J1第17節
7/17 19:00
浦和-東京V(埼スタ)


リーグ前半の最終戦。
この戦いで対戦も一巡し、後半戦へ折り返しに入る。

前節のアウェーでの大分戦を落とし、九州石油ドームをまたしても“鬼門”と呼ばせてしまった。

今のレッズは、浦和というチームのチーム力(組織)ではなく、浦和というチームにいる選手の力(個人)での戦いだけが目立つ。昔から“組織優先”だの“脱・個人”などと言われながら、相変わらず変わらない。そのくせ、チーム全体としての好不調の波が目立つ。まったく面白いチームだ。

前節までの累積警告により、エジミウソンが出場停止。監督は、高原のスタメン復帰を明言した。エジミウソンをエースとして考えるゲルトは、エース不在でどういう戦いにするのだろうか。

FWの攻撃力では、相手も負けていない。波があるものの爆発したフッキを止めるのは至難の技。今季の東京Vは観ていないが、昔の浦和のように攻撃3人:守備7人の攻守分業での戦いが多いようだ。フッキをどうマークするのも重要だが、FW陣へのボールの出し所を摘むのもポイントになるだろう。そして7人の守備陣をどうこじ開けるか。

逆に浦和は、全員攻撃・全員守備という戦いになるだろう。やはり攻守の切り替えの生命線になるのは、ボランチの2人だろう。

昨日、先に今節を消化した鹿島が京都に敗れた。絶対いに負けられない。勝って首位奪還し、首位で折り返すのが最低ノルマだ。

北京五輪に出場するU-23日本代表に、浦和から細貝萌の1名選ばれた。

そして、またしても最終選考で落選者が出てしまった、梅崎司。

4年にも浦和から闘莉王・啓太・達也・山瀬と最終選考前の候補に選ばれながら、啓太と山瀬が落選した。啓太はそれまでキャプテンをしていたにも関わらず。最終選考発表後の記者会見で、達也と闘莉王が落選した啓太と山瀬のユニホームを来て表れたのには、本当に悲しかった。

そして今回も悲しい結果が待っていた。代表候補に選ばれていた萌も梅崎も最終選考から落ちないだろうと思っていただけに、驚きと悲しみが大きかった。

梅崎のブログからも強い気持ちと、ひしひしと悲しみが伝わってくる。

オリンピックはワールドカップに比べれば、それほど大きなものではない。しかしオリンピックのサッカー競技には年齢制限がある。若くして出場したりOA枠を使えば何度でも出場は可能かもしれない。だが、大底の選手にとっては、人生で1度しかチャンスのない大会なのだ。

梅崎には、本当にこの悔しさをバネに、もっともっと大きな選手になってもらいたい。この悔しさのバネは、直前で落ちた限られた者にしか味わえないものなのだから。

細貝には、選ばれなかった者の分も頑張ってもらいたいし、頑張ってもらわねば困る。そして必ず何かを得て、一回りも二回りも大きくなって帰ってきてもらいたい。同世代の中から選ばれた18名というのは、ごく限られた者にしか味わえない一生に一度の貴重な大会なのだから。
U-23五輪代表の最終18名が発表されました。

GK
18.山本海人(清水)
1.西川周作(大分)
DF
4.水本裕貴(京都)
5.長友祐都(FC東京)
6.森重真人(大分)
13.安田理大(G大阪)
7.内田篤人(鹿島)
3.吉田麻也(名古屋)
MF
16.本田拓也(清水)
12.谷口博之(川崎)
10.梶山陽平(FC東京)
2.細貝萌(浦和)
8.本田圭祐(VVV)
14.香川真司(C大阪)
FW
9.豊田陽平(山形)
17.李忠成(柏)
15.岡崎慎司(清水)
11.森本貴幸(カターニャ)


これが、反町監督が選んだ五輪で戦う18名。本当に狭き門くぐり抜けた18名の選手。

限られた人数ではあるが、バランスは取れた選考ではないだろうか。

ただしかし、個人的に驚いたことが2つあった。

一つは、梅崎司の落選。やはりひいき目になってしまうが、彼の落選には驚いた。同じようなポジションには香川がいて本田圭もいる。彼らはA代表に選ばれている。選考するにあたって、誰かを選んで誰かを落とさなくていけないと難しい選択だったと思うし、そうであったと願いたい。

二つ目は、OA枠を使わなかった事。これに関しては発表前に大方分かっていたことだし、白羽の矢を立てた大久保・遠藤が立て続け選べなかった不運もある。しかし、OA枠を使うと明言したタイミングが遅すぎる。コンビネーションを考えれば、この後のテストマッチ2試合で万全になるとは思えないし、良いか悪いかの判断も出来なければ今回のようにNOが出た時の代わりも捜せない。水面下ではいろいろと動いてたのかもしれない。しかし結果的にこうなるのであれば始めからOA枠を使わないと早い段階で明言した方が、他の選手の自信と結束になっただろうに。後から言えば結果論だが、後手後手になった結果だ。

何はともあれ、五輪代表が決まった。反町監督が言う熱い気持ちとは何も指すのかわからないが、選ばれた選手には、屈しない若さと戦う気持ちと組織としての結束を持って戦ってもらいたい。

初戦のアメリカ戦は、8月7日。