ミニ事例 公的資格を受験するAさんへの助言(答えを変えずに与件文を長くしました) | 実務家でもなく講師でもなくマニアでもなく

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還暦間近な独身男性が資格検定について書きます。

中小企業診断士の1次試験も終わり、2次試験へ向けて学習しているところだと思います。

 

昔取った杵柄ではありませんが、ミニ事例を作りました。

 

私が受けたのは数十年前ですから変わっているところもあるでしょう。


しかし設問は「不易流行」の「不易」の部分と考えます。

 

また経営の問題ではありませんが問題解決の演習のつもりで、お盆休みで暇な人は少し考えてみてください。

 

Aさんは不動産会社に勤めている。昨年は宅地建物取引士の試験に合格したが、今年は賃貸不動産経営管理士の試験を目指している。理由は賃貸不動産経営管理士を持っているオーナーにサブリース契約を提案したが断られたためである。オーナー曰く「この提案をキャッシュフローで考えると予定の年数で回収できないから」。

宅地建物取引士は主に不動産の取引業務を行うのに対して、賃貸不動産経営管理士は主に賃貸不動産の管理業務を行う。「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」の制定と同時に公的資格になった。そのため受験者数は増加したが、法律制定後の試験問題が難化したため合格率は減少している。

 

法律制定後の試験問題の数が少ないため、民間の受験指導機関は苦慮している。ある受験指導機関の予想模試は合格基準点を上回った受験生でも不合格である。反対に別の受験指導機関の予想模試は合格基準点を下回った受験生でも合格である。このように分析が十分といえない状況である。


Aさんは現在、賃貸不動産経営管理士の試験に合格するため学習方法を考えている。通学講座は仕事の関係で難しく通信講座も費用が高い。だから、独学と通信講座より安価な直前講習を考えている。

独学の場合、テキスト選びは重要である。試験の公式テキストは「知識と実務」という名称で、試験対策でなく実際の業務でも使える。また公式が主催する5問免除講習の教材である。だから費用はかかるが受講すると50問の試験で5問免除になる。そのため試験を優位に進めることができる。ただし1000ページ余りあるので独学で試験対策として読むのは効率が悪いと言われている。

その他の民間のテキストはX社500ページとY社500ページの2種類ある。X社は法律分野に強い受験指導機関である。宅建受験時も直前講習でお世話になっている。実際、直前講習の問題が本試験で何問か出題されている。Y社は会計分野に強い受験指導機関である。公式テキストに会計や投資の分野などが加筆されている。今後、出題される可能性が高いが、Aさんは簿記などの会計の知識はほとんどない。なおX社、Y社とも本試験直前に民間の講習があり、法改正情報など有益な内容が多い。

Aさんは当初、公式テキストを用いて公式が主催する5問免除講習を受けようと考えていたが、仕事の関係で受けられなくなった。そのため、Aさんは賃貸不動産経営管理士の試験の学習をどのように進めていくべきか、学習コンサルタントであるあなたに相談することとした。

問 Aさんは賃貸不動産経営管理士の試験の学習をどのテキストを使いどの講習を選ぶべきか、理由とともに65字以内で助言せよ(答えは変えずに理由を追加しました)。