
Daryl Hall and the Daryl's House Band
with Special Guest Todd Rundgren
11月23日に、東京ガーデンシアターにて開催されたダリル・ホール with トッド・ラングレンのライヴに行って来ました。今回の来日ツアーの3日目、最終日となるライヴでした。3日目のみ、日本側からのゲストとしてコーネリアスがオープニング・アクトとして参加。
コーネリアスが45分、トッド・ラングレンが60分、ダリル・ホールが60分の、おおよその配分で行われたライヴでした。Cornelius については門外漢。今回はレポから省略します。悪しからず。
TODD RUNDGREN
- Setlist -
1. Real Man
2. Love of the Common Man
3. It Would't Have Made Any Differennce
4. We Gotta Get You a Woman
5. Buffalo Grass
6. I Saw the LIght
7. Black Maria
8. Unloved Children
9. Hello It's Me
10. Sometimes I Don't Know What to Feel
11. I'm So Proud
12. Ooo Baby Baby
13. I Want You
14. The Want of a Nail
DARYL HALL and THE DARYL'S HOUSE BAND
- Setlist -
1. Dream Time
2. Foolish Pride
3. Out of Touch
4. Say It Isn't So
5. I'm in a Philly Mood
6. Everytime You Go Away
7. Babs and Babs
8. Here Comes the Rain Again
9. Sara Smile
10. I Can't Go for That (No can Do)
(Encore)
11. Wait For Me
(with TODD RUNDGREN)
12. Can We Still Be Friends
(with TODD RUNDGERN)
13. Didn't I (Blow Your Mind This Time)
(with TODD RUNDGREN)
14. Private Eyes
ダリル・ホールのライブ。 これまでホール & オーツとして、何度も来日しているのに実は初めての参加でした。 今回はトッド・ラングレンが同行しての来日ツアーということを知り、これは絶対に行かねば、となったんですね。
80年代半ば頃、トッドの旧譜がCD化された際に日本ではちょっとしたトッド・ラングレン・ブームとなり、それ以来のトッド・フリークです。大ヒットを連発してポピュラーな人気があったホール & オーツとは違い、トッドの場合はうるさ型の洋楽ファンから支持されていたといった感じです。同業者であるアーティストたちからも評価されていたし、洋楽マニアにとっては "研究対象" みたいなところもありました。"ポップ・ミュージックの魔術師" なんて言われていましたからね。 個人的には90年に中野サンプラザホールで見て以来のトッド・ラングレン・コンサート。 感慨深いものはありました。


東京ガーデンシアター
客席が扇状で、どの座席からも見やすい造りになっています。
先に登場したトッド・ラングレンはとても元気でした。オープニングの「Real Man」からハンドマイクのスタイルでステージ前方へ。右へ左へと歩きながら、観客の声援に応えるようにして歌い始めました。驚くほどに声がよく出ていましたね。 何かに足を引っかけて躓きそうになりましたが、すぐに体制を立て直して何もなかったかのように歌い続けた姿は、75歳の方の動きではなかったですね。曲によってはギター・ソロも弾いていたし、トッド・ラングレンはやはりロック魂を持った人なんですよね。
6曲目の「I Saw the Light」。 それから9曲目の 「Hello It's Me」など、このあたりの曲は古くからのトッドフリークにとっては忘れられない曲。トッドの代表曲です。久しぶりに生で聴いて、名曲であることをあらためて確認しました。
トッド・ラングレンとダリル・ホールは、同じフィラデルフィア出身、70年代からの音楽仲間です。トッドがホール & オーツのアルバム・プロデュースをしたこともあります。ダリル・ホールはブルー・アイド・ソウル・シンガーの代表格としてずっと語られてきた人ですが、トッド・ラングレンにもそういった一面があります。 11曲目の 「I'm So Proud」から続くソウル・メドレーもトッドらしさの一部です。 何でも出来てしまう全能の人・トッドにとっては、それはあくまでも音楽性の一部ということになるのですが。

ダリル・ホール & ザ・ダーレル・ハウス・バンドのオープニング・ナンバーは、ダリル・ホールのソロ・アルバムからの曲「Dreamtime」。イントロからして、ポップ・ミュージック特有のワクワク感に満ちた曲です。オープニングには最もふさわしい曲だと思います。歌の高音部が上手く出せていないのが気になりましたが、ライヴが進むにつれて調子が整えられていった感じです。
3曲目の「Out of Touch」で、すでに大合唱となったのですが、そこでハッと気づいたのは、これはもうダリル・ホールのファン主催の、80年代洋楽世代の同窓会ノリのパーティーなんだなということ。アーティストとファンとの関係が完成されているんですね。だったら僕も80年代組のひとり。 タガを外して同乗させてもらいました (^o^)/
時間が短めのライブであるため、内容はギュッと濃縮されていました。 ヒット曲、名曲の連なるセットリストは圧巻です。「Foolish Pride」「Sara Smile」「I Can’t Go For That」. . . 。 ピアノに座ってのバラード「Everytime You Go Away」。 それでも「Rich Girl」「Maneater」「Kiss On My List」といった曲が含まれていないわけで、いったいどれだけヒット曲があるんだよ!と唸るばかりです。
11曲目からトッド・ラングレンが登場しての共演。 今回のライヴのハイライトです。 ダリル・ホールはトッド・ラングレンのことを "old friends” と言って紹介していましたが、ステージ上がリラックスした明るい雰囲気となったのは確かです。
「Wait For me」は、ホール & オーツの中でもとりわけ好きな曲。そしてトッドの名曲中の名曲「Can We Still Be Friennds」。 それらを2人で歌うわけですからね。 夢の共演と呼ぶにふさわしいものです。 Can We Still Be Friennds を ”まだ友達でいられる?" と日本語で歌った90年の来日公演が頭をよぎりました。
アンコール最後の曲は「Private Eyes」。 お約束ともいうべき手拍子と大合唱! この日のライヴは終了となりました。
DARYL HALL & TODD RUNDGREN
Can We Still Be Friends
ライブ終了後の駅までの帰り道。周囲からはいろいろな声が聞こえてくるのですが、やはりダリル・ホールのファンが圧倒的多数であったのは間違いありません。
僕はと言えば、当初のお目当てのトッド・ラングレンの歌と演奏に満足し、加えて初ライヴ参戦となったダリル・ホールも素晴らしくて感動。 なんだか得した気分の大満足の夜となったのでした。
(^-^)♪
DARYL HALL
Dreamtime
