。


基本的に不倫のお話になるので、不快に思われる方もいらっしゃるでしょう。

そういう方は見ないで頂けると助かります。

よろしくお願いいたします。

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体調不良と膨らむ思い。

形式上、高田さんとも和解をして、会社がかなりラクになっていたと思った12月の始め。


そんな私をあざ笑うかのように、今まで溜まっていたストレスが私を襲いました。


始めは、片目が見えなくなりました。

そして次に、片方の頭皮の感覚がなくなりました。


有休をほぼ使い果たしていた私に、襲い掛かってきた試練。。。


本当に怖くなりました。


片目が見えなくなった、というのはちょっと大げさですが、モヤがかかったように片目の視界が光を妙に取り込んで、ぐらぐらとして片目の視界が遮られ、見えなくなりました。


これはまだ大丈夫だったのですが、朝、髪に櫛をかけていたときに、片方の頭皮が麻痺したような感覚に襲われたのには参りました。。。


私、死ぬのかな。。。

本当にそのときは思いました。


その日に仕事に行って、高田さんと話をするとますます酷くなる麻痺。


昼に帰してもらったのですが、帰る頃にはその麻痺は顔にまでおよんでいて、表情を歪めるほどになっていました。


これが、ストレスか。。。


元々精神的に弱い私。

これまでかかってきたストレスで吐き気と頭痛はよく起こしていましたが、ここまでくるとは思っていませんでした。


結局、脳外科に行ってCTを取ると、

「三叉神経の麻痺だよ。

最近、緊張する状況が続いたんじゃないかな?

とりあえずお薬を出しておくから、また見せにきてね。」

と言われました。


意外と大丈夫だったようです(^-^;


安心しました。


今まで起こらなかった感覚だったので、心配しすぎました。


でも、怖かった。。。

会社に行くってことがこんなに負担になると思わなかった。。。


そんな私の気持ちを知らない翼くんは、

「また帰るの!?

心象悪いんじゃないの?」

と言っていました。


私はただ励ましてほしかったのに。。。


側にいない分、冷たく感じました。


そうしてどんどん、私を心配してくれた高橋さんに傾いていきました。。。

腑に落ちない和解。

10月の終わり。

いきなりアイちゃんが、

「アイ、お仕事決まったから、バイト辞めるね!」

と言いました。


通常辞める際には1ヶ月前には申告しなくてはいけないうちの会社(どこでもそうだと思いますが)。

それでもいきなり辞めると言い出したアイちゃんを止める人は誰もいなかった(-_-;)


私は、もちろん心の中で大喜び(゚∀゚)♪


いやー、元はと言えば、アイちゃんの嫉妬で始まった私へのいじめ。

いなくなれば、環境も大分改善されることは目に見えていました。


3日前に言い出したために、バタバタで退職することになりました。

送別会は後日ということで話がつきましたが、未だ(もう1年以上経ちました)行われてはいません。


約2年バイトして、本人はいろんな人に媚を売っていましたが、こんなものなのですね。

アイちゃんからは、その後もちょくちょくメールや電話がありましたが、返しませんでした。


しばらくしてから携帯も変えたので連絡はもうありません。

中尾さんには連絡してるみたいですけどね。

でも、中尾さんも返信していません。


そうして辞めてから、ふとしたことから、私と高田さんと中尾さんで話し合いを設けることになりました。


高田さんは、

「今まではアイちゃんが居たから言えなかったけど、私はるなちゃんのことを気に入ってるわ。

仕事も真面目にしてるし、性格も私と合うと思うの。

今までのことはごめんなさい。

これまでのことは水に流して、仲良くしていきましょう☆」

と明るく言われました。


・・・。

そ、そうなんだ・・・。


アイちゃんよりも7歳も上の人が、アイちゃんの目を気にして何も言えなかったんだ・・・。


ありえないでしょ!!


あきれて物も言えませんでした。


水に流してっていうのは私が言うセリフなのでは・・・?


そして、中尾さん。

「見て見ぬフリしててごめんね。

アイちゃんがあんな人だとは、自分が同じ目に合うまで分からなかったの。

本当にごめんなさい・・・。」

と泣かれてしまいました。


中尾さんは陰では私の悪口を言っていたとしても、双方の愚痴を互いに洩らすことなく過ごしてくれたし、相談にも親身に乗ってくれていました。

彼女を責める気は元々ありませんでした。


それにしても高田さん。

アイちゃんがいなくなって、呪いが解けましたと言わんばかりの言いっぷり。

恥ずかしくないのかなぁ??


そんな話をして2時間。

一応和解という形で話し合いを終了しました。


それからは会社はかなり過ごしやすくなりましたが、高田さんだけはどうしても苦手。

自分の形勢が不利になったから、私に取り入ったとしか思えませんでした。


そんな中、今度は高田さんが、

「私、この間、来年度に別の課への異動届けを出したの・・・。」

と言い出しました。


ま、まじ!??


ずっと嫌だった人たちが、パタパタと目の前からいなくなろうとしていました。


それが、11月の始め。

遠距離とお金。

帰りの電車の中で、私は我慢していたタバコを一服。


別れ際まで泣いていたのが嘘のよう(-_-;)


私、こんなだったっけ・・・?


悲しい気持ちを引きずることもなく、電車に揺られて帰っていました。


翼くんからはたくさんのメール。

「さびしいよー(;_;)

また、会えるのを楽しみにしてるね!!」

などなど。


でも、ごめんなさい。

はっきり言って、

きつい。


片道3時間は疲れます。


初回からこれじゃ、1年間が思いやられます。


そして、往復の電車賃が高い( ̄Д ̄;;


往復4万円也。

2人とも新入社員だったために、かなりの安月給です。

特に私は契約社員だったので。


始めからここが惜しいと思うようでは、終わりは見えていたのかもしれません。


おまけに遠距離のせいで、電話代まで高くなってきました。

2万超えはしょっちゅう。


もともと束縛の強いタイプの翼くん。

遠距離で不安も募り、毎日のメール・電話。


だんだん鬱陶しいとすら感じるようになってきました(-_-;)


距離と共に心が離れていくのが分かりました。

近くに居た頃は見えなかったのに。


そんな、10月。

遠距離恋愛スタート。

翼くんの元へ駆け寄った私。

もうおなかはぺこぺこ、オマケに待たされたことでかなり不機嫌でした。


「遅いよー!!もう!!」

と怒る私に、

「ごめん、駅まで道がわからなくて迷ったよ。

駅まで結構遠いのも知らなかった・・・。」

と平謝り。


まぁ、慣れない土地だから仕方がないのかなぁ(でもシャワーを浴びてくる余裕があったら早くきてほしかった)、と思いながら夕食を済ませ、翼くんの住むアパートへ。


翼くんは今度は1人暮らしではなく、会社の同僚(男)と一緒に住んでいました。

うーん、気まずい(-_-;)


「アイツは気にしなくていいから、大丈夫!」

と翼くんは言っていたけど、やっぱり気になる。


同居なのに、勝手に上がりこむのはちょっと・・・ということで、一応挨拶だけはしておきました。

SEということもあってか(偏見?)、その人は軽くオタク・・・っぽい。


「すみません、おじゃまします。」

と言ってはみたものの、微妙な感じ。


ちなみにその人とはこれっきりほとんど会話をすることはありませんでした(ーー;)


気を利かせてくれたのか、会うことがなかったので・・・。

今考えると悪いことをしたなぁ。


とりあえずお風呂に入ってその日は眠ることに。

疲れていたのに、私の住む土地よりかなり北にあったその場所では、寒くてあんまり眠れませんでした。

まだ10月だったのになぁ。


うーん、きつい。

疲れが取れない。


翌日、寝不足の身体を引きずりながら、近くに住む妹のもとへ、両親から預かったおみやげを手に会いにいきました。


同じ町に住んでいた妹。

翼くんの家から車で5分。


この偶然はすごいな・・・(・_・;


妹が住んでいることもあり、以前、1回だけこの土地には来た事がありました。

その時から知ってはいましたが、ここは何にもない。。。


地元の頃はおいしい居酒屋さんもいっぱいあったのに。

本当に遠くまで来てしまったんだな、と思いました。


料理だって、翼くんが地元で1人暮らしをしていた頃は2人でいろいろ作れたのに、共同で住んでることがあって、キッチンに立つものなかなかはばかられました。

特に翼くんは同居人と私をあまりかかわらせたくなかったらしくて、なるべく会わないようにしておかれました。


地元に住んでいたときとのギャップが襲いました。


何をするのにも不自由でした。


それでも、別れ際には帰りたくなくて、駅のホームで号泣したのですが。


明日から会社に行けば、嫌な現実が待っている。

頼りたくても、翼くんは遠い地にいる。


そうして少しずつ、心のバランスが取れなくなっていくのでした。。。

遠距離とタバコと待ち合わせ。

待ちに待った週末。

今日は翼くんのところに行く日。


金曜日、仕事が終わってからすぐに電車へと乗り込みました。


週末は人は単身赴任のお父さん達が家に帰るのか、電車が混む(-_-;)

座れない。。。


仕事で疲れた身体にこれは堪えました。

指定席取っておけばよかった。


そして、2回の乗り継ぎの後に、3時間かけて翼くんの待つもとへ・・・と思いきや。


「ごめん!まだ駅に着いてない!!

あと30分待ってて!!」


む。。。


きつい。。。


時間が遅かったため、店が閉まって待つところもなくてぼーっとコンビニで立ち読みして待ちました。


てっきり駅で感動の再会(って言ってもそんなに時間は会ってなかったわけではないけど)と思っていた私は拍子抜け。


「楽しみにしていたのは私だけだったのかな・・・。」

と思いました。

悲しい気持ちになりました。


そして、私は翼くんには内緒で吸っていたタバコに火をつけました。


内緒というのも、前に付き合っていた頃にはタバコを吸ってなくて、その間に付き合った彼氏にイライラしすぎて吸い出して、そのまま何となく辞められずにいたのです。

2回目に付き合って吸っていることを言ったら翼くんに

「そんなのはやめろ!」

と怒られました。

翼くんも喫煙者なのに。。。


実はタバコを吸えないのも軽いストレスでした。

実家でも、会社でも吸っていたし、お酒が入るとますます・・・。


特に会社でイライラした日は本数が増えていました。


いつかは辞めなきゃいけないとは思っていましたが、反対されるとなかなか吸えないのでした。


一応、完全に同棲したらやめようとは思っていましたが。


そうこうしているうちに、翼くんが到着したという電話が入りました。

私は空き箱を慌てて捨てて、彼の元へ走っていきました。。。

会社での変化。

とうとう翼くんが行ってしまった。

でも、今週末には会えるし!と気持ちを奮い立たせて仕事を頑張っていました。


最近は何故か妙に優しい高田さんたち。

変だな?と思いながら過ごしていると、あることに気付きました。


それは、いじめのターゲットが変わったということ。

次は・・・中尾さんでした。


先輩でありながらも、イマイチ仕事の要領が悪いとは思っていた彼女。

そして、やっとまともに仕事ができるようになった私。


私が少しだけまわりの人にも顔が売れる?ようになってきたことで、ターゲットが変わったのでしょう。


いやー、それにしても、高田さんたちはこんな風にして今まで辞めさせて来てたんだなぁ(-_-;)


今まで高田さん以外の人が残ってこなかった(最短記録は1週間)のも頷ける・・・。


心の狭い人だ。


あからさまに変わった高田さんとアイちゃんの態度に呆れながら、そして個人的には結構好きな性格だった中尾さんと、それなりに仲良くしながら仕事をしていました。


この頃は高橋さんとはほとんど会話をすることもなく、たまに挨拶程度の会話をして、ドキドキしていました。

誰にでも(って言うと微妙)優しい高橋さん。

態度のコロコロ変わる彼女たちを見てきていたせいか、話せば優しい言葉をかけてくれる高橋さんは、仕事ができることもあって尊敬と、憧れの気持ちを抱き続けていました。


私の中では唯一信頼できる人だったのかも知れません。


翼くんもいなくなった今、少しでも心の拠り所が欲しかった。

そんな弱い私の心が、一歩一歩不倫に近づけていったのでした。。。

旅立ちの時。

とうとう明日、翼くんが行ってしまう。。。


私はこの日まで泣いて暮らしていました。


翼くんがいなくなってしまう。。。


淋しくて、悲しくて、でも付いていけない自分が歯痒くて。

そんな日々を送っていました。


私は、当日は見送りに行かないことにしました。

見送りに行って、この地を離れる翼くんの姿を見たら、泣いて引き止めてしまうかも知れません。

それでも行かなくてはならない翼くん。


付いてはいかない私。


泣き崩れるのは目に見えていました。


行くときに一言メールが入りました。

「行って来るね。

今週末はこっちにおいで。」

と。


高田さんたちの手前泣けない私。

それでも辛くて悲しくて・・・。


あの時、

「行かないで。

一人にしないで。

一緒に行くよ。」

と言えていたら。


今はこんな状況になってはいなかったのに。


そうして、遠距離恋愛は始まったのでした。

決断の時。

翼くんは10月中旬に発つことになっていました。

もう、決断をしなければなりません。


1年間・・・。

長いようね、短いような。

でも、この1年間を我慢できずに付いて行って、例えば翼くんと結婚して、両親との確執が生まれたら・・・。

この1年を乗り切って、後々良好な関係を築くことの方が得策に思えました。


そして、翼くんに告げました。


「やっぱり私はここに残るよ。

一度家を出た私を学校まで入れてきちんとした会社に就職させてくれた両親は裏切れない・・・。

待ってるから。

会いにいくから。

2人でがんばろうよ。」


「分かった。

俺、頑張るから、待っててね!!」

そう言った翼くん・・・。


2人とも悲しくて、辛くて・・・、抱き合って涙を流しました。


もうすぐこんな生活も終わる・・・。

会いたい時に会って、いや、一緒にいること、それが私たちの日常でした。


そうして何日かが過ぎ、段々と片付けられていく部屋を見るたびに、悲しくて涙がこぼれました。


そして、とうとう旅立つ日が訪れるのでした。

迷い。

実際、翼くんに付いて行く、とは言ったものの、その日が近づくにつれて、私には迷いが生じてきました。


やっと慣れてきた仕事。

半年間我慢してきて、ようやくこなせるようになった仕事を手放すのは惜しい。

それに、馬鹿にされ続けた高田さんたちも見返したい。

ここで逃げたら負けになるような気がしました。


また、翼くんのことも完全には信じられない私がいました。

ここで付いて行って、安心した翼くんがまた浮気をしたら、完全に1人になる。

そういった不安もありました。


そして、最大の心配が・・・両親


私は10代の頃、家出同然で同棲をしていた男の人がいました。

その人はお金にルーズで、家賃も、生活費も私がほぼ負担するという生活を送っていました。


その頃にボロボロになった私を見るに見かねた親が、大学に行かなかった私を専門学校に入れてくれました。

そして、誰よりも就職を祝ってくれたのも両親・・・。


その学校で出会った翼くん(入学してすぐにその男の人とは別れました)と、1度別れた経緯も親は知っています。

だから余計に反対されていました。


「浮気する人間は一生変わらない。」

そう言われ続けてきました。


そんな翼くんと一緒に他県へ行く・・・?

絶対反対されるに決まってる!!


「また、るなは男の人をとるのね!」

そう親に泣かれるのは目に見えています。


もう、親は悲しませたくない。

特に、父親の涙は、もう見たくない。


そんな思いが去来して、私の心は日々揺れていきました。


それでも・・・翼くんとは一緒にいたかった。。。

例え1年(最初の期限は1年でした)でも、離れていたくなかったのです。


そうしながらも、決断をしなければならない日は、刻一刻と迫ってきたのでした。

突然の宣告。

高田さんたちのイヤミは続いていましたが、中尾さんが見るに見かねて少しずつ味方してくれるようになったこと、高橋さんがフォローしてくれることで、大分救われていっていた10月。

私はいつものように翼くんのうちに遊びに行っていました。


翼くんのうちは私のうちから車で15分。

なので毎日よように晩御飯を作ってお酒を飲んで、週末にはお泊りという楽しい日々を過ごしていました。

そんな日がずっと続くと思っていた、ある日のことでした。


ご飯を食べて、ゲームして、ごろごろしていると・・・、急に翼くんに強く抱き締められる私。


「どうしたのー?」

そう聞いても答えない翼くん。

肩が震えています。


「何??どうしたの??」


不安になる私。


「・・・。」

翼くんは何も答えません。


そして、そのまま翼くんは私を抱き締めたまま、泣き出しました。


「るな、俺のこと、好き?」

泣きながらそう聞く翼くん。


「うん、大好きだよ。

翼は?」

何を言われるのかとどきどきしています。


「俺も大好き・・・。」

そのまま声を出して泣き出す翼くん・・・。


嫌な予感がして、指先が冷たくなっていきました。


そして、

「俺、出向が決まったんだ・・・○○へ・・・。」


そう告げると、身体を離して私を見つめました。


その勤務地は、今いる場所とは数百キロ離れた他県。

とてもすぐに会える距離じゃありませんでした。


「嘘でしょ・・・?

やだよ・・・。」


身体が震える私。

目の前が真っ暗になっていくのが分かりました。


頭がうまく働かなくて、涙ばかりがぼろぼろとこぼれました。


いてもたってもいられなくて、誰かに話を聞いてほしくて、私はその場で友達に電話をしました。

いつもいろんな相談を聞いてもらっていたコモモちゃん。

中学時代からのお友達です。


「もしもし・・・。」

泣きながら電話をした私に、コモモちゃんは驚いたようでした。


「どうしたの!??」

そう言うコモモちゃんに、私は泣きながら状況を説明しました。


「付いていきなよ!」

その言葉に、はっとしました。


そういう手があったか・・・。


離れることに頭がいっぱいで、付いていくことは考え付きませんでした。


「うん・・・。

考えてみるね・・・ありがと・・・。」

そう言って電話を切りました。


翼くんに付いていく・・・。


ここまで彼に依存しきっていた私は、その考えしかありませんでした。


偶然にも大学生の妹が住んでいる町と同じ場所だった勤務地。

どうにかなるような気がしました。


「付いていきなよって言われたよ。

どうしよう・・・。」

と翼くんに言うと、

「付いてこいよ!

るなの親には、俺がちゃんと挨拶しに行くから!」


その場はそれで収まったのですが、私にはいろいろな不安があり、その後、決断を鈍らせることになるのでした。。。