こんにちはカネシゲです。

今回はキャラクターの作画をお願いしたIさんの娘さんに、キャラクターそれぞれの性格を教えてほしいと言われたので、改めてキャラ設定を考えてみました。


登場人物とその性格

・亀だ(かめだ) やすたか

亀を意味するトータスくん
脳性麻痺で車いすに乗る
脳筋、突っ走る、人が好き、思い込みが強い。友情に熱い。エヴァンゲリオンでいうなら碇シンジ的ポジション


・鷲お(わしお) りな

鷲を意味するイーグルちゃん
生まれつき耳のきこえない女の子

自然と戯れるのが好き。目でいろいろとみたりしている。もの静かなタイプ。人見知り。気の弱い女の子。ものおじする。エヴァンゲリオンでいうなら綾波レイちゃん


・水の(みずの) ちはる

プールが大好きなのでドルフィンちゃん(イルカ)
生まれつき目の見えない女の子

ダンスが好き、陽キャ、ぐいぐいくる性格、音に反応して体現する。身体で表現する。お転婆。口が悪い。エヴァンゲリオンでいうなら惣流(敷波)アスカラングレーちゃん


・大神(おおがみ) まこと

狼を意味するウルフくん
多動傾向のある自閉症の男の子

冷徹にボソっとしゃべる。過剰集中上の空 機械いじりが好き。 IQが高い スマートフォンとかパソコンとか興味がもったものは分解から入る。哲学的な頭の良さ。エヴァンゲリオンでいうなら渚カヲル君


・白馬(はくば) たんざぶろう

想像上の馬であるユニコーンくん
難病でストレッチャーに乗って呼吸器をつけている男の子

想像、妄想が好き。物事の真理をずっと考え事ている。いろいろなアドバイスができる。博士の右腕的な存在。実は博士の子供。理数系の頭の良さがある。


・所長=博士

物事を俯瞰的にみていて、どこか達観している。
全ての事をわかったうえで放置している。

障碍者施設としてやっているけれど、実は国の研究機関であり、所長は博士でもある。秘密のドアをあけると色々と研究している。
表向きは施設長と職員だけれど、本当は博士と助手達。

 

・なぜ秘密組織を結成しスーツをつくることになったか。
 

迫りくる大災害に立ち向かえるスーパーヒーローを作るために特殊能力を持っている人を世界中からあつめている。人々がパニックにならないように秘密にされている。


・裏設定

博士が産まれた息子(ユニコーン)の為に表向きは迫りくる大災害から地球を守る為に、国家予算を注入し、世の中から特殊能力の才能のある子供達を集め、実験を繰り返している。
博士は本当は自分の子供の事、子供が健康になることしか考えていない。

という事になりました。


話していくうちに皆どんどんのってきちゃいまして、ちょっと凝りすぎかなとも思いましたが、これぐらいワクワク感があってもいいんじゃないかということになり決めました。

これからどう物語が動いていくか、また絵本がどのようにできるか凄く楽しみです。


で今回もNさんが新作を考えてくれました。

それではどうぞ



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ここはある街の施設。
そこには5人の障碍者が暮らしていました。
この所、5人が住むみどり町はずっと雨続き、今日も朝から雨が続いています。

施設の大部屋で大声を出している子がいました。

ドルフィンちゃん

「ちょっとウルフ君!何てことしてくれるの!それ私の時計じゃないの!なんでバラバラにしちゃってるのよ!」

ドルフィンちゃんのすごい剣幕で、その矛先をむけられた少年は目をうるませながら口ごもっています。

ウルフ君

「え・・・え・・・えぇ」

なんとウルフ君はドルフィンちゃんの時計をバラバラにしていたのでした。この時計はドルフィンちゃんのお母さんからもらったもので、時計はもう動かないものでしたが、ドルフィンちゃんは大切にしていました。

それをウルフ君がバラバラにしてしまった。

机には細かいネジや秒針が散らばっています。これにはドルフィンちゃんもびっくりを通り越して涙がでてきてしまいました。

ドルフィンちゃん

「ええーーーん、なんでなのよー!!ウルフ!いい加減にしなさいよ!なんとか言いなさいよ!」

ドルフィンちゃんは大おこり。ウルフ君につめより襟をもってそのウルフ君を強く揺さぶります。がくがくと揺れるウルフ君の頭。

あわててトータス君が止めに入ります。

「まあまあ、ドルフィンちゃんそんなに怒らないで」

それでもドルフィンちゃんのお怒りはおさまりません。

「トータス!他人事だと思って、あんたも自分の大切にしているものウルフに壊されてみなさいよ!!ほら、ウルフ!こっちをバラバラにしなさいよ!」

そういうとトータス君のもっていた大切にしているヒーローのおもちゃをウルフ君に押し付けます。

慌てるトータス君

「ちょっとちょっとやめてよドルフィンちゃん、僕は関係ないじゃないか。それにウルフ君なら分解した時計くらいならすぐに元に戻せるよ。この前だって僕の部屋の壊れていた鳩時計を直してくれたんだ。」

ウルフ君はドルフィンちゃんに首をおさえられながら、苦しそうに言いました。

「ドルフィンちゃん、ゴメン、時計、こわれてたから、直しているの。」

なんとウルフ君はドルフィンちゃんの壊れていた時計を直していたのでした。

それから5分もしないうちにドルフィンちゃんの時計は再び動き出しています。

ドルフィンちゃん

「え・・・え・・・こわれていたはずなのに・・・あ・・・ありがとう、でも私のもの勝手にいじらないでよね。」

ウルフ君

「わかったよ、わるかったよ・・・」

ウルフ君はドルフィンちゃんに時計を渡すと部屋を出ていきました。

トータス君

「ちょっとドルフィンちゃん、今のは乱暴すぎるよ。」

ドルフィンちゃん

「だって、人のものを勝手にいじるなんて・・・」

ウルフ君が部屋を出ていくと入れ違いにと同時に所長が入ってきました。

しばらくすると

「みんな、大変だ。雨でがけ崩れがおこりそうだ。山が崩れてしまうと家やら道路やらが飲み込まれてしまう。君達の力で何とかしてほしい。詳しいことは君達に任せるよ。」


トータス君

「わかりました!みんな集まってくれ!!山崩れが起きるんだって!」

チーム・バリッチャの面々が部屋に集まってきました。

トータス君、イーグルちゃん、ドルフィンちゃん、ドラゴン君

でもウルフ君は来ていません。

トータス君

「あれ?ウルフ君は??」

イーグルちゃん

「自分の部屋に入ったまま出てこないみたいだよ。なにがあったんだろう・・・」

ドルフィンちゃん

「・・・・・」

トータス君

「とにかく土砂崩れは待ってくれない、僕たちだけで行ってなんとかしよう。」

みんな

「しょうがないよね、4人いれば何とかなるよ」

「わかった!へーんしーん!!バリッチャ!!心も身体もハートアップ!!!」

スーツを着て変身した4人は施設を飛び出していきました。灰色の空には、外に出るのがためらわれるくらいの雨の量です。木々も大きく揺れています。
それでも4人はかまわず空を飛んでいきました。

イーグルちゃん

「このスーツって雨が当たっても濡れないし、雨粒が顔に当たらないのね?風もあまり感じないし、すごいじゃない。」

ドラゴン君

「博士に言って顔に雨や風が当たらないように改良してもらったんだよ。見た目には全然わからないけどね。ほら魚って水の中でも目を閉じたりしないじゃない?あれって魚に薄い膜が出来ているからなんだ。スーツは人工的にそれを生み出しているんだよ。」

イーグルちゃん

「海の生物を参考にするなんて、すごいのね。」

トータス君

「どおりでなんかネバネバするね・・・あははは」

そうしている内にがけ崩れしそうな山に到着しました。山といっても一つの山ではなくいくつもの山が連なっている山々です。

トータス君
「これからどうする??どこから手をつけていいのかわからないし、でも崩れてからじゃ危ないよね。」

ドラゴン君

「地面の異変がわかるサングラスを持ってきたからこれで確認して、その場所をバリッチャビームで固めればがけ崩れは防げるんじゃないかな。」

ドルフィンちゃん

「さっすが!!ドラゴン君、今日は妙にさえてるね!!!じゃあ早速やってみよう!!!」

皆は地面の異変がわかるサングラスをつけて、山を見ます。

ドルフィンちゃん

「やだ、思っているより全然広いじゃない!!」

トータス君

「山だから大きくてあたりまえだよ。でもこれじゃ範囲が広すぎてがけ崩れする場所を固めきれないかもしれない、でもやってみよう!!!いくよー!!!」

4人

「はぁぁぁぁ!!!!ハートアップ!バリッチャ!!ビーム!!!!」

4人から放たれたビームが山に当たります。徐々に固まっていく山々。

トータス君

「お!!うまくやれそうだよ!!!やったね!」

しかしビームの当たっていない場所が徐々に崩れつつあります。そして山の斜面が一枚丸ごと崩れ落ちていったのを皮切りに、山自体が砂山を壊すように崩れてしまいました。そしてそれは土砂となり、周りの木を飲み込み、谷へ向かって流れていきます。

ドルフィンちゃん

「なんでなのよ!!!ビームは当ててたじゃない!!!」

ドラゴン君

「そんなはずは・・・・4人だとパワーが足りなかったのかもしれない」

イーグルちゃん

「まずいわね・・・このまま道路に土砂がながれこんじゃうと道路が通れなくなって大変なことになるわ・・・」

灰色の空中に浮かぶ4人を雨は打ち続けます。
いままさに谷を流れようとする土砂。これから一体どうなるのでしょうか?

続く・・・