
ザ・ブームタウン・ラッツ
THE BOOMTOWN RATS
『 哀愁のマンデイ / I Don't Like Monday 』

彼女の頭の中のシリコン・チップは
オーバーロードしてしまった
今日は学校にいかなくてもいいんだ
彼女が家にいさせるようにしたわけだから
父親にはそれが理解できない
いつも 「娘はとても良い子なんだ」 と言っていた
父親はまったく意味がわかっていない
一体 どんな理由がほしいんだ
どうして?
月曜が嫌いだから
月曜が嫌いだから
この一日すべてを 撃ち倒してやりたかっただけ
テレックスが 待ちわびる世界にニュースを配信する
母親はショックを受け、父親は動揺している
両親は可愛い娘のことばかり
16歳だからといって良いことばかりじゃない
非を認めるなんていいことではないからね
両親は訳が分からない
一体 どんな理由がほしいんだ
なぜかって?
月曜が嫌いだから
The silicon chip inside her head
Gets switched to overload.
And nobody's gonna go to school today,
She's going to make them stay at home.
And daddy doesn't understand it,
He always said she was as good as gold.
And he can see no reasons
'Cause there are no reasons
What reason do you need to be shown?
Tell me why?
I don't like Mondays.
Tell me why?
I don't like Mondays.
Tell me why?
I don't like Mondays.
I want to shoot The whole day down.
The telex machine is kept so clean
As it types to a waiting world.
And mother feels so shocked,
Father's world is rocked,
And their thoughts turn to
Their own little girl.
Sweet 16 ain't so peachy keen,
No, it ain't so neat to admit defeat.
They can see no reasons
'Cause there are no reasons
What reason do you need?


ブームタウン・ラッツ、1979年発表のアルバム 『THE FINE ART OF SURFACING (邦題;悲しみのマンデイ)』 に収録。 シングルとしては全英最高位1位、全米最高位73位を記録しています。
ボブ・ゲルドフ、「バンド・エイド」 再結成! だそうです。アイルランド出身のロック・バンド、ブームタウン・ラッツのヴォーカリスト、ボブ・ゲルドフが、アフリカの飢餓救済のため「バンド・エイド」 を結成したのは1984年のこと。もう30年前の話なのですね。
今回は、そのとき録音し大ヒットしたチャリティ・ソング 「ドゥー・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス」 の歌詞を差し替えて新たに録音し、収益をエボラ出血熱対策の活動に寄付するのだそうです。有料のダウンロードは11月17日からとのこと。 U2のボノも参加しているらしいです(やはり!)。
80年代は "チャリティ男" などと揶揄されたゲルドフ氏。 当時ブームタウン・ラッツも人気が下火となった時期だっただけに、やはり売名行為という批判はまぬがれなかったのですが、「バンド・エイド」 や、それに続いた 「USA フォー・アフリカ」 自体にも多くの批判がありました。
ここでそのことについて触れると今回の記事の主題と違ってくるのでやめておきますが、いまだに 「バンド・エイド」 にこだわるボブ・ゲルドフは、ある意味凄いです。 今さら売名行為などという批判は少ないとは思いますが、「ゲルドフ、まだやってるよ」 という声はどこからか聞こえてきそうです。

月曜日は嫌いだ!
だいたいの人は月曜日は嫌ですよね。 日曜夕方から憂欝になりはじめる "サザエさん症候群" などという言葉もありますが、私などは 「笑点」 の大喜利コーナーぐらいからもうその状態に突入しています。「哀愁のマンデイ」 という邦題のついた 「I Don't Like Monday」 と言う曲は、そのまま訳せば "月曜日は嫌い" です。
ボブ・ゲルドフ作詞・作曲によるこの曲は、1979年1月29日の月曜日、カリフォルニア州サンディエゴで実際に起きた事件を題材にしたものです。 当時16歳であったブレンダ・スペンサーという名の少女が、自宅の窓から道路の向かい側にある小学校に向けて銃を乱射。2名が死亡し、9名が負傷するという大惨事となった事件です。
銃を乱射した後、自室に籠城した彼女でしたが、最終的には投降。 逮捕された彼女は理由を問われ、そのとき発した言葉が 「月曜日が嫌いだったから」。 さらに 「理由はない。 ただ面白いからやっただけ」 と続けたのだそうです。 ブレンダ・スペンサーの所持していた銃は、父親がクリスマス・プレゼントとして彼女にプレゼントしたものだそうですが、その事実にもまた驚愕します。 日本でも近年、10代の少年少女による理解不能な犯罪が増えていますが、30年以上前のアメリカのこの事件は、深いところで共通のものがあるような気もします。

プロモーションのため渡米していたボブ・ゲルドフは、このニュースに衝撃を受け、事件を歌にして7月にシングルとして発売。 イギリスでは大ヒットするも、アメリカでは一部のラジオ局は放送を自粛。 そういった影響からか、全米チャートでは73位にとどまっていますが、ブームタウン・ラッツのシングルとしてはアメリカで最も売れたものです。
「バンド・エイド」 からさかのぼること5年前。 ジャーナリスティックな視点から、ボブ・ゲルドフは曲を書きヒットさせていたということです。 こういった深い病巣を持った重たい事件を簡単に商業作品として発売してしまってよいものかどうか、という疑問は残ると思います。 社会を騒がせた恐ろしい事件を、単なるポップ・ミュージックにしてしまう可能性もあるわけで。
あの事件以後、銃社会アメリカでは乱射事件はたびたび起こり、学校での乱射事件も起きています。 そのたび 「哀愁のマンデイ」 がラジオ局でオンエアされ、皆が曲の持つ意味をを考えるのであれば、それだけでこの曲が残された意味はあると思うのですが。
THE BOOMTOWN RATS / I Don't Like Mondays (LIVE AID 1985)
1985年7月13日。「ライヴ・エイド」 はイギリス・ロンドンのウェンブリー・スタジアムとアメリカ・フィラデルフィアのJFKスタジアムで行われました。 こま切れのテレビ中継には問題がありましたが、ほとんどをビデオで録って見た記憶があります。 メンツがすごかったですからね。
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