Apple空間コンピュータ「Vision Pro」、2月2日に米国発売


アップルは11日、開発者向け会議「WWDC」の基調講演を行ない、このなかで米国で発売中の“空間コンピュータ”「Apple Vision Pro」を6月28日に、日本で発売すると明らかにした。価格は599,800円からで、256GB(599,800円)、512GB(634,800円)、1TB(669,800円)のストレージ容量から選択できる。予約開始は6月14日午前10時から。 

28日には日本のほか、中国本土、香港、シンガポールで発売。7月12日にはオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、英国でも発売する。

リリース初日から利用できる日本向けのアプリとして、Yahoo! JAPAN、LIFULL HOME'S、U-NEXT、日経新聞のアプリが準備されているという。さらに、Microsoft 365のアプリや Disney+などのエンターテイメントサービスなど、グローバルな生産性向上ツールも、リリース時にこれらの国や地域の多くで利用可能になるとのこと。 

visionOS 2は今秋

Vision Proで採用しているOS「visionOS」初の大型アップデートである「visionOS 2」を、今秋に無料ソフトウェアアップデートで提供する事も発表された。 

静止画の写真を、3Dメモリーに変換して鑑賞する機能を追加。機械学習を活用し、2D画像をVision Proで真に生き生きと映し出される美しい空間写真に変換、それを友人と共有してVision Proで見たり、写真アプリでSharePlayを使って、それぞれの空間Personaで全員が同じ物理的空間にいるように感じながら、パノラマや空間ビデオなどを楽しめるようになる。 

ハンドジェスチャーでホームビューを表示したり、バッテリー残量を確認する機能なども追加される。 

Mac仮想ディスプレイの解像度がより高く、サイズがより大きくなり、横に並べた2台の4Kモニターに相当するウルトラワイドディスプレイを実現。Magic MouseなどのBluetoothアクセサリとペアリングする事も可能になる。電車に対応したトラベルモード、Apple TVアプリの強化なども含まれている。


Apple Immersive Videoも拡充

Apple Vision Proで楽しめる、180度の視野と空間オーディオを備えた3D 8K映像形式の「Apple Immersive Video」も拡充される。 

Apple TVアプリでは、Apple Immersiveの映画やシリーズが楽しめるほか、App Storeでは、「Encounter Dinosaurs」、GUCCIの映画「Who Is Sabato De Sarno? A Gucci Story」、最近リリースされた、ユーザーがヒーローになる体験ができるMarvel StudiosとILM Immersiveによる「What If…? An Immersive Story」などを用意する。 

Apple Vision Proは、高解像度のマイクロOLEDを2基搭載し、片方の目に4Kテレビよりも多くのピクセルを表示。空間オーディオシステムや視線追跡システムも搭載したHMD。独自のデュアルチップ設計を採用し、Appleシリコンを搭載。M2は強力なスタンドアロンパフォーマンスを提供し、R1チップは、12台のカメラ、5台のセンサー、6台のマイクからの入力を処理。コンテンツがユーザーの目の前に現れているように感じられるようにしている。



米Appleは現地時間1月8日、同社初の“空間コンピュータ”である「Apple Vision Pro」を2月2日にアメリカで発売すると発表した。予約は1月19日から受け付ける。なお、現時点で同製品は全米のApple Store全店舗と、オンラインストアで取り扱うとしており、日本を含めアメリカ以外での取り扱いについては明かされていない。



付属のニット製バンド


一般的なVRヘッドセットに近い仕様のバンドも用意


価格は内蔵ストレージ256GBモデルで3,499ドルから。製品には外付けバッテリーやケーブルのほか、ニット製バンド、一般的なVRヘッドセットのように後頭部と頭頂部で支えるデュアルループバンド、遮光用パーツなどが付属する。


そのほかZEISS製のオプションレンズも99ドルから用意する。 

Vision Proはヘッドセット型のデバイスで、現実世界とデジタルコンテンツをシームレスに行き来できるという新デバイス。OSは新たに開発したVisionOSを搭載し、専用のApp Storeも用意。iOS/iPadOS用アプリとも互換性がある。



ディスプレイには「4K TV以上のピクセル数を誇る」という2,300万ピクセルのカスタムマイクロ有機ELディスプレイを採用。デュアルドライバーのスピーカーも搭載し、空間オーディオやオーディオ・レイトレーシングなどを利用できる。 

LEDと赤外線カメラを使った高性能のアイトラッキング機能を備え、目の動きを正確にトラッキングすることで、外部コントローラー不要で操作できるという。本体に高解像度カメラも搭載し、ヘッドトラッキング、ハンドトラッキング、リアルタイム3Dマッピングにも対応する。


Vision Pro装着者の目元を表示することで、装着したままでもコミュニケーションが撮れるという


ヘッドセット外側にもディスプレイを搭載。「EyeSight」と呼ぶもので、Vision Proを着けている人の目元を表示できるため、Vision Proを着けたままでも、家族や友人などと自然にコミュニケーションが取れるという。 

Apple TV+のほか、Disney+など、さまざまな動画配信サービスを利用可能。ディスプレイはHDRにも対応しており、幅30mにも感じられるという大画面でコンテンツを楽しめる。 

付属のバッテリーと有線接続して使用する。駆動時間は「一般的な使用方法」で約2時間、ビデオ再生で最長2.5時間。