今週から4月に突入する。
進級、進学、就職と新しいスタートを切る季節で、社会人になって数年たった頃から、
何も変わらない事に寂しく感じていたが、自分の会社に新卒が入って初々しい姿を見ていると、
自分まで新鮮な気分にさせられていた。
なので社会人を数年経過してもこの季節は凄く好きだったけど、
ある年は地獄のような思いをさせられた記憶がある。
それは、ベンチャー企業で初めて部下を持たせてもらった年の事。
同社で新入社員を数名採用し、インターンとして2月から一緒に働いていた。
その新卒を自分が2名も辞めさせたのだ。
1人は3月末、もう一人は5月か6月頃。
辞めさせたと言っても、いわゆるパワハラやセクハラでは無いのはエクスキューズとして・・・
◆3月末に辞めさせた女子社員
2月から多くの課題が新卒に課せられ、みんな必死にこなして行く中で彼女だけ課題をこなさず、
学生気分を満喫していいた。
飛び込みの件数や、課題図書のレポート等を提出せずにいて、再三の催促も振り切り、
「明日から卒業旅行でして・・・」と結局の所、課題は未提出のまま。
彼女は私のチームでインターンを過ごしていて、監督責任も自分にあったので、
工程やスケジュール管理をしていて、進捗の遅れが出れば都度修正をかけていたものの、
彼女が「出来ません」や「無理です」というセリフを言わなかった為に、信用しきっていた。
でも実際は「出来ませんは言えないから、ノリでやります」と答えていたとの事。
唖然としたし、自分のマネジメント能力の低さに愕然とした。
進捗が遅れていた事は、副社長に報告していて、自分自身が結果を持って来ない事に、
散々指摘はされていたけど、その言葉に私は「彼女の出来ますを信じましょうよ」と、
性善説で推していた。
でも結論は結局何一つ結果は出ないままで全ての課題提出の期限を迎える・・・
いい加減シビレを切らした副社長が、彼女に詰め寄ろうとするものの、
「上司である私を通して下さい」と押さえ、そこから彼女について押し問答。
======副社長とのやり取り======
副社長:うちの会社の方針に沿えないなら、お互い不幸やから辞めさせたらええねん!!!
自分:いやいや、相手は新卒ですよ?
まだ右も左も分からないのに、辞めさせても意味ないです。第一、もう4月マジかですよ?
副社長:だからええねん。入社してからだと履歴書に傷がつくやん。
本人の中で「この会社は無理」って思うなら、お互いに早めに辞めるのがベストや!
自分:まぁ、そりゃそうですけど・・・
副社長:やろ?それなら今日話しして、辞める意思決定させてや!
自分:いや、ちょっと待って下さい。
うちの関連部門で、新卒研修やってんのに、そんなんでいんですか?
副社長:いいか?うちの会社は並大抵の覚悟が無きゃやってけないねん。
これから先入社して後戻りも出来ずに、彼女が苦しむなら早い方がええやん⁈
自分:わかりました。。。
それなら、意思決定は明日まで待って下さい。
そして、彼女が覚悟を決めるなら受入れるって事を約束して下さい。
副社長:じゃあ、明日には結論が出るって事でイイね?
自分:はい。今日話しをしますから。
======ここまで======
彼女には以下の内容の話しをした。
・今までの働きぶりに対する評価
・実際インターンをしてみて、今後の働きぶりが自分でイメージ出来るか
・並大抵の覚悟ではやっていけなく、辞めたいと思っているなら今だと言う事
・覚悟が出来るなら、全力で守るし、自分一人でやっていけるように全力でサポートをすること
・一晩自分で考えて、親御さんとも相談をした結論が欲しい事
以上を伝え、明朝の8時までに辞めるなら電話で、やる気なら出社をする旨を伝える。
翌朝、いつも通り自分自身は7時に会社に行くと、スーツ姿の彼女が!
「やった!」
「思いが通じた!」
「ざまみろ、副社長!」 と、心の中でガッツポーズ!
そして話しをして行くうちになんかおかしい・・・
話している内容は辞めると言う事。
気持ちが落ちるのを抑えながらも、話しの最後になぜ会社に来たのか聞くと、
「最後くらいきちんと御挨拶するべきだと思ったので」と言われた。
この言葉に少しは救われ、頑張れよといいながら、最後の最後まで
「これで良かったのか?」という迷いは拭えず彼女をエレベーターまで送り出す。
その後副社長に報告へ行き、事の顛末を話し言われた言葉は、
「最後にきちんと来る位なら最初からやればええやん。
まぁ、でも最後にそれなら救われたやん」
初めて自分が受入れる新卒で、自分の部下。
きちんと彼女の入社を面倒を見れない上に、会社の方針の為に自分の意志とは、
違う事をしなくてはいけない事に、心がえぐられそうな気持ちになった。
家に帰らず、誰にも相談できず、カウンターのある店で目珍しくベロベロに酔っぱらった。
もちろん気持ちはその日で切替え、他の新卒には気丈な態度で接しやり過ごしたけど、
正直きつかった。
その後彼女は運良く地元の企業に新卒の欠員があったので、
他の会社に新卒として入社できたとの事。
その会社で楽しくやれている事を聞いて、ほっとした事を今でも強く覚えている。
上司は憎まれ役がほとんどだ。
言いたくない事も良かれと思って言わなくてはならない。
それが仕事だし、妥協しては前には進まない。
でも忘れたくないのはどんな状況下でも相手の為に、会社の為に、
自分は何が出来るのかを考えたい。
そして妥協策を見出し、自分なり、相手なり、会社なりが決断すればいいのだ。
最初から自分の納得の行かない事を、「仕事だから」「上司が言うから」という事を理由に、
優等生ぶりたくはないと強く思っていた気がする。
この時の自分のした事は今でも、良かったかどうなのかは、分からない。
でも、自分自身はこの経験がまた一回り強くしてくれたように思う。
もう一人の5月か6月に辞めたもう一人の新卒の事は、また後日にという事で・・・