腰痛(軽度のもの)
腰痛は、なぜ起こるのか
腰痛は、いまや、年をとった人ばかりでなく、若い働きざかりの人や、家庭の主婦にも増えて
います。世界的にも腰痛で仕事を休む労働者が多くなり、生産力の低下を心配する経営者
団体や労働組合などでは、その対策が真剣に検討されているほどです。
事実、私の治療室に通って来られる患者さんを見ても、約80%は腰痛を訴えています。
腰痛は、ある意味で難病の部類に入ります。それは、投薬、牽引、手術などの西洋医学のみ
ならず、東洋医学のあらゆる治療をもってしても、腰痛患者が一向に減らないのを見ても
お分かりになるでしょう。

腰痛といいますと、すぐにギックリ腰や椎間板ヘルニアを思い起こしますが、これはかなり
重症の部類で、ふつう一般の人が苦しめられているものは、ずっと軽度のものです。
ところで、腰痛はなぜ起こるのでしょうか?
腰痛とは、腰椎 (脊椎のうちで、腰にあたる部分) とそれを支える仙骨、腸骨、恥骨など
の骨盤、及びそれらを取り巻く靭帯や筋肉に炎症が起こった状態です。
その状態を引き起こす要因としては、まず
○ 先天性の脊椎症や腰椎の変形、
○ 腰の周囲の筋肉や神経の障害
○ あるいは運動不足または自己の限界を超えるような激しい運動。
○ それに職業上の重労働に作業姿勢の悪さ、
○ 体型上の問題 (足の長さが左右不均衡であるなど)。
○ さらには栄養の過不足、
○ 内臓疾患及び精神的ストレスの蓄積など、
数えあげればきりがありません。というのも、腰は、肩と並んで、体の中でも骨格や筋肉が
最も複雑に入り組んでいるところです。その構造が複雑なだけに、腰痛の起こる要因も、
様々に絡み合ってくるわけです。
ただ、その複雑な要因も、あえてまとめてみますと、三つに絞り込むことができます。
一つ目は骨の異常によるもの (骨性の腰痛)、
二つ目は筋肉の異常によるもの (筋肉性の腰痛)、そして
三つ目が精神的ストレスによるもの (心因性の腰痛) です。