Pop LiFe, Pop FiLe #8 | Get Up And Go !

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音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ






クラプトン祭りも終わってしまいました。 というわけで通常運転、いつものプログラムを地味に続けます。

80年代のポップ・ミュージックを表現するさい、キラキラとかピカピカとか、あるいはチープとか、いろいろ呼ばれたりします。 以前このブログでも 「Golden 80's」 と題して続き物で記事にしていたことがあります。久々に、いかにもの80年代的ポップ・ミュージックを3曲ほど。


THE BLOW MONKEYS / It Doesn't Have to Be This Way (1987)
1981年に、ボーカルのドクター・ロバートを中心にイギリスで結成されたバンドです。 確かに同時代のバンド、スタイル・カウンシルと比較されていたことを思い出します。

ソウル・ミュージックを中心に構築されたポップ・ミュージックはとても洒落ていました。 とりわけ日本でも大ヒットしたこの曲 「It Doesn't Have To Be This Way」 のインパクトは大きかったんですよね。 あの時代のイギリスの音楽シーンは、スタイル・カウンシルを筆頭にソウル・ミュージックの美味しいとこ取りみたいな音楽が流行っていました。 それを否定的に捉える評論家もいましたが、ポップ・ミュージックはもともと雑食性の強い商業的な音楽ですからね。 僕自身は何も考えず、そのまま受け入れていました。





THE COMMUNARDS / TMT Love TBMG (1987)
美声ボーカルのジミー・ソマーヴィルが、ブロンスキ・ビート脱退後にリチャード・コールと共に立ち上げたバンドです。 この曲の収録されたセカンド・アルバム 『Red』は、ダンサブルなシンセポップですが、ソウル・フィーリングを感じさせるソマーヴィルのファルセット・ボイスが魅力的な、音楽的に質の高いアルバムです。

ところで、コミュナーズのふたりはゲイです。 正確には、ゲイに対する偏見が今よりはるかに激しかった時代のゲイです (当時 ”エイズはゲイへの天罰” なんて言葉もあった)。 ゲイを公言したコミュナーズは、当時のゲイ社会のオピニオン・リーダー的存在だったんですね。 偏見の壁を打ち破るための戦いは、かなりの覚悟が必要だっだと思います。そういった意味では、柔ではないという事です。

80年代中頃というのは、ゲイ・ディスコが盛り上がっていた時代です。 ゲイ・ディスコには文化があり、その文化の中で、ディスコ・ミュージックがガラクタばかりではないという事を自らの音楽を持って証明したのがコミュナーズ。 そういった言い方もできるのではないかと思います。





Danny Wilson / Mary's Prayer (1988)
本日のメインエベントです。
ダニー・ウィルソン (DANNY WILSON) というのは個人名ではなくバンド名です。1984年にスコットランドのダンディで結成。 1988年にこの曲、「Mary's Prayer」 がイギリスでヒットしたことにより名前を知られることとなりました。といっても日本ではまったくヒットしていません。

僕自身は当時、CD / レコードの輸入会社に勤めていたこともあって、この曲を知ることが出来たんですね。 UKチャートを常にN.M.E.でチェックしていたので。 ポップ・ミュージックの王道を行く、すごくいい曲だと思いました。もちろん現在も好きです。

いわゆる隠れ名曲だと思うのですが、この曲が日本でも少しは知られることとなったのは、キャメロン・ディアス主演のラブ・コメディ 『メリーに首ったけ』で使用されたことによってです。 イギリスでの最初のヒット、1988年から10年後の1998年のことです。現在は映画のサントラ盤でも聴くことが出来ます。

この曲の収録されたアルバム 『Meet Danny Wilson』は、他にも良曲があり、スティーリー・ダン、バート・バカラックから影響を受けたというのが頷ける質の高さを感じさせるものです。 手作り感があって素晴らしい Music Video! 「Mary's Prayer」 は、とりわけお薦めの曲です!






ベタな曲、隠れ名曲、ジャンル関係なくなるべくバランスよく選曲して記事にしているつもりです。 もし気に入った曲を見つけることが出来たなら、コメントしていただけると幸いです。今後の選曲の参考にしたいと考えています。

2023 4.29
やん