ピリオダイゼーション(期分け)の重要さ。 | パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

◆ピラティス・マスターストレッチ・ウェイトトレーニング
◆東京浅草、ポルトガル写真

新型コロナウィルスの感染拡大が

落ち着きを見せる中、

国外ではプロスポーツが少しずつ

活動の再開を始めています。

 

サッカー界では

ドイツ・ブンデスリーガを皮切りに、

ポルトガルでは具体的な日程が発表され、

スペイン、イタリアでも再開が

検討されています。

 

イタリア・セリエAの再開について、

前日本代表監督のザッケローニ氏が

“練習試合なしのリーグ再開など

 狂気の沙汰だ”と、

いきなりのリーグ戦再開について

警笛を鳴らしていました。

 

いかにも彼らしい、

専門的な感覚と

選手ファーストの人柄が

にじみ出るようなコメントでしたが、

それだけアスリートにとって

試合を行うための準備期間というのは

重要な作業だということです。

 

通常、選手は

ピリオダイゼーションと言われる

期分けによってトレーニングプログラムが

プランニングされます。

大きくは準備期、競技期、移行期に分けられ、

準備期には基礎、強化、ピーキングで

3か月ほどを要する。

 

今回の新型コロナの影響で

競技が中断という形になっていましたが、

試合や練習が出来なくなれば

10日もすれば筋力は落ち始めてしまう。

たとえ家トレなどを行っていたとしても

10日から2週間も経てば

これまでもパフォーマンスを落としてしまいます。

 

家トレなど、最低限の準備としての

気休めでしかない。

分かる方は分かると思いますが、

自主トレ、練習、そして試合と、

どんなに試合に近付ける

トレーニングをしたとしても、

試合での負荷には絶対にかなわない。

実際の体力は試合でしか戻せないものです。

 

前述のザックさんの言葉には

重みがあります。

 

プロだから何とかなると思われがちですが、

プロだからこそ難しいのです。

 

そして難易度こそ違えど、

アマチュアでも学生でも

リーグや大会に戻るためのプロセスとしては

同じことが言えます。

 

緊急事態宣言が解除されたところで

一気に新型コロナ前を取り戻そうとせず、

しっかり体と対話しながら準備をして、

怪我などのトラブルなく

競技に戻ってほしいと思います。