そーっと、そーっとだぞ。

トンボを捕まえる時の感じでこんばんは、Noriブログです。

ピストン測る時は全集中と言いたい所ですが、敢えて波紋の呼吸でオーバードライブです。

ふるえるぞハート❗️


で、ピストンはこの方向が1番デカい‼️

マジすか‼️







ちなみにスカートの先端から10mm弱っぽい感じの所が1番デカい‼️

マジすか‼️

ハーレーダビッドソン純正ピストンが眩しすぎます。





ささ、早く読んでください。

いえいえ、お先にどうぞ。

いえいえいえ、ささ、どうぞお先に。


これ試験に出るよねー


正解は88.62mm、でお願いします。





これは75mmから100mmまでのものの長さを、挟んで測るゲージなり。

最小0.01mmの目盛りの刻み。





例えばこれは、90.00mm。




こーなったら、90.05mm。




これは?

90.00mmよりも0.05mmマイナスなので、89.95mm。





さっきゲージで測ったピストンの大きさ88.62mmは、ノギスで測っても近いとこ行くのですが…

点で最大径を測りたいのでノギスは使いません。

そこで問題です。

ハーレー80シャベルのボアはいくつ?


答えはマニュアルに。
3.498とあります。
これインチ、っすね(笑)

1インチは25.4mmなので掛けます。

3.498インチは88.8492mm、縮めて88.85mm。

この0.8492mmを0.85mmとする感じでまず誤差が生まれているような感じしませんか?(笑)

ん?
純正ピストンが88.85mmなのに入ってるピストンが88.62mmだと0.23mmも小さいじゃないか❗️

そんな減る?(笑)

しかしマニュアルに騙されるな…
目の前にあるエンジンだけがリアルであります。

これ修行時代にですね、Noriが測るでしょ?
ボスに渡すでしょ?
1/100mm違うでしょ?
NGと返されるでしょ?
1発合格出るまで何度も何度も測って測り方を体で覚えた懐かしいやつです。





という事で測り方と数値に絶対の自信をもちつつ、シリンダーボアゲージ。

これを現在のピストン径88.62mmでゼロになるように、さっきのゲージ使って合わせます。






この方向高さ3箇所で合計6箇所を計測、だいたいは樽型に減ってますが、その高差と傷なんかも見ときます。





すると、これは1目盛が0.01mmで、ゼロまではあと13目盛弱…

さっき測ったピストンよりも、こちらのシリンダーは0.13mmも大きい事が分かりました。
これはピストンクリアランスとして「超でけえ」部類に入ります。

通常ピストンクリアランスは2/1000インチ、つまり0.05mmほど。
シリンダーもピストンも走行を重ねて摩耗し、クリアランスは大きくなるのですが、許容を超えるとピストンリングが圧縮を保持出来なくなったり、オイルが隙間から上がってしまったりします。

0.1mm超えてるのはもちろんピストン交換ホーニング対象です。
白煙吹いてプラグ被ったり、セッティング出なかったり、圧縮抜けてエンジン始動性が悪かったり、その辺に目をつぶれば一応動きますが。

「オーバーホール時期だよね」という感じの数値です。


で。
ピストンが88.62mmでクリアランスが+0.13mmって事は、シリンダー径は現在最大88.75mm。
なんでマニュアル値より小さいのか?
分かんないけど小さい現実❗️(笑)
はい、新車みたいなの開けても、だいたいこんな感じっス。シャベルヘッド。

そんで通常、カタログなんかはピストン径表記してます。リプレイスピストンを新品で売ってますんで。
シリンダーボアってのはクリアランスの取り方いかんで数値変わります。
「このピストンは純正スタンダードの3.498インチプラス0.010インチのオーバーサイズですよ」といった感じです。

よく言う1番とか2番とかってのは、+0.010インチ、+0.020インチ、という事です。
軽微な傷や摩耗なら0.010インチ、つまりは0.254mmの掘りしろがあれば消えるのです。


という事はこれ、今のボアが88.75mmでしょ、STDサイズのピストンを注文して、ちゃんと88.85mmあるならワンチャン使えるのでは?

感覚的に…今の傷の感じと高差、ダミー取り付けての歪み具合その他を見ていきます。
うーーーん、微妙かなぁ…。


Evoなんかで「そんな減らんやろ」と提供されている0.005インチサイズオーバーだと、直径が純正スタンダードよりも0.127mmオーバーサイズになるわけなので…
アレもホーニングで追っかける時は結構掘るよね。

今回は0.10mmとクリアランス分の0.05mmで、あと0.15mmの掘りしろが。

スタンダードギリなのか?0.010オーバーなのか?

えーー、ピストンの現物見たいなあ…。
でも傷がコレ多分薄らと残るんじゃないかなー…。




自分で掘った事ある人じゃないと上手くイメージ出来なそうな、そんな昼下がり。
しかし外注出したら問答無用のソッコーで0.010オーバーをブッ込まれそうです。

1340ccシャベルのシリンダーは、発熱量や耐久性を光量しますと0.030オーバーくらいで限界が来ます。
0.040とか0.050オーバーとか売ってたりしますけど。

例えば傷の絡みから結果が0.010オーバーだとしても、何とか寿命を延ばしたいと計測し、確実に作業させて頂いております。
Seaweed Engineeringはそんなお店なのであります。





そしたら駐車場で透明人間を発見しました。

でも近くには居ないみたいなので探してきます‼️

明日は所用のため午前中はお店におりません。
よろしくお願い致します。