今日からお盆が始まりますね
昨年のお盆では、四話ほど自分が経験した不思議なできごとを記しました
その後は不思議なことは起きなかったか?と問われると…
Noとは言えません
昨年秋、早朝のこと、ウォーキングの時に駐車場に駐車している車の向こう側、10mも離れていない場所で背を向けている男性の姿が見えました
そのあと一瞬、手に持っているスマホに目をやって顔を上げたら、男性の姿は影も形も無かった…
なんてことぐらいです
あれ?
と思って周囲を探しましたが、人がいた様子はありません
後から思えば、一瞬、目を離し(姿を消してくれて)よかったなと…
だって、男性とすれ違うときに目が合ったりしたら、怖いじゃないですか…
そういえば、昨日、久しぶりに映画フィールド・オブ・ドリームスを観ました
観返してみると、この映画、実にお盆向きな内容だな…と思いました
ネタバレになりますが、この作品も幽霊が登場します
映画の中ではベースボールプレイヤーが在りし日の姿で現れ、私が出会う幽霊とは違って目を合わせてきちんとコミュニケーションするので、怖さは微塵もありません
というか、男子限定でとにかく泣けるこの作品
世のお父さん方はハンカチを用意して家族に見られないように独りで観てください
で、映画を観て、亡くなった父親を思い出しました(ネタバレになるので理由は記しませんが…)
父親は太平洋戦争のとき、ちょうど今でいう大学生の年頃でした…
平和な時代なら、ひたむきに楽しいことやりたいことに没頭したであろうこの時期、海軍予備兵として入隊し、愛知県(豊橋?)だか福島県(小名浜?)の訓練施設で日々、厳しい訓練を受けていたそうです
敗戦の色濃くなったある日、上官から「家族に手紙を書け」と命令されて、「あぁ、俺もついに出征か…」と覚悟したら…
程なく終戦を迎え、父親は戦場(海)に出ることは無かったという話です
しかし、父親の兄たちは出兵し、残念なことに戦場で命を落としました
そんな父親が戦時中に東京の幡ヶ谷にあった自宅の2階で読書していたときのこと
不意に部屋の引き戸がスッと数十センチメートルほど開いたそうです
そこはさすがに戦時中、父親は間髪を入れずに「何奴?」と叫び、咄嗟に手近にあった棒を取って身構えて引き戸の向こう側(廊下)の様子を確認したそうですが、誰もおらず、階段を昇降する音もしなかったと…
父親は不思議なこともあるものだ…と首を傾げたそうですが、ふと…
そうか、戦場で亡くなった兄貴たちが、自分に会いに来てくれたんだ…
と感じたそうです
そんな父親が亡くなって早六年
今年も実家に顔を出して仏壇に手を合わせてこようと思います
以上、怪異譚の五夜目でした