いつもご覧頂きありがとうございます。
今年は本当に雪が多くてSeaweed Engineering Nori'sブログです。
という事で割れてますね…
ミッショントップはボルト無しでもドエルピンによってピタリと位置が決まるもの。
更にテーパーのスクリューで位置を完璧にしてるのは、薄〜いシムで細かくシフターフォークの位置を調整する事を考えても当然の成り行きでございます。
これは割れて動いて楕円になっていました。
…どれだけ調整しても無意味とまでは言いませんが、こういうとこが大切です。
裏から見てもパックリ割れております…
アルミ充填材のような物でとりあえず表面撫でてありますが、これはちょっと要修理です。
お兄ちゃん!なくなっちゃうよ〜!
否ッ!!
無から有を産む、そのくらいの気合いでなければ直りません。マジです。
もっと割れたとこガッパリ(北海道弁)取らないと。
溶接します(交流TIGです)。
アルミの鋳物、しかも製作から40年オーバー、オイルやら何やら染み込みまくって一筋縄では行きませんです。
電源落としたオーブンの中で一晩放置くらいの勢いで、ゆっく〜り冷まさないとまた割れます。
削って確認。
くっ付きましたでしょうか?
NO!!
再度溶接。
ちなみにボルト締めといて溶接しないと、熱で歪んだり他の所が割れたりします。
強度はバッチリなようです。
そしたら、
という感じで、
鋳肌を再現。
これ黒く塗ったら分かりません。
ボルト無しでもカタカタしなくなりました。
何かの拍子にボルトが緩んだら、動いちゃって終了!な状態からの復旧です。
アルミの鋳物のクラックは、全部が全部直るとは限らず、状態によっては溶接しても全然付かない物もございます。
また耐久性も新品同様に戻る場合と、やはりまた割れてきてしまう場合と様々です。
頼りなく聞こえるかも知れませんが、割れたらそう簡単に直るとは思わない方がベター。
しかし、幸いハーレーには社外品のハイパフォーマンスな新品という選択肢がある場合が多いですので、ご予算と目的に合わせてパーツチョイスをするお手伝いをさせて頂ければと思います。
明日もよろしくお願い致します。