Get Up And Go !

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音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ






Power Pop File #2
STARZ / Cherry Baby (1977)
1976年、ニューヨークから登場したスターズ。 現在でも知る人ぞ知るの部類のバンドでしょう。当時、音楽雑誌では新進のハード・ロック・バンドという形で紹介されていたので、このバンドをパワー・ポップとして紹介するのにはいくらかの抵抗はあります。ですが、ハード・ロックと言い切ってしまうにはあまりにポップな音楽性なので。ではハード・ポップなのか。

そのへんはお里に関係していそうです。キッスと同じプロダクションに所属し、プロデューサーはエアロスミスでお馴染みのジャック・ダグラスですからね。音自体はそれなりにハードです。 ボン・ジョヴィはこのバンドに影響を受けたそうですが、それはよくわかりますね。もう少し遅れて80年代に登場したなら、産業ロックと呼ばれていたかも。あるいはポップ・メタルとして括られ、もう少し売れていたかも。

ミック・ジャガーとスティーヴン・タイラーを掛け合わせたような御面相の、ヴォーカルのマイケル・リー・スミスが人気でしたが、残念ながらバンドは星にはなれず星屑となって散ってしまいました。





PILOT / January (1975)
パイロットはスコットランドのエディンバラ出身。1974年にデビューし、4枚のアルバムを残して1977年に解散しています。2000年代に再結成し2度 来日公演を行っています。日本では現在も根強い人気があります。

70年代のパワーポップを語る際には、パイロットはその中心に置いてもよいバンドだと思います。バンドのメインライターであるデヴィッド・ペイトンの書く曲には、ポール・マッカートニーの作る曲のようなポップな高揚感があります。そしてギターのイアン・ベアンソンの弾くギターにはロック衝動があります。ですが曲のキャッチーさやポップさが前に出ているので、このあたりの理由でパワー・ポップと呼びたいところです。

「January」はアメリカでは最高位87位と振るいませんでしたが、イギリスでは1位。オーストラリアでは8週に渡って1位に君臨し、年間チャートでも2位となるメガヒット。「Magic」と並ぶ、パイロットの代表曲です。「January」はイントロがとりわけ素晴らしいのですが、パイロットの曲にはイントロからいきなり聴き手の気持ちを鷲掴みにしてしまう強引さもあります。





Bay City Rollers / Rock 'N Roll Love Letter (1976)
ベイ・シティ・ローラーズはスコットランドのエディンバラ出身。 パイロットとは同郷ということになります。パイロットのメンバー2人は、ベイ・シティ・ローラーズの無名時代、メンバーとして在籍したこともあるそうです。

「Rock 'N Roll Love Letter 」は、バンドの絶頂時である1976年に、シングルとしてリリース。日本でも大ヒットしました。このシングル・レコード、ラジオで聴いてすぐに気に入り、翌日学校から帰ると地元のレコード店オーム堂に、ダッシュで買いに行ったことを思い出します。

好きな曲だったわけですが、ミュージック・ライフ誌を見たら、評論家の先生の評は "グッド・コマーシャル・ロック!”。これは誉め言葉なのか?と悩んでしまいましたよ。グッドにはなっていますが、コマーシャル(商業的)というのはロックとは反対を意味するとも言えるし。これは否定的ニュアンスだと気づくまでに時間を要しました。

あの時代はハード・ロックに対する言葉としてポップ・ロックという言葉がありましたが、ローラーズの音楽はまさにそれ。自分の中ではエルトンやウイングス等と並べて聴いていました。売れることのどこがいけないんだ!?
オリジナルはティム・ムーアという、アメリカのポップ・ロック系シンガー・ソングライターによるもの。ベイ・シティ・ローラーズのカバー・ヴァージョンのほうがはるかにカッコいいです。












あの時代のローラーズと言えば、やっぱりチャッピーさん(山本さゆりさん)でしょ ☆