2018年の再会 | Get Up And Go !

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音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ




今年もあと1週間。
このブログも、年内はあと2つほど記事にしたら終わりしようと思っています。

23日の天皇誕生日。 陛下のお話にはちょっと来るものがありましたね。昔は天皇陛下の存在なんてどうでもいいと思っていましたが、現在の天皇皇后両陛下が、沖縄をはじめとしたかつての戦地を訪れたり、被災地で膝をついて被災者と対話している姿を見ていると、今は自然と頭が下がる思いです。象徴天皇としての自分の役割を果たされているし、それに何よりも人柄の良さがテレビの画面からでも伝わってくるし。みなさんはどうお思いでしょうか。






個人的に今年一番のハイライトは、ライヴや映画の鑑賞ではなく、約30年ぶりの大学時代の友達と会ったことです。 同じ音楽サークルに所属して一緒にバンドを組んで活動していた友達です。

9月の終わり、奴の実家である福島県の相馬市まで会いにいったのですが、震災時に被害の大きかった所だけに、実はもう死んでしまったのではないかと、ずっと勝手に思い込んでいたのです。それを数年前、Facebook で名前を見つけ、連絡がついたという次第です。 直通の常磐線は、震災の影響でいまだ途中で寸断されたまま。 新幹線を使い、仙台回りで行きました。

バンド時代、奴はギターとヴォーカル。 僕もギターとヴォーカル。 奴の方が歌は上手くて、ギターはこっちのほうがうわ手。 そんなわけでバランスがとれていたってわけですね。 まずは2人で組んで、サークル内の下級生から、メンバーを物色して引き入れてバンド結成。 なぜか問題児ばかりが集まったので、その名も BAD BIBLE と命名。 センスのないひどいネーミングです。

再会の瞬間は、言葉では表わせない感動がありました。すごく不思議なんですけど、30年以上会っていなくても顔を見合わせて数秒で、あの頃に戻りました。学生時代に、損得勘定なしでつきあっていた友人というのは、特別なのでしょうね。 何よりも、田舎に引っ込みおっさんになっても、彼が音楽を続けていてくれたことが嬉しかったですね。 現在は相馬商工会の震災復興委員をやり、相馬音楽祭というものも立ち上げて、自らもバンドで出演しているそうです。

今も昔も、大学生なんてバカなことをやってはそれを自慢話のようにしてみんなに話し、それで盛り上がるわけで、それは大差はないような気がします。 あの頃の酒にまつわる話や女にまつわる話では、ここでは言えない話も色々とあったし。 まぁ奴は仲間内では一番の女好きで、そのことからくる失敗で結局2回も離婚をしてしまったということです。

そんな奴でも、震災復興の話となると真剣でした。今は瓦礫もほとんど撤去され、さら地となって延々と続く海岸沿いを車を走らせ案内してくれました。 彼は 「今後、復興までには20年、30年じゃすまないよ」 と、投げやり気味に話していました。

原発の近く、車で入れるところまで入りましたが、そこまでいくと映画の 『ゾンビ』 に出てくるようなゴーストタウンと化していました。 家も商店もイベント会場もすべてそのまま放置の状態です。 草は生えっぱなしで建物は錆びつき。 「もう大丈夫、戻っていいよ」 と言われたところで、そこはもうひとの住む街ではないんですよね。「国家的なプロジェクトで街づくりからやらないと」 とは言ってましたが、たやすいことではないでしょう。

彼との会話からは、好きだった景色がなくなったり、親戚や友人が亡くなってしまったことによる心の傷を感じました。

今年は自然災害の多かった年で、今年の漢字も 「災い」 となりました。 「平成の最後、もっと明るい漢字を選べなかったのか?」 とも思いましたが、振り返って見れば平成と言う時代、東日本大震災をはじめ、自然災害の多かった時代であったなと思います。

自然災害によって多くの方が犠牲となりましたが、もしそこに救いを見出すことができるとしたら、そこから教訓として何かを学び、次の時代に生かすことでしょう。

新しい時代が良い時代となることを祈りたいと思います。


個人的な話にも関わらず、長い文章を最後まで読んでくれた方には感謝いたします。

みなさま、良いクリスマスを!
クリスマスリース