アイム・ノット・イン・ラヴ | Get Up And Go !

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より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ








10 cc
『 アイム・ノット・イン・ラヴ / I'm Not In Love』


音譜
君に恋なんかしていない
そのことを忘れないでほしい
君に電話するのは
僕にとってはただのたわいもない出来事

だから、勘違いしないで、
そんなことで得意げにならないでほしい
君に恋したわけではないんだから
(でもね・・)

また、君に会いたい、
でも、それは特に意味のあることではないんだ

だから電話したからといって
はしゃいだりはしないで
友達に2人のことを
話したりしてはいけないよ
君に恋しているわけではないんだから、
(でもね・・・)

君の写真を壁に貼っているのは
汚れを隠すためだけなんだから・・
・・・・

君に恋などしていない・・・

I'm not in love
So don't forget it
It's just a silly phase I'm going through
And just because I call you up

Don't get me wrong,
Don't think you've got it made
I'm not in love,
no-no
(It's because)

I like to see you,
but then again
That doesn't mean you mean that much to me

So if I call you,
Don't make a fuss
Don't tell your friends about the two of us
I'm not in love, no-no
(It's because)

I keep your picture upon the wall
It hides a nasty stain that's lyin' there

So don't you ask me to give it back
I know you know
it doesn't mean that much to me
I'm not in love, no-no
(It's because)

I'm not in love
I'm not in love






イギリス・マンチェスター出身の4人組、10ccの代表曲です。 1975年発表、グループ3作目のアルバム 『オリジナル・サウンドトラック』 (と言ってもサントラ盤ではない) からの2枚目のシングルとして発売された本作は、全英で1位、全米で2位を記録することとなった大ヒットナンバーです。

バレンタインデーに贈る美しいラヴ・ソングということで・・。 数あるラヴ・ソングの中でも、名曲中の名曲と言えるほどの曲です。 メンバーのグレアム・グールドマンとエリック・スチュワートの共作によって生み出されたこのラヴ・ソング、まずメロディが美しい!

そしてユーモアに溢れた歌詞がまたユニーク。 「君の写真を壁に貼っているのは汚れを隠すため」 なんて歌詞には、思わずクスッと笑ってしまいますが、「君に恋などしていない」 の強がりを繰り返すことによって、主人公の彼女に対する愛が深まっていくかのように聴き手に響いて行く曲構成がまた見事!






とどめは、このすぐれた楽曲を演出した緻密にして斬新、そしてシンフォニーのような荘厳さも感じさせるサウンドの素晴らしさです。 実はこの時代の10cc4人は、主に曲作り担当のエリック・スチュワート & グレアム・グールドマンと、技術部門担当とも言えるケヴィン・ゴドレイ & ロル・クレームに色分けされたメンバー構成。

多重録音技術を駆使して作られた幻想的なバックトラックは、"技術担当" ゴドレイ & クレームの職人技によるもの。 つまりは、楽曲そのものの美しさと、それをさらに美しく演出した技術が合体することによって生み出されたのが 「I'm Not In Love」 というわけです。

もう35年ぐらい前のこと、渋谷陽一氏が自身のラジオ番組で、この10ccのライヴを放送したことがあって、その時のゲストがムーンライダースの鈴木慶一氏でした。 当時10ccと言えば鈴木氏であったわけですが、渋谷・鈴木両氏ともに、「I'm Not In Love」 のライヴ再現を初めて聴いたときの驚きを語っていたのを憶えています。


よく言われる "奇跡の名曲" というのは、必ず何らかの偶然 (必然?) が、加わることによって生み出されるというのは確かにあると思います。
そしてその "奇跡" の結晶が、これからも長く聞き継がれるであろうラヴ・バラードの名曲であったというのは、きっと必然なのでしょう。