想い出のフォトグラフ | Get Up And Go !

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リンゴ・スター
RINGO STARR
『 想い出のフォトグラフ / Photograph 』


音譜
君の顔を見るたびに
いつも心に浮かんでくる
かつてふたり行った場所
でも 今手元にあるのは一枚の写真だけ
君はきっと帰って来ないだろう

君が行ってしまった日には
僕は何とかなるだろうと思った
けれど 君が帰って来なければ
やり遂げることなど出来はしない

Every time I see your face
It reminds me of the places we used to go
But all I've got is a photograph
And I realize you're not coming back anymore

I thought I'd make it the day you went away
But I can't make it, 'til you come home again to stay
音譜 (歌詞抜粋)


1973年発表、リンゴ・スター通算3枚目のソロ・アルバム 『リンゴ / RINGO』 に収録。 リンゴ・スターとジョージ・ハリスンの共作ナンバー。 シングルとしては全米最高位1位を記録しています。


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11月29日は、ジョージ・ハリスンの命日にあたります。
旧ブログ時代の3年ほど前に、リンゴのヒット曲として一度取り上げた曲ではありますが、今回はジョージに重点を置いて新たに記事にしてみました。

リンゴ・スターは、言わずと知れた元ビートルズのドラマー。 1970年、そのビートルズ解散後、ジョン、ポール、ジョージの3人は、リンゴがひとりでやっていけるかどうか心配していたそうです。 しかし数字で見る限り、70年代前半に7枚ものトップ10ヒットを出し,元ビートルズの中ではチャート上においては最も安定した活躍を見せていました。 73年には 『リンゴ』 という完成されたポップ・アルバムを発表するに至ります。

このアルバムには、ジョン、ポール、そしてジョージも参加し、文字通り 「ビートルズ」の4人が解散後初めてアルバム上でそろい踏みする形となりました。 またアルバム・ジャケット上でも4人が姿を揃えています。 これにより、当時は 「ビートルズ再結成か」 という話題が現実味を持って語られたりもしたそうです。 実際のところはリンゴの人柄によるところが大きく、今さらの話ですが、3人ともリンゴが大好きであったということなのだと思います。



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特にジョージはアルバム 『リンゴ』 には3曲も提供し、うち1曲の 「想い出のフォトグラフ」 ではリンゴと共作し、バック・コーラスでも参加。 12弦ギターも弾いています。 これ以前にもジョージはリンゴの曲をプロデュースしているので、解散後のメンバー間の交流としては二人は最も頻繁であったのがわかります。

もともとリンゴをビートルズのメンバーとして誘う際、もっとも積極的であったのがジョージであったというのは有名な話です。 リンゴはビートルズ加入以前からリバプールでは有名なドラマーであったので、その腕を買ってのことであるのは確かでしょうが、感性の鋭いジョージはリンゴの人柄を見抜き、グループがまとまる上で必要な存在であると直感として感じたのかも知れません。




RINGO STARR / Photograph (1973)


2011年に公開されたジョージの伝記映画 『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』 でのシーンを、やはり思い出してしまいます。 リンゴとジョージが一緒にテレビ出演した際のふたりの微笑ましいやりとり。 そして亡くなったジョージをリンゴが回想して涙ぐむ場面には、観ているこちらも熱いものがこみ上げてきてしまいました。

この 「想い出のフォトグラフ」 の歌詞を見ると、まるで現在のリンゴがジョージを想っての歌のようにも思えます。 2002年のジョージの追悼コンサートではリンゴはこの曲を捧げています。

リンゴにとってふたりで作ったこの曲は、まさにジョージとの 「想い出のフォトグラフ」 なのでしょう。







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